飛行機に乗りたいのに、希望の便が満席だったこと、ありませんか?
特に繁忙期なんかは、前日まで空席状況を確認してもずっと満席のまま…なんてこともしばしば。
「どうしても飛行機に乗りたいけど、予約がいっぱい…!」
「当日に空港で待っていたら本当に飛行機に乗れるのかな?」
今回は、当日に空港でキャンセル待ちをする時の流れについて解説します。
キャンセル待ちをする上での注意点や、航空会社によって流れが異なる点を解説するので、これを読めばよりスムーズにキャンセル待ちができること間違いなしです!
当日のキャンセルって出るの?
一番気になる点ですよね。
キャンセルが出なかったら、目的地に行くことができないどころかただずっと空港で待っていただけで、一日をムダにした気分になります。
「当日のキャンセル待ちでも絶対に飛行機に乗れる!」と断言したいところですが、そうは簡単にいかないのが実際のところです。
ただ、諦めるのは早いです!
結論から言うと、当日のキャンセル待ちで飛行機に乗れるかどうかは、目的地、使用する機材、マイレージ会員であるかどうかなどさまざまな状況によって異なります。
キャンセルが出やすい路線
搭乗客のほとんどがビジネスマンである路線(羽田ー大阪や羽田ー福岡など主要都市を結ぶ路線)は、比較的キャンセルが出やすいです。
理由はさまざまかと思いますが、仕事が遅くなるのを見越してあらかじめ複数便予約し、乗る便が決まったらほかの便をキャンセルする、というビジネスマンの方もいます。
どうですか?少し希望が湧いてきますよね。
また、大きな飛行機を使用する便の場合、搭乗予定客数が多ければその分キャンセル数も多くなると言えます。
JAL国内線の場合、例えば沖縄路線では最大500人が乗れるB777-300(通称トリプルセブン)を使用しています。
500人もいればそのうちの数名は何らかの理由でキャンセルしそうですよね。
自分が乗りたい便が、何人乗りの飛行機を使用するのかについては、時刻表を見れば確認できるので参考にしてみてください。
まずは使用機材を確認します。
引用:JAL公式サイト
それぞれの機材の座席数も、同じく時刻表で確認できます。
引用:JAL公式サイト
ANAの場合も同様に、時刻表にて使用機材と機材の座席数を確認することができます。
ただおもむろに待ち続けるよりも、「この便は375人乗りだから期待できるぞ!」などと考えながら待つ方が少しワクワクしますよね。
ぜひ参考にしてみてください。
反対に、搭乗客のほとんどが観光客の路線は、ビジネス路線と比べるとあまり期待はできなさそうです。
一概には言えませんが、旅行の計画を立てて予約をしている方が多いので、急な予定変更などはあまりなさそうですよね。
さらにJALやANAの場合、地方路線には小さい機材を使用しています。
それでも、運が良ければ飛行機に乗れる可能性は十分にありますので、諦めずにトライしてみてくださいね。
キャンセル待ちの流れ
利用する航空会社や空港によって多少の違いはありますが、大体の流れは同じです。
まず、キャンセル待ちの際に必要なチケットは2種類あります。
- 予約のない航空券
…目的地だけ指定して、便は決められていない航空券 - 空席待ち整理券
…当日空港にて発行する整理券
これは、ANAもJALも共通しています。予約のない航空券を購入して、先に支払いを済ませてしまうんですね。
では具体的に、当日空港に到着してからの流れを見てみましょう。
ANA
今回はANAの公式サイトを参考に解説しますが、AIR DO、IBEXエアラインズ、オリエンタルエアブリッジ、ソラシドエア、スターフライヤーとのコードシェア便の場合も一連の流れは同じです。
※必ず航空券の購入を済ませてから申し込む。
この時、空席待ちの申し込みをした順番に呼ばれるわけではありません。優良顧客から優先して呼び出されます。
引用:ANA公式サイト
なので、早いうちからキャンセル待ちを申し込んでいたとしても、あとから優良顧客の人が同じ便にキャンセル待ちをした場合、その人が優先されて飛行機に乗れるということです。
早く来ていたのに…!と複雑な気持ちになるのも分かりますが、ANAやJALなどの大手航空会社では優良顧客が優遇されるのはよくあることです。
JAL
※必ず航空券の購入を済ませてから申し込む。
この時、預け荷物がある場合でもそのまま持ち込む。
この時、ANAと同じように整理券番号の順ではなく優良顧客から優先して呼び出されます。
種別 | ステイタス | |
---|---|---|
S | JMBダイヤモンド | |
JGCプレミア | ||
oneworldエメラルド | ||
A | JALグローバルクラブ | |
JMBサファイヤ | ||
JMBクリスタル | ||
oneworldサファイヤ | ||
oneworldルビー | ||
B | 一般のお客様 |
ANAとJALのキャンセル待ちの流れを紹介しました。
大体の流れは同じでしたが、少し異なる点もありましたね。
- ANAは複数便指定できるが、JALは便指定ができない。
- ANAはデジタルサイネージでの呼び出しだが、JALはアナウンスでの呼び出し。
音楽などを聴いていたら聞き逃してしまいそう…
スカイマーク
ここまでは、先に料金の支払いを済ませてしまう流れでしたが、スカイマークの場合は少し異なります。
もっと詳しく知りたい方は、スカイマークの公式サイトを覗いてみてくださいね。
シンプルでわかりやすい!
スカイマークの場合は、ANAやJALと違ってマイレージ会員などのシステムが存在しないため、呼び出される順番は整理券番号通りです。
ANAやJALの優良顧客になっていない場合は、スカイマークのキャンセル待ちに挑戦してみた方が飛行機に乗れる可能性が高まるかもしれません。
またスカイマークの良い点は、待つ場所が保安検査場を通過する前なので、空港内でより多くのお店を見て時間を潰せるという点です。
LCC
LCCの場合、残念ながらキャンセル待ちのサービスを行なっておりません。
当日のキャンセル待ちで、より安く飛行機に乗りたい方には、スカイマークをおすすめします。
Low Cost Carrierの略。
格安航空会社のことで、日本ではピーチ、ジェットスター・ジャパン、春秋航空日本などがその例。
キャンセルが出なかったら
キャンセル待ちをしていても、残念ながら呼ばれないこともあります。
スカイマークの場合は料金が後払いなので、呼ばれなかった時点でそのまま帰っても大丈夫です。
しかしANAやJALの場合は、すでに料金を支払っていますよね。
支払った料金はきちんと戻ってくるよね…?と心配な方もいらっしゃるかもしれません。
安心してください。飛行機に乗っていないので、当然払い戻しされます。
ただし、全額返金されるのは、当日に空港カウンターで申し出た場合のみです。
払い戻しをするのにも手数料が発生してしまいますが、この払い戻し手数料というのが、当日の空港カウンターで手続きした場合に限り、支払わなくて良いシステムになっています。
つまり、呼ばれなかった時点ですぐに帰ってしまっては、後で払い戻しをしてもらう時に払い戻し手数料がかかってしまうということです。
なので、呼ばれなかったからと言ってすぐに空港を離れてしまうのではなく、必ず、利用予定だった航空会社の空港カウンターに行って航空券の払い戻しをお願いしましょうね。
キャンセル待ちをしている間に
ここまでで、キャンセル待ちの流れについて解説しました。
運が良ければ、1時間も待たずに飛行機に乗れることもあるそうですが、多少の時間は待つことを予想していた方が良さそうですよね。
ここからは、空港で時間を潰すおすすめの方法をお教えしたいと思います!
乗りたい便の空席照会
ANAの場合、自分が乗りたい便に何人がキャンセル待ちを申し込んでいるのかが分かるサービスがあります。
引用:ANA公式サイト
優良顧客の人がキャンセル待ちをしているかもこのページで確認できるので、自分の順番が回ってくるかどうか、大体予想することができます。
呼ばれるか呼ばれないか、ドキドキしながら待つよりも予想しながら待てた方が安心できますよね。ANAを利用する方はぜひこのサービスを使ってみてください。
Wifi・充電スポット
待っている間に仕事を進めたり、動画サイトで映画やドラマを楽しめたら良いですよね。
そこで、あったら嬉しいのがWifiと充電コーナーです。最近は、FREE Wifiが設けられている空港がほとんどですので、主要空港の一部を紹介したいと思います。
※これから紹介するのは、すべて保安検査場を通過した後のエリアにあるものです。
新千歳空港
FREE Wifi ID:NewChitose_Airport_Free_Wi-Fi(メールアドレスの登録が必要)
引用:新千歳空港公式サイト
コンセントプラグとUSBプラグの2種類に対応した充電コーナーがあります。位置は公式サイトのフロアマップを参考にしてみてください。
羽田空港
FREE Wifi ID:HANEDA-FREE-WIFI
引用:羽田空港公式サイト
羽田空港には、すべてのターミナルに充電コーナーとPCデスクがあります。
100円を投入したらインターネットが利用できるアットステーションも設置しているので、PCがなくても楽しむことができますよ!
中部国際空港
FREE Wifi ID:FreeWiFi-centrair
FREE Wifiを利用できるエリアには、このようなポスターがかかっています。
中部国際空港にも、待合ソファ付近に充電コーナーがありますが、無料で充電ができるカフェを紹介します。
引用:中部国際空港公式サイト
野菜をふんだんに使った彩り豊かなスープが人気のカフェです。
飛行機が一望できるので、作業の合間に眺めれば良いリフレッシュになり、仕事もはかどりそうですよね。
引用:中部国際空港公式サイト
創業60年の老舗ロースターがこだわり抜いた、“本当に美味しいコーヒー”を提供しています。ホットサンドなどの軽食もあるので、小腹が空いた時にもぴったりです。
大阪国際空港
FREE Wifi ID:_FreeWiFi-KansaiAirports /_FreeWiFi-KansaiAirports_2.4G
伊丹空港の場合、保安検査場を通過した後のエリアには、充電用コンセントを設置しているカフェやレストランはありません。
待合ソファの近くにある充電用コンセントを利用しましょう。
https://twitter.com/kidoairaku_taro/status/1139326010120269825
福岡空港
FREE Wifi ID:AirportFreeWiFi-2.4G /AirportFreeWiFi-5.0G
引用:福岡空港公式サイト
お馴染みのドトールコーヒーです。
喫煙席もあるので、一服しながら作業をしたい方におすすめです。目の前は滑走路なので、迫力ある飛行機の離発着を見届けることもできますよ!
カフェ探しのおすすめアプリ
空港内のFREE Wifiと充電用コンセントについて、ほんの一部の空港だけ紹介しました。
次に紹介するのは、カフェを探すのにおすすめのアプリです。
カフェで勉強や仕事をしたいけど、Wifiや充電コンセントがあるか分からない…って時、ありますよね?
そんな時、この「DENGEN CAFE」を使えば、近くにあるカフェのコンセント数、Wifiの有無、営業時間や喫煙席の有無などがすぐに分かっちゃいます。とっても便利ですよね!
広い空港にはたくさんのお店が並んでいるので、ぜひこのアプリを活用してみてください!
すぐに最適なカフェを見つけられて、仕事や勉強の時間を多くとることができますよ。
カード番号や、個人情報を入力するのは控えて、SNSの閲覧など必要最低限にしましょうね!
空港ではたらく車を観察
空港に長い時間滞在する機会って、あまりないですよね。
映画を観たり、本を読んだりして時間を潰すのも良いですが、空港でしかできない時間の過ごし方をしてみませんか?
私は飛行機が大好きなので、時間があれば展望デッキで飛行機を眺めています。気付いたらあっという間に1時間が過ぎてしまうことも。
キャンセル待ちをしている間は、保安検査場を通過した後、搭乗ゲート付近のソファに座って待つことが多いと思います。
その時、飛行機を間近で見ることができますよね。飛行機の周りには、見慣れない車がたくさんあるはずです。
車の名前や役割を知るだけでも、飛行機を眺める時間が楽しくなるので、少しだけ紹介したいと思います!
コンテナドーリー
旅客の預け荷物や、貨物(野菜や製品などさまざま)が入っているコンテナを運ぶ車です。
タイヤが小さくて小回りが利くので、くるくると移動している様子がとってもかわいいですよ。まるでカモの親子のようです。
コンテナが1、2個の時もあれば、多い時は5個以上つながっていることも。貨物の量によってコンテナの数が違うので、注目してみてください。
ベルトローダー
旅客のスーツケースや貨物を飛行機に積んだり、降ろしたりする時に使う車です。
ベルトにタイヤがついただけのシンプルな車ですが、これもよく見ていると面白いです。
飛行機は、人だけでなく野菜や電化製品などさまざまなものも一度に運んでいますが、降ろされる貨物を見るとその飛行機がどこから来たのか分かる時があります。
例えば「宮崎産マンゴー」とか、「宮崎産日向夏」なんて書いてある段ボール箱がたくさん降ろされていると、「はるばる宮崎から来たのかあ。」なんてちょっぴり感動してしまいます。
また、貨物担当の人が丁寧にスーツケースを扱っている様子を見ると、なんだかほっこりしちゃいますよね。
飛行機のお尻の方に停まっている車なので、少し遠いですが目を凝らして見てみてください。
トーイングカー
飛行機って、あんなに大きくて重いのに空の上を飛び回っていてすごい乗り物ですよね。
でも、そんな飛行機にも唯一できないことがあります。
それはバックです。飛行機は後ろに進むことができないんですね。
厳密にいうと、理論的に後ろに進むことはできますが、後ろが見えないことやエンジンの関係で後ろに進まないという選択肢しかない、といった感じです。
なのでここでも、トーイングカーという特殊な車が活躍します。重いものでは300tも越える飛行機を押したり引いたりするので、トーイングカーはとても力持ちな車ですよね。
離陸前、飛行機を滑走路に送る時が出番なので、この車が動き出したらまもなく出発なんだなという合図にもなります。
フードローダー
その名の通り、機内食を積んでいる車です。中は冷蔵庫のように冷えていて、機内食の衛生が保たれるよう配慮してあります。
実はこのフードローダー、空港とは離れた機内食を作る工場からそのまま運送されています。
トラックの運転手さんは、積んでいる機内食が崩れないように、急ブレーキや急ハンドルをせずに慎重に運転して空港まで運んでくれているんです。
飛行機を飛ばすには、いろいろな人の力が必要だと改めて感じますね。
マーシャリングカー
到着した飛行機を誘導するための車です。人が上に乗って、オレンジ色のパドルを振っている様子を見たことはありませんか?
車の上に乗る人のことをマーシャラーと言いますが、飛行機が正しい駐機スポットにピタッと停められるよう指示するのがマーシャラーの仕事です。
マーシャラーとパイロットの間には決められたジェスチャーがあるので、その意味を知っているとより楽しさが増しますよ!
気になった方は動画を参考にしてみてください。
まとめ
- 当日のキャンセル待ちでも飛行機に乗ることはできる。
- ビジネスマンが多く、大きい飛行機を使用する便はキャンセルが出やすい。
- 航空会社によってキャンセル待ちの流れは異なる。
- ANAやJALの場合、優良顧客が優先して飛行機に乗れる。
- 飛行機に乗れなかった場合、その日に空港で払い戻しをしないと手数料がかかってしまう。
- 多少の時間は待つことが予想されるので、時間を潰すアイテムがあると良い。
今回は、当日に飛行機のキャンセル待ちをする方法について解説しました。
おそらく、キャンセル待ちを何度も経験している方は少ないと思います。
呼ばれるのを待つ間、飛行機に乗れるかドキドキしながらも、少しでもリラックスして有意義な時間を過ごせると良いですよね。
ほかにも、飛行機に関する詳しい記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください!
キャンセル待ちをする時って、緊張しますよね。預け荷物のことや、料金を支払うタイミング、そもそも飛行機に乗れなかったらどうしよう…など。
今日は、そんな不安を解消して、さらにキャンセル待ちの間も時間を有効に使える方法をお教えします!