- モバイルバッテリーは飛行機に2個まで持ち込めるが機内では使えない
- 飛行機の神様が航空会社6社の公式ページを調べた
- モバイルバッテリーの持ち込みはなぜ厳しくなったか
- Whの境目でモバイルバッテリーを持ち込めるかどう変わるか
- 2026年4月24日からモバイルバッテリーのルールはどう変わったか
- 保安検査でモバイルバッテリーはどう確認されるか
- 飛行機でモバイルバッテリーのトラブルを4つの確認で防ぐ
- モバイルバッテリーを没収されたらどうなるか
- モバイルバッテリーが使えないとき代わりにどう充電するか
- アメリカやIATAのモバイルバッテリー規則はどう違うか
- モバイルバッテリーと飛行機についてよく聞かれる6つに答える
- モバイルバッテリーは条件を確かめてから飛行機に持ち込む
モバイルバッテリーは飛行機に2個まで持ち込めるが機内では使えない
2026年4月24日から飛行機に持ち込めるモバイルバッテリーは1人2個まで。機内での充電は全面禁止になった。
国交省がICAO(国際民間航空機関)の国際基準にあわせてルールを変えた。モバイルバッテリーを3個以上持ち込むことはできなくなり、機内でモバイルバッテリーから電子機器を充電することもモバイルバッテリー自体を充電することもできない。
この記事でわかること。
- 航空会社6社でモバイルバッテリーの扱いがどう違うか
- Wh(ワット時定格量)の境目で持ち込めるかどう変わるか
- 保安検査でモバイルバッテリーが引っかかったときの対処
- 機内でモバイルバッテリーが使えないときの代わりの充電法
モバイルバッテリーの持ち込みルールの基本は飛行機の手荷物でモバイルバッテリーは持ち込める?制限はある?でくわしく読める。この記事では航空会社ごとの違いと機内で使えないときの対処に絞って書いた。
飛行機の神様が航空会社6社の公式ページを調べた
国交省の制限品一覧には227品目が載っている。そのうち「機内持ち込みはできるが預け入れはだめ」な品目はわずか3つしかない。モバイルバッテリーはそのひとつで、必ず手荷物として機内に持ち込む必要がある。
飛行機の神様編集部はJAL・ANA・Peach・ジェットスター・スカイマーク・スターフライヤーの6社の公式ページを開いてモバイルバッテリーの規定を比べた。基本のルールは全社共通で次のとおり。
- 預け入れは禁止。必ず手荷物として機内に持ち込む
- 1人2個まで(ワット時定格量160Wh以下に限る)
- 機内でモバイルバッテリーの充電・使用は禁止
- 端子をテープやケースで保護してショートを防ぐ
- 座席上の収納棚には入れず手元に保管する
6社に共通するルールは同じだが細かい運用は会社によって違う。次の表はその違いだけをまとめたもの。
| 航空会社 | 100〜160Whの扱い | 追加の注意事項 |
|---|---|---|
| JAL | 予備電池と合わせて2個まで | IATAの規定変更で2027年1月以降100Whに制限される可能性があると案内 |
| ANA | 予備電池と合わせて2個まで | Whが不明なら160Wh超と同じ扱いで持ち込めない |
| Peach | 予備電池等との合計で2個まで | 座席のUSBポートからモバイルバッテリーへの充電も禁止と明記 |
| ジェットスター | カンタス航空への事前承認が必要 | 予備電池を含めた合計は1人20個まで |
| スカイマーク | 1人2個まで | — |
| スターフライヤー | Wh数にかかわらず合計2個まで | 電子機器の充電は機内備え付けのUSBポート・電源を使うよう案内 |
各社の公式ページを2026年9月14日に確認。全社で2個・160Wh以下・預け禁止・充電禁止は共通。
ジェットスターだけは100〜160Whのモバイルバッテリーにカンタス航空の事前承認が必要になる。ほかの5社はこの容量でも申告なしで持ち込める。スターフライヤーは「モバイルバッテリーが使えないときは機内のUSBポートや電源から直接充電してください」と案内しており、代わりの手段まで書いているのはこの1社だけだった。Peachは「座席のUSBポートからモバイルバッテリーへの充電も禁止」と明記しているのが特徴。座席にUSBポートがある便でもモバイルバッテリーを間に挟んで充電することはできない。

モバイルバッテリーの持ち込みはなぜ厳しくなったか
モバイルバッテリーに使われているリチウムイオン電池は衝撃や損傷で発煙・発火するおそれがある。国交省は「国内外において機内でのモバイルバッテリーの発煙・発火等の事例が発生しております」と公表している。さらに「全世界的な航空機内でのリチウム電池に関連する火災発生の増加に伴いリスク管理の必要性が高まって」いるとして、ICAOが国際基準を緊急改訂した。
出典: 国土交通省「モバイルバッテリーの機内持込みの新たなルールについて」
改訂はICAO理事会で2026年3月27日に承認されてその日に適用された。日本では国交省が「航空機による爆発物等の輸送基準等を定める告示」を改正して2026年4月24日から新ルールを適用している。この改正に先立って国交省は令和8年2月27日から意見公募を行っていた。ICAOの緊急改訂を受けて国内の告示を改正する形で導入されたルールになる。
モバイルバッテリーが預け入れ禁止なのはこの発火リスクが理由になっている。貨物室で発火すると乗客がすぐに対処できない。機内に持ち込んでいれば異常を感じたときに客室乗務員へすぐ知らせることができる。スターフライヤーは「異常を感じた際は速やかに客室乗務員へお知らせください」と案内している。手荷物としての持ち込みだけが認められているのはこの理由による。
Whの境目でモバイルバッテリーを持ち込めるかどう変わるか
モバイルバッテリーを持ち込めるかどうかはWh(ワット時定格量)で決まる。Whは電池の出力の大きさを示す数字で、100Whと160Whの2か所に境目がある。
| ワット時定格量 | 機内持ち込み | 預け入れ |
|---|---|---|
| 100Wh以下 | 2個まで可 | 不可 |
| 100Wh超〜160Wh以下 | 2個まで可(航空会社により事前承認) | 不可 |
| 160Wh超 | 不可 | 不可 |
| Wh不明 | 不可 | 不可 |
国土交通省「モバイルバッテリーの持込みについて」の基準をもとに作成。
Whの計算式は「ワット時定格量(Wh)=定格容量(mAh)×定格電圧(V)÷1,000」。たとえば定格容量27,000mAhで定格電圧3.7Vのモバイルバッテリーなら99.9Whになる。
出典: 国土交通省「モバイルバッテリーの持込みについて」(PDF)
本体にWhの表示がないモバイルバッテリーもある。その場合はmAhとVの表示から計算するかメーカーに問い合わせる。Whが確認できなければどの航空会社でも持ち込めない。ANAは「ワット時定格量(Wh)が不明な場合には160Whを超える場合と同様にお持ち込みいただけません」と公式ページに書いている。
モバイルバッテリーとは別に100Wh以下の予備電池(デジカメのバッテリーなど)には個数制限がない。ただし100Wh超〜160Wh以下の予備電池はモバイルバッテリーとの組み合わせで持ち込める数が変わる。たとえば100Wh超のモバイルバッテリーを2個持ち込むと同じ容量帯の予備電池は持ち込めなくなる。100Wh以下のモバイルバッテリー2個なら同じ容量帯の予備電池も2個まで持ち込める。
2026年4月24日からモバイルバッテリーのルールはどう変わったか
2026年4月24日に追加されたルールは3つある。それ以前からあった「預け入れ禁止」「160Whの上限」「ショート防止」「収納棚に入れない」は変わっていない。
| 項目 | 2026年4月24日に追加されたルール |
|---|---|
| 持ち込み個数 | モバイルバッテリーは1人2個まで |
| バッテリーへの充電 | 機内電源からモバイルバッテリーへの充電は禁止 |
| バッテリーからの充電 | モバイルバッテリーから他の電子機器への充電は禁止 |
出典: 国土交通省「モバイルバッテリーの持込みについて」(PDF)
この3つのルールに違反すると航空法により罰則が科される可能性がある。国交省のリーフレットにもその旨が書かれている。知らずに機内で充電していると法律違反になりうるので注意が必要。
さらにJALは公式ページで「国際航空運送協会(IATA)の規定変更により、2027年1月以降は100Whに制限される可能性があります」と案内している。これが適用されると市販の大容量モバイルバッテリーの多くが持ち込めなくなる。
保安検査でモバイルバッテリーはどう確認されるか
保安検査場ではX線検査と目視の両方でモバイルバッテリーが確認される。確認されるのはおもに次の3つ。
- Whの表示があるかどうか。Whが読み取れなければ持ち込みを断られる
- 預け入れ荷物に入っていないか。スーツケースの中に入れていると返却を求められる
- 3個以上持っていないか。2個を超えるぶんは持ち込めない
ショート防止の措置も求められる。具体的には端子に絶縁テープを貼るか購入時の容器に入れるかビニール袋に個別に収納する。複数のバッテリーや金属製品と同じ袋に入れないようにする。JALは「端末を絶縁する(テープなどで剥き出しの端末を保護するか別々のプラスチックの袋もしくは保護パウチに個々の電池を収納する)」と具体的な方法を示している。
保管場所も指示される。座席上の収納棚ではなく座席のポケットや手元など常に確認できる場所に置く。スターフライヤーは「万一の不具合発生時に速やかな対応ができるよう必ずお手元に保管してください」と書いている。
出典: スターフライヤー「機内持ち込み・お預けに制限があるもの」
飛行機でモバイルバッテリーのトラブルを4つの確認で防ぐ

- 出発前にWhを確認する。本体の裏面やメーカーのサイトでワット時定格量を調べる。160Whを超えていたら持ち込めない。Whの表示がなくmAhとVだけ書いてある場合は計算するかメーカーに聞く
- 端子をテープかケースで保護する。むき出しの端子はショートの原因になる。絶縁テープを貼るか個別のビニール袋に入れるだけで防げる
- 手荷物に入れて預けない。モバイルバッテリーは預け入れ禁止。出発前にスーツケースの中を確認して入っていたら手荷物に移す。うっかり預けてしまうと保安検査で止められて返却を求められる
- 3個以上持ち歩かない。旅行用に大量のモバイルバッテリーを持っていくことはできない。1人2個までを厳守する。どうしても長時間の電力が必要なら大容量(ただし160Wh以下)のものを1個選ぶほうが確実
この4つを出発前に確かめておけば保安検査で止められることはほぼない。持ち込めるかどうか迷うものがあるときは持ち込み早見表で品目ごとに確認できる。111品目×17社の公式ルールを並べてある。
モバイルバッテリーを没収されたらどうなるか

保安検査でモバイルバッテリーを持ち込めないと判断された場合はその場で2つの選択肢がある。
- 放棄する。保安検査場に設置されている「放棄品箱」に入れて廃棄する。費用はかからないがモバイルバッテリーは返ってこない
- 宅配便で自宅に送る。空港内の宅配カウンターから地上便で送る。ただし国交省は「持込みできなかったモバイルバッテリーなどは宅配便などによる貨物としても航空輸送できない場合があります」と注意している。宅配便の運送事業者に必ず申告したうえで指示に従う必要がある
出典: 国土交通省「モバイルバッテリーの持込みについて」(PDF)
没収されてからではどちらを選んでも損になる。出発前にWhと個数を確認しておくのがいちばん確実な対策。160Whを超えるモバイルバッテリーは最初から持っていかないほうがよい。国交省のリーフレットには「航空会社によって、より厳しいルールを設けている場合がありますので、各航空会社の指示に従ってください」と書かれている。ジェットスターのように100〜160Whで事前承認を求める会社もあるので搭乗する航空会社の公式ページを出発前に確認しておくと安心。
モバイルバッテリーが使えないとき代わりにどう充電するか
2026年4月24日から機内でモバイルバッテリーは使えなくなった。ただし電子機器の充電そのものが禁止されたわけではない。国交省のリーフレットには「電子機器の充電は機内備え付けの電源からお願いします」と書いてある。
出典: 国土交通省「モバイルバッテリーの持込みについて」(PDF)
スターフライヤーも「電子機器への充電が必要な際は機内備え付けのUSBポート/電源をご利用ください」と案内している。つまりモバイルバッテリーを間に挟まず機内の電源からスマートフォンやパソコンに直接つなげば充電できる。
出典: スターフライヤー「機内でのモバイルバッテリーの取り扱いについて」
ただし電子タバコや加熱式タバコの充電は別の扱いになる。スターフライヤーは「加熱式タバコ、電子タバコ等の携帯型電子喫煙機器については、いかなる状態、場所であっても航空機内において充電することはできません」と書いている。電子タバコは機内電源からの直接充電もすべて禁止。モバイルバッテリーからの充電は禁止だが機内電源からは充電できる一般の電子機器とはルールが違う。
代わりの充電手段を整理すると次のようになる。
| 手段 | 費用 | タイミング | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 機内備え付けのUSB・コンセント | 無料 | 搭乗中 | 電源がない便や座席もある |
| 空港の充電コーナー | 無料 | 搭乗前 | コンセント数に限りがある |
| 出発前に端末を満充電しておく | 無料 | 出発前 | 長いフライトだと不足する場合がある |
機内電源が使える便かどうかは航空会社のサイトで機材情報を確認するとわかる。LCC(格安航空会社)は電源がない便もあるので事前に調べておくと安心。出発前に端末を満充電しておくのはどの便でも使える対策になる。
アメリカやIATAのモバイルバッテリー規則はどう違うか
アメリカのTSA(運輸保安庁)もモバイルバッテリーについて「手荷物に入れる。預け入れは禁止」と定めている。TSAの公式ページには「Portable chargers or power banks containing a lithium ion battery must be packed in carry-on bags」と書かれている。預け入れ禁止は日本と同じルール。
出典: TSA「Power Banks」
IATA(国際航空運送協会)は2026年版のガイダンス文書でモバイルバッテリー(power bank)を予備電池とは別のカテゴリに分けた。以前は予備電池の一種として扱われていたが規定が変わっている。100Whと160Whの境目は日本と同じ。
出典: IATA「Passengers Travelling with Lithium Batteries – Guidance Document」(PDF)
IATAのガイダンス文書にはもうひとつ注目すべき点がある。リチウムイオン電池のWhを「電池の外側に記載しなければならない」としている。航空会社の係員がWhを電池本体やマニュアルで確認できなければ持ち込みを認めないことがあるとも書かれている。日本のANAが「Whが不明なら持ち込めない」としているのはこの国際基準にもとづいた対応になる。
日本もアメリカもIATAの基準を土台にしているので「預け入れ禁止」「手荷物のみ」は世界共通のルールになっている。海外に行くときも基本は同じだがWhの上限や個数制限は航空会社ごとに厳しい側に独自ルールを設けていることがある。搭乗する航空会社のサイトで出発前に確認するのが確実。
モバイルバッテリーと飛行機についてよく聞かれる6つに答える
Q. モバイルバッテリーは飛行機の預け荷物に入れられるか
A. 入れられない。国交省の基準でモバイルバッテリーの預け入れは禁止されている。必ず機内持ち込み手荷物に入れる。スーツケースに入ったまま預けると保安検査で止められ返却か放棄になる。
Q. モバイルバッテリーは飛行機に何個まで持ち込めるか
A. 2026年4月24日から1人2個まで。ワット時定格量が160Wh以下のものに限る。100Wh超160Wh以下のものはジェットスターなど一部の航空会社で事前承認が必要になる。
Q. モバイルバッテリーのWhはどう計算するか
A. ワット時定格量(Wh)は「定格容量(mAh)×定格電圧(V)÷1,000」で求められる。国交省の資料では27,000mAhで3.7Vのバッテリーが99.9Whになる例が載っている。本体に表示がなければメーカーに確認する。
Q. 機内でモバイルバッテリーから充電してもよいか
A. 2026年4月24日から禁止になった。モバイルバッテリーから電子機器への充電も機内電源からモバイルバッテリーへの充電もできない。電子機器の充電は機内備え付けのUSBポートやコンセントから直接つなぐ。
Q. 160Whを超えるモバイルバッテリーはどうすればよいか
A. 持ち込みも預け入れもできない。空港で放棄するか宅配便で自宅へ送るかの二択になる。宅配便でも航空輸送できない場合があるので運送事業者への申告が必要。出発前に160Wh以下のものに買い替えるのが確実。
Q. 国内線と国際線でモバイルバッテリーのルールは違うか
A. 基本のルール(2個まで・160Wh以下・預け禁止・充電禁止)は国交省の基準で国内線も国際線も同じ。ただしJALはIATAの規定変更で2027年1月以降100Whに制限される可能性があると案内している。
モバイルバッテリーは条件を確かめてから飛行機に持ち込む
2026年4月24日からモバイルバッテリーは1人2個まで。機内での充電は禁止になった。航空会社によって100〜160Whの事前承認の要否など細かい条件が違うので搭乗する会社のサイトで確認しておく。
機内でモバイルバッテリーが使えなくても機内備え付けのUSBポートやコンセントから電子機器を直接充電できる。出発前に端末を満充電しておくことと搭乗する便に電源があるかを調べておくことがいちばんの対策になる。
この記事が見た公式ページ
国土交通省と全日本空輸と日本航空とスターフライヤーなど7本の公式ページを実際に開いて書いています。数字と規定はここから取りました。
- 1国土交通省国土交通省「モバイルバッテリーの機内持込みの新たなルールについて」
- 2国土交通省国土交通省「モバイルバッテリーの持込みについて」(PDF)
- 3全日本空輸ANA「機内持ち込みに注意が必要な手荷物について」
- 4日本航空JAL「国内線 制限のあるお手荷物」
- 5スターフライヤースターフライヤー「機内持ち込み・お預けに制限があるもの」
- 6アメリカ運輸保安庁TSA「Power Banks」
- 7国際航空運送協会IATA「Passengers Travelling with Lithium Batteries – Guidance Document」(PDF)
最終確認 2026年9月14日
