歯磨き粉は飛行機に持ち込める
歯磨き粉は国内線でも国際線でも飛行機に持ち込める。国内線なら1容器0.5kg以下で合計2kgまで持ち込める。国際線は100ml以下の容器に入れて透明袋に入れれば持ち込める。預け荷物に入れる場合はどちらも制限を受けない。
迷うのは国際線で持っていくチューブが100mlを超えているかどうかだ。歯磨き粉は国交省の液体物リストに載っているため国際線では液体物と同じルールが適用される。ただし国内線なら上限が大きく余裕がある。
歯磨き粉を持ち込むときに問題になるのは国際線だけだ。国内線は上限が大きいため普通の歯磨き粉で引っかかることはまずない。この記事では国際線を中心に具体的な上限の数字と航空会社ごとの違いをまとめた。
この記事でわかること:
- 国内線と国際線で歯磨き粉の上限がどう違うか
- ANA・Peachなど航空会社ごとの案内の違い
- 保安検査で引っかからないための手順
- 没収されたときの選択肢
- アメリカ(TSA)やEUでのルール
飛行機の歯磨き粉ルールは3つの数字で決まる
国内線と国際線では歯磨き粉の上限に大きな差がある。
| 項目 | 国内線 | 国際線 |
|---|---|---|
| 持ち込み | ○ | ○(100ml以下の容器) |
| 1容器の上限 | 0.5kgまたは0.5L | 100ml(100gと読み替え) |
| 合計の上限 | 2kgまたは2L | 透明袋1袋に入る量 |
| 透明袋 | 不要 | 必要(1L以下・1人1袋) |
| 預け入れ | ○ | ○ |
出典: Peach Aviation「機内持ち込み手荷物について」、スカイマーク「制限のある手荷物」、ANA「機内持ち込みに注意が必要な手荷物について(国際線)」(2026年9月時点)
この表のとおり国内線と国際線では上限に大きな差がある。国内線は化粧品類として管理されるため1容器0.5kgまで持ち込める。一方で国際線はICAO(国際民間航空機関)の指示で100ml以下の容器に限られる。
ANAの公式サイトには「密度の違いはありますが、100ミリリットルは100グラムと読み替えます」と書かれている。出典: ANA「機内持ち込みに注意が必要な手荷物について(国際線)」 つまり歯磨き粉の場合は100gが実質的な上限になる。
国際線の歯磨き粉ルールは容器の大きさ・透明袋・1人1袋の3つで決まる。この3つを押さえておけば保安検査で止められることはない。
歯磨き粉が液体物に入るのはなぜか
国交省が公表している「量的制限の対象となる液体物のリスト」に「ハミガキ(いわゆる歯磨き粉)」が載っている。出典: 国土交通省「量的制限の対象となる液体物のリスト」(PDF) 歯磨き粉はチューブに入った練り状のもので液体・ジェル・エアゾールと同じ分類になる。
液体物の定義は広い。国交省の説明によると「液体に加えジェル類およびエアゾール(煙霧質)が含まれ、半液体状物(容器に入れないとその形状を保てない物)も量的制限の対象」とされている。出典: 国土交通省「量的制限の対象となる液体物のリスト」(PDF) 歯磨き粉はチューブから出すと形を保てないため半液体状物に当たる。
歯磨き粉がどの分類に入るかは飛行機に歯磨き粉は液体扱いでNG?国際線で引っかかる境目で詳しくまとめている。液体物に入る理由や国際線で引っかかる具体的な場面はそちらで読める。この記事では液体物に入ることを前提にして具体的な上限と手順に絞って書く。
液体物の制限は2006年にロンドンのヒースロー空港で起きた爆破未遂を受けて始まった。欧州委員会が追加ルールを定めたあと各国に広がった。出典: European Commission「Liquids, aerosols and gels」
国内線と国際線で歯磨き粉の上限が変わる

国内線で歯磨き粉に適用されるのは「化粧品類」のルールだ。Peachは「化粧品・医薬品(非放射性のもの):機内持ち込み可能 1容器0.5kgまたは0.5リットル以下で、1人2kgまたは2リットルまで」と案内している。出典: Peach Aviation「機内持ち込み手荷物について」 スカイマークも同じ上限を案内している。出典: スカイマーク「制限のある手荷物」 透明袋に入れる必要はない。市販の歯磨き粉で0.5kgを超えるものはほぼないため事実上の制限なしと言える。
国際線は事情が変わる。あらゆる液体物・ジェル・エアゾール類は100ml以下の容器に入れなければならない。ANAの公式サイトには「100ミリリットルを超える容器に100ミリリットル以下の液体物が入っている場合でも不可」と明記されている。出典: ANA「機内持ち込みに注意が必要な手荷物について(国際線)」 容器そのものの容量が基準になる。中身が少なくても容器が大きければ持ち込めない。
容器を入れる透明袋にも決まりがある。容量1リットル以下のジッパー付き透明プラスチック袋を使う。ANAは袋のサイズを「正方形の場合:縦20cm以内×横20cm以内」「長方形の場合:縦横の合計が40cm以内」としている。出典: ANA「機内持ち込みに注意が必要な手荷物について(国際線)」 ジェットスターは「袋の横と縦の長さの合計は80cm以内」としている。出典: ジェットスター「液体、エアゾール、ジェル類および粉末の持ち込みについて」
透明袋は1人1袋まで。歯磨き粉だけでなく化粧水やシャンプーなど他の液体物もすべて同じ袋に入れる。Peachは「100ml(g)以下の容器であっても透明のプラスチック袋に入っていない場合、密封できない場合は持ち込み不可」と案内している。出典: Peach Aviation「機内持ち込み手荷物について」 容器が小さくても袋に入っていなければ持ち込めない。
Peachは国内線のアルコール飲料について「アルコール度数が24%~70%以下のもの:1人5リットルまで」としている。出典: Peach Aviation「機内持ち込み手荷物について」 歯磨き粉は化粧品類の扱いなのでアルコールの基準とは別だが国内線の液体物全般に余裕があることがわかる。
航空会社ごとの歯磨き粉の扱いはどう違うか
歯磨き粉を名指しで案内している航空会社とそうでない会社がある。
| 航空会社 | 歯磨き粉の記載 | 国際線の液体物上限 |
|---|---|---|
| ANA | 「歯磨き粉等の練り状物」と明記 | 100ml以下 |
| Peach | 「歯磨きやヘアジェルなど」と明記 | 100ml(g)以下 |
| ジェットスター | 液体・ジェル類として案内 | 100ml以下 |
出典: ANA「機内持ち込みに注意が必要な手荷物について(国際線)」、Peach Aviation「機内持ち込み手荷物について」、ジェットスター「液体、エアゾール、ジェル類および粉末の持ち込みについて」(2026年9月時点)
ANAは液体物の説明の中で「飲料類、クリーム・ローション・オイル類、香水、スプレー、シャンプー類、シェービングフォーム、防臭剤等のエアゾール類、歯磨き粉等の練り状物、半固形物、その他同様の物を含みます」と書いている。出典: ANA「機内持ち込みに注意が必要な手荷物について(国際線)」 Peachは「ジェル状のもの(歯磨きやヘアジェルなど)やスプレーなども含む」と案内している。出典: Peach Aviation「機内持ち込み手荷物について」 名指しされていない会社でも液体物のルールが適用される点は同じだ。
国交省の制限品一覧には227品目が載っている。このうち機内にも預けにも持ち込めるものが57品目ある。機内はだめで預けだけできるものが107品目だ。歯磨き粉はこの227品目とは別の「液体物の量的制限」というルールで管理されている。液体物の制限のほうが条件は軽い。出典: 国土交通省「機内への持込み、お預け手荷物に制限がある品目について」
品目ごとに航空会社の規定を比べるなら持ち込み早見表で111品目を17社ぶん確認できる。
保安検査で歯磨き粉はどう扱われるか
国際線の保安検査では液体物を入れた透明袋を他の手荷物と別にして検査員に見せる。歯磨き粉もこの中に入れて出す。Peachは「保安検査場では、他のお手荷物と別にご提示ください」と書いている。出典: Peach Aviation「機内持ち込み手荷物について」 歯磨き粉が入った透明袋だけを取り出してトレーに載せる形になる。
国交省のリストには「量的制限対象品についての具体的な判断は、最終的には、保安検査場における検査員が行います」と書かれている。出典: 国土交通省「量的制限の対象となる液体物のリスト」(PDF) ルールの範囲内であっても検査員の判断で確認が入ることがある。
ANAも「機内持ち込みの可否は、通常の保安検査と同様に最終的には保安検査係員に委ねられます」としている。出典: ANA「機内持ち込みに注意が必要な手荷物について(国際線)」
医薬品やベビーミルク・ベビーフードは100mlの制限から除外される。ANAは「ベビーミルク/ベビーフードは乳幼児のお客様が一緒にご搭乗される場合に限ります」としている。出典: ANA「機内持ち込みに注意が必要な手荷物について(国際線)」 歯磨き粉はこの除外には入らない。100mlの制限がそのまま適用される。
国内線では歯磨き粉を別に出す必要はない。手荷物と一緒にX線検査を通せばよい。ただしジェットスターは「これらの制限は国際線ターミナルから出発する国内線にも適用されますのでご注意ください」と案内している。出典: ジェットスター「液体、エアゾール、ジェル類および粉末の持ち込みについて」 国際線ターミナルから出る国内線に乗る場合は念のため透明袋に入れておくとよい。
歯磨き粉で引っかからないようにする

国際線で歯磨き粉を持ち込むなら次の手順で準備する。
- 容器の容量を確認する。100ml以下かどうかはチューブに書いてある容量で判断される。中身が減っていても容器の表示が基準になる。ANAは「100ミリリットルを超える容器に100ミリリットル以下の液体物が入っている場合でも不可」としている。
- 透明袋に入れる。歯磨き粉のほかに化粧水やシャンプーなど液体物をまとめて1リットル以下のジッパー付き透明袋に入れる。袋は1人1つまで。Peachは袋のサイズを「縦20cm以下×横20cm以下(マチなし)」としている。
- 保安検査で袋を取り出す。手荷物から透明袋を取り出して別のトレーに載せる。他の荷物と一緒にX線検査を通す。
- 迷ったら預ける。国交省は「可能な限り、スーツケース等の中に入れ、航空会社のカウンターで受託手荷物として預入れ頂きますようお願い致します」としている。出典: 国土交通省「量的制限の対象となる液体物のリスト」(PDF)
国内線はこの手順は不要だ。手荷物に入れたまま保安検査を通せばよい。
歯磨き粉だけでなく化粧水やコンタクトレンズ用剤なども同じ袋に入れる。旅行日数が長くなるほど液体物は増えるので歯磨き粉は小さめのトラベルサイズにしておくと袋の空間を節約できる。
歯磨き粉が没収されたらどうするか
国際線の保安検査で歯磨き粉が100mlを超える容器に入っていた場合はその場で選ぶことになる。選択肢は大きく2つある。
- 放棄する。保安検査場にある放棄品箱に入れる。歯磨き粉のチューブは箱に入る大きさなので費用はかからないことが多い。
- 戻って預ける。手荷物カウンターに戻ってスーツケースに入れ直して預ける。時間に余裕がないと間に合わないことがある。
スカイマークは「放棄箱に入らない機内持込制限品の破棄処分、ならびに輸送禁止品等の一時預かり(保管期間:1週間以内)については、500円/1個の手数料がかかります」と案内している。出典: スカイマーク「制限のある手荷物」 歯磨き粉のチューブは放棄箱に入る大きさなのでこの費用がかかることは通常ない。
歯磨き粉が没収されるのは容器の大きさが理由であって中身が危険だからではない。同じ歯磨き粉でも小さい容器に入っていれば持ち込める。没収を避けるには出発前にチューブの容量を確認するのがいちばんの対策になる。
歯磨き粉を現地で手に入れるには
歯磨き粉を持ち込めなかったときや忘れたときの選択肢はいくつかある。
- 到着先で買う。コンビニやドラッグストアで手に入る。日本国内ならどこでも手に入る。海外でも歯磨き粉は現地のスーパーや薬局にある。
- 空港の売店でトラベルサイズを買う。保安検査場を通る前の売店で100ml以下のものが売られている。
- ホテルのアメニティを使う。歯ブラシセットが用意されているホテルは多い。宿泊先に確認しておくと荷物を減らせる。
- 固形の歯磨き粉を使う。タブレット型やパウダー型の歯磨き粉は液体物に分類されない。固形物として持ち込める。透明袋の容量を使わずに済むため長期の旅行で液体物を減らしたいときに向いている。
国際線の場合は保安検査後のエリアで買う方法もある。国交省は「保安検査後の搭乗待合いエリア(クリーンエリア)で購入したものは、客室内への持ち込みが可能です」と案内している。出典: 国土交通省「量的制限の対象となる液体物のリスト」(PDF) 保安検査を通ったあとの免税店や売店で買えば100mlの制限を受けない。
海外で歯磨き粉の持ち込みルールはどう変わるか
海外で乗り継ぐ場合や現地から出発する場合は各国のルールが適用される。日本の100mlルールと大きな違いはないが確認しておくと安心だ。
日本・アメリカ・EUの液体物ルールは容器の上限と透明袋の扱いがほぼ共通している。
| 項目 | 日本 | アメリカ(TSA) | EU |
|---|---|---|---|
| 歯磨き粉の持ち込み | ○ | ○ | ○ |
| 容器の上限 | 100ml | 3.4oz(100ml) | 100ml |
| 透明袋 | 1L以下・1袋 | TSAサイトに記載なし | 1L・透明 |
| 預け入れ | ○ | ○ | ○ |
出典: 国土交通省「国際線の航空機客室内への液体物持込制限について」、TSA「Toothpaste」、European Commission「Liquids, aerosols and gels」(2026年9月時点)
アメリカのTSAは歯磨き粉について「Carry On Bags: Yes (Less than or equal to 3.4oz/100 ml allowed)」「Checked Bags: Yes」としている。出典: TSA「Toothpaste」 3.4ozは100mlに相当する。
EUは2006年のロンドンでの事件を受けて追加ルールを定めた。「liquids in individual containers with capacity no greater than 100 millilitres packed in one transparent one-litre re-sealable plastic bag」と書かれている。出典: European Commission「Liquids, aerosols and gels」 100ml以下の容器を1リットル以下の透明袋に入れるという日本と同じ形式になっている。
ANAは乗り継ぎについて「乗り継ぎがある場合、免税品を含む液体類の取り扱いは乗り継ぎ国のルールが適用されます」と案内している。出典: ANA「機内持ち込みに注意が必要な手荷物について(国際線)」 出発地で免税店で買った歯磨き粉も乗り継ぎ先で再検査を受ける場合がある。EUのルールでは免税品は密閉式のビニール袋に入っていて開封されていないことが条件になる。
歯磨き粉の持ち込みで気になることに答える
Q. 歯磨き粉は国際線の機内に持ち込めるか
A. 持ち込める。容器が100ml以下であれば1リットル以下のジッパー付き透明袋に入れて保安検査で提示する。中身が少なくても容器そのものの容量が100mlを超えていると持ち込めない。
Q. 歯磨き粉は飛行機に何本まで持ち込めるか
A. 本数に決まりはない。国際線は1本あたり100ml以下の容器にして透明袋に収まる範囲が上限になる。国内線は1容器0.5kg以下で合計2kgまで持ち込める。
Q. 100mlを超える歯磨き粉は国際線に持ち込めるか
A. 持ち込めない。容器の容量が100mlを超えていれば中身が少なくても不可になる。スーツケースに入れて預けるか保安検査後の売店でトラベルサイズを買う方法がある。
Q. 国内線で歯磨き粉に制限はあるか
A. 化粧品類として1容器0.5kgまたは0.5リットル以下で1人あたり合計2kgまたは2リットルまでという上限がある。市販の歯磨き粉はほぼ引っかからない大きさなので実質的に自由に持ち込める。
Q. 歯磨き粉はスーツケースに入れて預けられるか
A. 預けられる。預け入れの場合は国際線の液体物100mlの制限を受けない。アメリカのTSAも預け入れを認めている。大きいサイズの歯磨き粉を持っていくなら預けるのが確実になる。
Q. 歯磨き粉はなぜ液体物に分類されるのか
A. 国交省の「量的制限の対象となる液体物のリスト」に「ハミガキ(いわゆる歯磨き粉)」として載っている。チューブから出すと形を保てない練り状のもので液体・ジェルと同じ扱いになる。
歯磨き粉の飛行機持ち込みは容器の大きさで決まる
歯磨き粉は飛行機に持ち込める。国内線は1容器0.5kg以下で合計2kgまで。透明袋も不要で余裕のある上限がある。
国際線は100ml以下の容器に入れて1リットル以下の透明袋に入れれば持ち込める。容器の容量が100mlを超えているならスーツケースに入れて預ける。預け入れには液体物の制限は適用されない。
出発前にチューブの容量を確認して透明袋に入れておけば保安検査で止められることはない。歯磨き粉は出先でも手に入りやすいので現地で買うのも選択肢の1つになる。
この記事が見た公式ページ
ピーチ・アビエーションとスカイマークと全日本空輸と国土交通省など8本の公式ページを実際に開いて書いています。数字と規定はここから取りました。
- 1ピーチ・アビエーションPeach Aviation「機内持ち込み手荷物について」
- 2スカイマークスカイマーク「制限のある手荷物」
- 3全日本空輸ANA「機内持ち込みに注意が必要な手荷物について(国際線)」
- 4国土交通省国土交通省「量的制限の対象となる液体物のリスト」(PDF)
- 5ジェットスタージェットスター「液体、エアゾール、ジェル類および粉末の持ち込みについて」
- 6国土交通省国土交通省「機内への持込み、お預け手荷物に制限がある品目について」
- 7国土交通省国土交通省「国際線の航空機客室内への液体物持込制限について」
- 8アメリカ運輸保安庁TSA「Toothpaste」
最終確認 2026年9月16日
