「飛行機への持ち込みってどんなものが禁止されているの?」
「なぜ持ち込みできないものがあるの?」
何かとルールが多い飛行機。
特に持ち込みに関しては禁止されているものが沢山あり荷物を用意している際に悩んでしまいますよね。
ここでは国内線にしぼって禁止されているものを徹底的に解説していきたいと思います。
飛行機への持ち込み、預け入れともに禁止とされているアイテム9種類
引用:JAL公式サイト
旅行に行く際の荷造りですが、何も考えずに手荷物やスーツケースに入れていませんか?
持ち込む手荷物にはもちろん搭乗前に預ける手荷物にも入れてはいけないものがあるのですよ。
- 高圧ガス
- 引火性液体
- 火薬類
- 可燃性物質
- 酸化性物質
- 毒物類
- その他の有害物件
- 腐食性物質
- 放射性物質など
名前を見るだけでちょっと怖いイメージのものばかりですよね。
これらは危険物とされ、国から定められている禁止アイテムです。
一体どんなものが当てはまるのか見ていきましょう。
禁止アイテム1:高圧ガス
高圧ガスとは主にこちらの4つに該当します。
- ライター用補充ガス
- カセットコンロ用ガス
- ダイビング用ボンベ
- スプレー缶
旅行先でキャンプをしたい!
なんて方はコンロ用のガスは飛行機へ一切持ち込めないので現地で調達するようにしましょう。
またスプレー缶は製品に火気と高温に注意と書かれているものは引火性ガスを使用しているため一切の持ち込みができません。
ただしヘアスプレーなど化粧品類に当たるスプレーや、冷却スプレーといった医薬品類に当たるスプレーは、機内持ち込み・お預けの両方が可能です。
容量は1容器0.5kgまたは0.5リットル以下のものを1人あたり2kgまたは2リットルまでで、噴射弁がキャップで保護されていることが条件となります。
禁止アイテム2:引火性液体
引火性液体とは主にこちらの3つが該当します。
- オイルタンク式ライター
- オイルライター用燃料
- ペイント類
普段からオイルライターを使っている方は気づかず手荷物検査で指摘されその場で破棄しなければならないことになるかも知れません。
事前にしっかり確認しておきましょう。
引火性液体にはアルコールや香水も分類されますが、こちらの2つは制限や注意点を守れば持ち込むことができます。
香水の持ち込みについてはこちらをご覧ください。
禁止アイテム3:火薬類
火薬類とは皆さんが好きなこちらの2つに該当します。
- 花火
- クラッカー
旅行先での思い出作りに花火やクラッカーをスーツケースに詰めてしまう人もいるのではないでしょうか。
持って行きたい気持ちも分かりますが、花火やクラッカーは現地でも調達できることができます。
荷物にもなりますし、自分で持って行くのは止めましょう。
禁止アイテム4:可燃性物質
可燃性物質とはこちらの2つが該当します。
- 徳用マッチ
- 炭
可燃性物質とだけ聞くと難しく聞こえますが、要は火をつける素材を指します。
一見危険なものに見えませんが、こすれたり少しのことで火がついてしまったりするので禁止にされています。
禁止アイテム5:酸化性物質
酸化性物質とは主にこちらの3つが該当します。
- 小型酸素発生器
- 漂白剤
- 瞬間冷却剤
旅行先での洗濯で漂白剤を持っていきたいと思うこともありますよね。
ですが漂白剤はどんなものであっても持って行くことができません。
旅行先で購入しましょう。
また瞬間冷却材は爆発の恐れがあるため持ち込み禁止とされています。
禁止アイテム6:毒物類
毒物類とはこちらの物が該当します。
- 殺虫剤
- 農薬
毒物と聞くと怖いイメージがありますよね。
ここでの毒物は普段普通に使っているものなので毒というようなイメージはありませんが、殺虫剤や農薬などは飛行機の中で漏れてしまうと人的な被害が生じる恐れあるため禁止とされています。
気をつけましょう。
禁止アイテム7:その他の有害物件
その他の有害物件はこちらの2つが該当します。
- エンジン
- リチウム(イオン)バッテリー
今は色んな電池に使われているリチウム電池ですが金属電池ですとリチウム含有量が2g以上、イオン電池ですとワット時定格量が160Wh以上のものは持ち込み禁止とされています。
リチウム電池は発熱や発火の恐れがあり、火災を引き起こすリスクもあるため万が一の対策として禁止されています。
定められた条件のもと機内への持ち込みまたは預け手荷物の中に入れることが可能な物品もあります。
禁止アイテム8:腐食性物質
引用:Amazon公式サイト
腐食性物質とはこちらの3つが該当します。
- 液体バッテリー
- 水銀
- 加熱式弁当
液体バッテリーとは自動車のバッテリーに使われているものです。
万一漏れてしまった時、強い臭いや毒性、腐食性などが機内へ大きな影響を与えるため禁止とされています。
あまり見かけませんが駅弁などで使用されています。
交通機関でも空の交通機関では持ち込めませんので注意が必要です。
禁止アイテム9:放射性物質など
放射性物質とは放射能を持つ物質の総称です。
放射性物質なんて身近にないと思いがちですが、血液微量成分を測定する目的に使用する体外診断用の医薬品などに使用されている場合があります。
放射性医薬品は体の中に入った後、放射性医薬品から出る放射線を検出することにより、体の外から見えない病気の場所や機能状態をしらべることができます。放射線は高感度に検出できること、半減期の短いRIを用いること、一定時間の後は体の外に排泄されることなどから安全に検査することができます。
また、ベータ線などの放射線の生物学的作用を利用してがんなどの治療に用いられます。
引用:富士フイルム公式サイト
こういった薬を使用されている方は注意しましょう。
そんなことにならないよう気をつけて荷造りをしましょうね!
持ち込みが禁止となる理由
飛行機へ乗るために空港で金属探知機のゲートを通ったり、荷物検査をしたり制限が沢山あったり色んなルールが設けられていますよね。
荷造りでいちいち気にしたりしないといけなくて少しばかり面倒くさいなと思う方もいるのではないでしょうか。
ですがどれも空の安全を守るために必要なことなんです。
持ち込みに禁止アイテムがあるのも大切な理由があります。
- テロやハイジャックの防止
- 火災などの事故のリスクを減らすため
飛行機は空を飛ぶという地上と異なる特殊な状況です。
何気なく普段使っている品物が思わぬ危険物となることがあります。
テロやハイジャックと聞くと9.11アメリカ同時多発テロ事件を思い出す方もいるのではないでしょうか。
アメリカ合衆国で同時多発的に実行された、イスラーム過激派テロ組織アルカーイダによる4つのテロ攻撃の総称です。
当時2001年の空港のセキュリティは今ほど厳しくなく拳銃や爆弾を機内に持ち込んでいた可能性があるそうです。
この事件以来セキュリティが強化されてきています。
我が国では、2020年オリンピック・パラリンピック競技大会開催に向け、「テロに強い空港」を目指し、先進的な保安検査機器の導入を推進し、航空保安検査の高度化を図るとともに、これらの保安検査のより一層の活用を図りつつ、国際的な保安対策の動向を踏まえ、航空保安検査を強化しています。
保安検査場では、国際的に協調した必要な保安水準の維持のため、旅客の皆さまに対し、上着及び靴を脱いでの検査、着衣の上から直接触れる接触検査などを実施しております。
保安検査は国土交通省の指示にもとづき行っていますので、検査職員の指示にしたがって検査を受けて下さい。
検査を受けないと航空機にお乗りになれません。
引用:国土交通省サイト
こういったルールがあるのはテロや火災の危険を防ぎ、空の安全を守るためだと理解しておきましょう。
条件付きで持ち込みができるもの
飛行機への持ち込みが一切禁止されているものの中に条件付きで持ち込みが可能となるものがあります。
- 喫煙用ライターもしくはマッチ
- リチウムイオン電池を内蔵した携帯型電子機器
- 予備のリチウム金属、イオン電池
ひとつずつ条件を確認していきます。
喫煙用ライターもしくはマッチ
携帯する小型の喫煙用ライターまたは小型のマッチは下記いずれか1個のみ機内持ち込みが可能です。
- ガス式ライター(使い捨てライター)
- 吸収材に燃料を吸収させたオイルライター
- 安全マッチ(小型のもの)
これらのものは、持ち込みのみで機内預け入れはできません。
間違えて預け入れの荷物に入れてしまわないように気をつけましょう。
リチウムイオン電池を内蔵した携帯電子機器
リチウムイオン電池を内蔵した電子機器と聞くとピンときませんが、意外と身の回りにあるものに使われています。
- スマートホンや携帯電話
- ノートパソコン
- タブレット端末
- 携帯電子ゲーム機
- カメラ機材
- 腕時計
これらの機械は下記の容量が超えなければ持ち込むことができます。
容量さえ超えなければ持ち込み、預け入れともに可能です。
ただし機内へ持ち込む場合スマートホンなどは機内モードに設定し、預け入れに入れる際も電源をオフにしましょう。
予備のリチウム金属、イオン電池
モバイルバッテリーなどの予備電池はこちらの予備のリチウム金属、イオン電池に該当します。
電子機器と同じくリチウム含有量が2g以下のものが持ち込み可能となりますが、ワット時定格量により持ち込める個数が変わってきます。
持ち込める個数は以下の通りです。
ワット時定格量 | 個数 |
---|---|
100Wh以下のもの | 制限なし |
100wを超え160w以下のもの | 2個まで |
予備のリチウム金属、イオン電池は持ち込みのみで預け入れはできません。
また160Whを超えるものは持ち込みもできません。
モバイルバッテリーの持ち込みについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
持ち込みが禁止されているが預け入れできるもの
機内への持ち込みは禁止されていますが、預け入れできるものがあります。
- ナイフ、はさみ類
- 先の尖ったもの、バット類
- 工具類
これらのものは凶器類と分類されテロ対策として機内への持ち込みが禁止となっておりますが、スーツケースなどに入れて預ける分には問題ありません。
はさみ類の持ち込みに関してはこちらをご覧ください↓↓
ややこしいですが航空会社の公式サイトにも記載があります。
確認しながら荷造りをして下さいね!
まとめ
- 飛行機への持ち込みが一切禁止されているものは9種類の危険物。
- 9種類の危険物は高圧ガス、引火性液体、火薬類、可燃性物質、酸化性物質、毒物類、その他の有害物件、腐食性物質、放射性物質。
- 持ち込みが禁止となる理由はテロ、ハイジャックの防止、火災など事故のリスクを減らすため。
- 携帯用ライターはひとり1点まで、リチウムイオン電池を内蔵した電子機器やモバイルバッテリーは規定の容量を超えなければ機内へ持ち込むことができる。
- 凶器類は持ち込みは禁止されているが預けることができる。
厳しい制限は飛行機の安全を守るために作られています。
危険物は持ち込まないように注意しましょう。
持ち込みが禁止となっているものは空港に持って行っても搭乗前に廃棄するなど処分しなければならなくなります。
安全な空の旅のために荷造りの際に確認するようにしましょうね。
持ち込みについてもっと知りたい方はこちらをご覧ください↓↓
飛行機では皆さまの安全を守るために、色んな制限がございます。
持ち込みに関してもその1つです。
まずは持ち込み禁止とされているものから見ていきましょう!