飛行機で耳が痛くなっても耳抜きの方法は7通りある
飛行機で耳が痛くなったとき耳抜きの方法は7通りある。バルサルバ法が有名だがそれだけではない。水を飲む・飴をなめる・ガムを噛むといった手軽な方法もあるし赤ちゃんや小さな子供でもできる方法もある。
飛行機の中の気圧は地上の約0.8倍まで下がる。出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」 この気圧の変化が耳の痛みの原因になる。離陸と着陸のときに気圧が変わるため耳管がうまく開かないと鼓膜の内側と外側で圧力の差ができて痛みが出る。
この記事でわかること
- 耳抜き7通りの方法を手軽さと効果で比べた結果
- 飛行機で耳が痛くなる原因と機内の気圧の数字
- バルサルバ法のやり方と注意点
- 子供と赤ちゃんに使える耳抜きの方法
- 着陸後も耳の痛みが治らないときの目安
耳抜き7つの方法を効果と手軽さで比べる
7つの方法のうち5つは道具なしで誰でもすぐできる。バルサルバ法だけはやり方にコツがいる。
| 方法 | 手軽さ | 小さな子供 |
|---|---|---|
| 水を飲む | ○ | ○ |
| 飴をなめる・つばを飲む | ○ | △ |
| ガムを噛む | ○ | △ |
| あくびをする | ○ | △ |
| 首・アゴを動かす | ○ | ○ |
| バルサルバ法 | △(コツがいる) | × |
| おしゃぶり・ミルク | ○ | ○(赤ちゃん用) |
出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」をもとに飛行機の神様編集部が作成(2026年9月時点)
上の5つ(水・飴・ガム・あくび・首とアゴ)はどれも飲み込む動作やあごの動きで耳管を開く方法。手荷物に飴やガムを入れておけば離陸と着陸のときにすぐ使える。バルサルバ法はこれらで効かないときに試す方法で鼻を摘んで息を耳に送り込む。詳しいやり方は後の章で説明する。
赤ちゃんや小さな子供は自分で耳抜きができない。おしゃぶりや哺乳瓶をくわえさせるか飲み物を飲ませることで耳管が開きやすくなる。

飛行機の中の気圧は地上の約0.8倍まで下がる
飛行機の機内は与圧されているが地上と同じ気圧ではない。ソラシドエアの公式ページによると飛行中の客室内の気圧は約0.8気圧で標高約2,000mの山に登っているのと同じ状態になる。出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」
耳が痛くなるとわかっている数字を並べた。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 機内の気圧 | 約0.8気圧 |
| 地上に換算した高さ | 標高約2,000m相当 |
| 酸素の量 | 地上の約80% |
| 気圧が変わる時間 | 離陸・着陸時の各15〜30分間 |
出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」(2026年9月時点)
ふだんの生活では気圧の変化を意識することはほとんどない。エレベーターに乗ったときに耳がキーンとなる経験がある人もいるがあれも小さな気圧の変化が原因。飛行機ではそれよりずっと大きな変化が15〜30分かけて起きる。
耳の中には「耳管」という細い管がある。ふだんは閉じていてつばを飲み込んだりあくびをしたりすると一瞬開く。この管が開くことで鼓膜の内側と外側の気圧が同じに保たれている。飛行機で気圧が急に変わると耳管の開閉が追いつかず鼓膜が押されたり引っ張られたりして痛みが出る。これが「航空性中耳炎」と呼ばれる症状の原因。
ソラシドエアの公式ページでは「体質や体調(風邪をひいていたり、鼻づまりがある時)によっては航空性中耳炎をおこすことがある」と案内している。出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」 風邪をひいているときは耳管のまわりの粘膜が腫れて管が開きにくくなるため痛みが出やすい。
機内は気圧だけでなく湿度も低い。長時間のフライトでは湿度が20%以下まで下がる。出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」 乾燥するとのどや鼻の粘膜が乾いて耳管のはたらきにも影響する。こまめに水分を取ることは耳の痛みの予防にもつながる。
上昇中と下降中で耳の痛みが変わるのはなぜか
飛行機が上昇するとき機内の気圧は下がっていく。鼓膜の内側にあった空気が膨張して耳管から外へ出ようとする。このときは空気が「押し出される」方向なので比較的抜けやすい。離陸のあとに耳がボワッとする感じはあるが強い痛みにはなりにくい。
問題は下降するとき。着陸に向けて機内の気圧が上がっていくと鼓膜の外側から圧力がかかる。耳管を通じて空気を鼓膜の内側へ入れなければならないがこの方向は空気が入りにくい。耳管が塞がっていると内側と外側の気圧の差がどんどん大きくなり鼓膜が内側に引っ張られて痛みが出る。
だから「着陸のときのほうが耳が痛い」という人が多い。上昇中に耳抜きをしなくても平気だった人が下降中に急に痛くなることもある。気圧の変化は離陸・着陸時の各15〜30分間に起きるため着陸の30分前あたりから飴やガムを噛み始めるのがよい。出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」
着陸のときに寝ていると耳抜きのタイミングを逃しやすい。眠った状態だと飲み込む回数が減って気圧の変化がそのまま鼓膜にかかる。機内アナウンスで着陸態勢に入ると知らせがあるのでそのタイミングで起きて飴やガムを用意しておくのがよい。乗り物酔いの薬を飲んでいるときも眠くなりやすいので同じ注意が必要。
バルサルバ法で耳抜きする手順を知っておく
バルサルバ法はほかの方法で耳が抜けないときに試す耳抜きの方法。ソラシドエアの公式ページでは次の手順を案内している。
- まず鼻をかむ。この動作だけで偶然耳が抜けることもある
- 鼻を摘んで空気を吸い込む。口は閉じたまま
- 吸い込んだ息を耳へ送り込む。耳が抜ける感じがするまで数回繰り返す

バルサルバ法にはひとつ大事な注意がある。あまり強くやると鼓膜に傷をつけることになり逆効果になる。出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」 力を入れすぎず「少しずつ圧を加える」イメージで試す。1回で抜けなくても焦らず数回繰り返してみる。何度やっても抜けないときは無理をせず着陸後に耳鼻科を受診したほうがよい。
バルサルバ法は事前に地上で練習しておくと機内でスムーズにできる。耳が痛くないときに鼻を摘んでゆっくり息を送る感覚をつかんでおくとよい。
飛行機に乗る当日に鼻が詰まっているとバルサルバ法はうまくいかないことが多い。鼻から空気を通す方法なので鼻の通りが悪いと圧力が耳に届かない。そのときは水を飲む・飴をなめるなど飲み込む系の方法を優先する。
バルサルバ法以外の耳抜きを試す
バルサルバ法が難しいと感じる人やバルサルバ法を使うほどでもない軽い違和感には別の方法がある。ソラシドエアの公式ページで案内されている方法を順番に見る。
水を飲む。もっとも手軽で子供にも使える方法。飲み込む動作のたびに耳管が一瞬開く。搭乗前にペットボトルを準備しておくとよい。ソラシドエアの公式ページでも「搭乗前にペットボトル等を準備して充分な水分が取れるようにしてください」と案内している。出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」
飴をなめる・つばを飲む。飴をなめていると自然につばが出てそれを飲み込むことで耳管が開く。ガムでも同じ効果がある。飴もガムも手荷物に入れておけば機内ですぐ使えるので着陸が始まったら口に入れておくのがよい。
ガムを噛む。噛む動作そのものがあごの筋肉を動かし耳管まわりの組織に刺激を与える。飴と同じくつばを飲み込む効果もある。ガムは飴より長い時間噛み続けられるので着陸の15〜30分間をカバーしやすい。
大きく口をあけてあくびをする。あくびをすると口の奥にある筋肉が大きく動いて耳管が開きやすくなる。意識的にあくびをするのは少し難しいがまず大きく口を開けるだけでも効果がある。
首を上下に動かしたりアゴを上下に大きく動かしたりする。あごの関節は耳管のすぐそばにある。アゴを動かすと耳管のまわりの筋肉が引っ張られて管が開くきっかけになる。首を上下に動かすのも同じ。座ったままできるので周りの人を気にせずやれる。
この5つの方法はどれか1つだけ試すのではなく組み合わせるとより効きやすい。飴をなめながらときどき大きくあくびをしたり首を回したりする。1つの方法で抜けなくても別の方法に切り替えればたいてい対処できる。それでもだめなときに初めてバルサルバ法を試す。
子供と赤ちゃんの耳が痛いときはこうする
ソラシドエアの公式ページでは「赤ちゃんや小さなお子さまは自分自身で対処をすることが出来ない」と案内している。出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」 大人が代わりにできることを知っておくと安心。
赤ちゃんには哺乳瓶の口やおしゃぶりをくわえさせる。くわえて吸う動作が飲み込みにつながり耳管が開く。ソラシドエアの公式ページでは「耳管が開きやすいようにミルクやジュースを飲ませてください」と案内している。出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」
年齢によって使える方法が変わる。
| 年齢の目安 | 使える方法 | ポイント |
|---|---|---|
| 赤ちゃん | おしゃぶり・ミルク・ジュース | 飲み込む動作で耳管を開く |
| 小さな子供 | 飲み物・あくび・首を動かす | 飴は窒息のおそれに注意 |
| 大きな子供・大人 | 7通りすべて | バルサルバ法も使える |
出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」をもとに飛行機の神様編集部が作成(2026年9月時点)

小さな子供に飴を与えるときは窒息に気をつける。棒つきの飴やチュッパチャプスのように持ち手のあるものが安全。ガムはまだ噛めない年齢の子供には向かない。
2歳前後の子供と飛行機に乗るときの準備やイヤイヤ期の対策については2歳児との飛行機旅の記事で詳しく読める。
搭乗前にできる耳の痛みの予防をしておく
耳が痛くなってから対処するより搭乗前に予防しておくほうがラク。ソラシドエアの公式ページに載っている搭乗前の注意をもとに準備をまとめた。
- 風邪をひいているときは注意する。鼻づまりがあると耳管が腫れて開きにくい。ソラシドエアの公式ページでも「風邪をひいていたり鼻づまりがある時」に航空性中耳炎のリスクが上がると案内している。出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」 ひどい鼻づまりがあるときは搭乗前に医師に相談するのが安心
- 搭乗前にペットボトルを買っておく。ソラシドエアの公式ページでも「搭乗前にペットボトル等を準備して充分な水分が取れるようにしてください」と案内している。出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」 機内は湿度20%以下まで下がるため水分補給は耳だけでなく体全体のためにも大事
- 飴とガムを手荷物に入れておく。着陸が始まってから買いに行くことはできない。事前にカバンに入れておけばすぐ取り出せる
- 前日に十分な睡眠をとる。ソラシドエアの公式ページでは「ご搭乗の前日には早めに睡眠をとり疲れをためないようにしましょう」と案内している。出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」 疲れがたまっていると体の調節機能が落ちやすい
乗り継ぎがある旅程のときは注意する。離着陸を何度も繰り返すと耳への負担が大きくなる。2便目以降に痛みが出やすくなることがあるので乗り継ぎ便に乗る前にも飴やペットボトルを補充しておく。耳が弱い人は航空券比較サイトで直行便を探して選ぶと離着陸の回数を減らせる。とくに国際線で途中の空港を経由するときは長い移動のあとにもう一度気圧の変化がくるため事前の準備が大事になる。利用する航空会社がどれくらい定時で飛んでいるかは遅延データで確かめられる。
耳栓グッズで気圧の変化をゆるやかにできる
気圧調整タイプの耳栓は気圧の変化をゆっくりにして耳にかかる負担を減らすための道具。ふつうの耳栓とは違い気圧の変化を完全に遮断するのではなくゆるやかに通す構造になっている。
使い方は離陸と着陸の前に耳に装着するだけ。着陸のほうが耳に負担がかかりやすいので少なくとも着陸の前には必ず付けておく。1セットあれば何回でも繰り返し使えるものが多い。価格は500円から2,000円くらいで空港の売店やネット通販で手に入る。ドラッグストアの耳栓コーナーにも気圧調整用と書かれたものが並んでいることがある。飛行機に乗る頻度が多い人は常にカバンに入れておくと忘れずに済む。
耳栓は機内に持ち込めるし預け入れにも問題ない。飴やペットボトルも含めて何が持ち込めるかは持ち込み早見表で確認できる。飛行機に乗る前に用意しておけば離陸と着陸のたびに使える。とくに風邪気味のときや過去に耳が痛くなった経験がある人は持っておくと安心。
おすすめの気圧調整耳栓は「おすすめ耳栓3選」の記事で3つを比べている。自分に合う耳栓を選ぶときの参考になる。
気圧の変化で耳だけでなく頭が痛くなることもある。頭痛の原因と対策は「飛行機の頭痛対策」の記事で読める。
耳の痛みが着陸後も治らないときは耳鼻科を受診する
ふつうは着陸して気圧が地上と同じに戻れば耳の痛みも引く。つばを何度か飲み込んだりあくびをしたりすれば数分で元に戻ることが多い。
しかし着陸後も痛みが引かない場合がある。航空性中耳炎が起きていると鼓膜の内側に炎症が残って数時間たっても痛みやこもった感じが続く。ソラシドエアの公式ページでも航空性中耳炎の可能性に触れている。出典: ソラシドエア「飛行中の機内環境について」
次のような場合は早めに耳鼻科を受診する。
- 着陸後2〜3時間たっても耳の痛みが引かない
- 耳がこもった感じがずっと続く
- 耳から液体が出る
- 聞こえにくさを感じる
風邪をひいた状態で飛行機に乗ったあとや短時間に何度も離着陸を繰り返したあとは症状が出やすい。帰りの便でも痛みが出そうなときは搭乗前に耳鼻科で相談するのが確実。
航空性中耳炎の症状は痛みだけでなく耳が詰まった感じや聞こえにくさとして出ることもある。放っておいても数日で自然に治ることもあるが悪化すると鼓膜の内側に液体がたまって中耳炎が長引くことがある。早めに受診すれば点鼻薬や内服薬で比較的短い期間で治せることが多い。旅行先で受診する場合はホテルのフロントに近くの耳鼻科を聞くか空港のインフォメーションで案内してもらえる。
よくある質問
Q. 飛行機で耳が痛いときにすぐできることは?
A. 水を飲むか飴をなめるのがいちばん手軽。飲み込む動作で耳管が開き気圧の差がやわらぐ。ソラシドエアの公式ページでは6つの対処法とバルサルバ法の合わせて7通りを案内している。
Q. バルサルバ法の耳抜きのやり方は?
A. まず鼻をかむ。次に鼻を摘んで空気を吸い込み口を閉じて吸い込んだ息を耳へ送り込む。耳が抜ける感じがするまで数回繰り返す。強くやりすぎると鼓膜を傷つけるので注意が必要。
Q. 耳抜きで片耳だけ抜けないときはどうする?
A. 首を上下に動かしたりアゴを大きく動かしたりして試す。バルサルバ法も耳が抜けるまで数回繰り返してよい。数回やっても片耳だけ改善しないときは無理をせず着陸後に耳鼻科を受診する。
Q. 耳抜きができないときはどうする?
A. バルサルバ法以外に水を飲む・飴をなめる・ガムを噛む・あくびをする・首やアゴを動かすの5つの方法がある。風邪をひいていると耳管が腫れて抜けにくい。鼻づまりがあるときは搭乗前に医師に相談するのが安心。
Q. 飛行機用の気圧調整耳栓は効く?
A. 気圧調整耳栓は気圧の変化をゆるやかにして耳の痛みを減らすための道具。飛行機への持ち込みに制限はない。おすすめの気圧調整耳栓は「おすすめ耳栓3選」の記事で3つ比べている。
Q. 飛行機で子供の耳が痛いときの対策は?
A. 赤ちゃんにはおしゃぶりをくわえさせるかミルクやジュースを飲ませる。飲み込む動作で耳管が開く。小さな子供には水や飲み物がいちばん手軽。バルサルバ法は小さな子供には難しい。
Q. 飛行機で痛くなった耳が治らないのはいつまで続く?
A. ふつうは着陸して気圧が戻れば痛みはおさまる。気圧の変化は離陸・着陸時の各15〜30分間に起きる。着陸後も数時間たって痛みが引かないときは航空性中耳炎の可能性があるので耳鼻科を受診する。
飛行機の耳抜きは7通りの方法でほとんど対策できる
飛行機で耳が痛くなる原因は気圧の変化。機内の気圧は地上の約0.8倍まで下がり標高約2,000mの山と同じ環境になる。
耳抜きの方法は7通り。水を飲む・飴をなめる・ガムを噛む・あくびをする・首やアゴを動かすの5つはすぐできる。バルサルバ法はほかの方法で効かないときに使う。赤ちゃんにはおしゃぶりやミルクを飲ませることで耳管を開ける。
搭乗前にペットボトルと飴を用意しておくだけでずいぶん違う。風邪をひいているときは耳管が腫れて痛みが出やすいので注意する。着陸後も痛みが引かないときは早めに耳鼻科を受診する。
この記事が見た公式ページ
ソラシドエアなど1本の公式ページを実際に開いて書いています。数字と規定はここから取りました。
- 1ソラシドエアソラシドエア「飛行中の機内環境について」
最終確認 2026年9月20日
