飛行機は天候に左右される乗り物です。
台風のシーズンは自分の飛行機に影響が出ないか心配ですよね。
「台風が近づいているけど、自分の便に影響あるかな?」
「台風がどの程度近づいていたら欠航になる?」
台風による運航への影響はどのように決まるのでしょうか?
どのように判断されているかってあまり知らないですよね。
台風と飛行機の運航の関係性
飛行機は空を飛ぶ乗り物なので、天候に左右されます。
特に台風は強い雨と強風がダブルで来るため、飛行機の運航に大きな影響を与える可能性があります。
自分の乗る飛行機が台風に影響されるのかってすごく気になりますよね…
でも専門家ではないから、台風がどう動くかもわからないですし、どんな基準で運航の有無が決定されるかもわからないです。
航空会社の判断に委ねるしかない状況ですよね(^^;
参考程度にはなりますが、飛行機の運航と台風の関係性について解説していきたいと思います♪
欠航・遅延などの判断基準
出発地、到着地、空路の天候、風速などを総合的に判断します。
機長を中心として出発前の打ち合わせで欠航にするかどうかが決められる場合が多いです。
明かに運航が不可能と判断した場合には、航空会社が打ち合わせの前に欠航を決定している場合もあります。
運航の可否は、以下のような判断の基準です。
- 横風の強さ(向かい風であれば強風でも離着陸できる)
- 台風の位置する方角
- 滑走路の状態
- 機体の長さや重量、機種
- 機長のクラス(飛行時間などによって機長にもランクがあります)
- 航空機が駐機中に風に煽られることに耐えられるか
- 空港において貨物の搭載作業など地上の業務ができるか
安定した姿勢で走行や離発着が可能か、離発着時の悪天域の影響を回避できるか、空港での地上業務ができるかという点が大切になってきます。
そのため、明確に「風速○mを超えたら欠航」という一律の決まりはないですが、風速が15~20mになってきたらちょっとやばそうだなという感覚です(^^;
台風は風向きがコロコロ変わったり、突風が吹いたりやんだり、横方向からの風だったりとにかく状況が刻一刻と変化します。
そのため簡単に離着陸不可能となり、欠航となる可能性も高くなってしまうのです。
近隣の空港(例えば成田と羽田)であっても滑走路の方向の違いや風速の違いなどによって横風の数値が変わってくるため、運航の可否が異なってきます。
車を考えてみてください。強風で横転することはあっても、前後に転がったという話はあまり聞きませんよね。
飛行機も同様、横から見た面積が広いため、それだけ風の影響を受けやすいのです。
また、台風の場合、状況が刻一刻と変わるため同じ時間帯であっても飛べる飛行機と飛べない飛行機がでてきてしまうのです。お気持ちはすごくわかりますが、ご理解ください(>_<)
航路上に台風がある場合
出発空港に台風が直撃している場合、横風が強く安全な姿勢で離着陸できなかったり、地上の業務ができないため、高確率で飛行機は飛びません。
しかし、出発空港と到着空港を結ぶ航路(飛行ルート)上に台風がいる場合は、結構な確率で飛びます!
- 台風よりも上を飛ぶ(雲を抜けると青空でとっても気持ちいいですよ♪)
- 十分な飛行高度を得られなくても航路を変えて回避する
こちらの動画は台風が接近している日本上空の様子です。
台風の中心を飛んでいる飛行機はさすがにないですが、航路上に台風があっても意外と飛んでいる飛行機はありますよね!
※音が出ますのでご注意ください。
到着空港に台風が直撃している場合
到着空港に台風が直撃していてもフライト中に台風が過ぎ去る見込みがあれば、飛ぶ可能性はあります。
出発するタイミングで到着空港に台風が直撃していても、フライト中に台風が通り過ぎたり、フライトの出発時刻を遅らせたりすることで飛べる場合もあります。
また、多少の上空待機や近隣空港への着陸の可能性も踏まえて飛ぶ可能性はあります。
その場合条件付きの運航となることが多いです。
また、到着空港側の出発便が台風の影響で離陸ができず駐機スポットが空きそうになければ、空港に入れず受入不可となって別の空港に降りたり欠航することもあります。
到着地の天候などの影響で、目的地に着陸することができず出発空港に引き返すことや、他の空港へ着陸する可能性があると判断した便のことです。
台風が過ぎても安心はできない?
台風が過ぎ去ってもう安心と思ったらそれは間違いです。
台風一過で晴れてるのに飛行機が飛ばない!という経験をされた方も多いのではないでしょうか。
その理由は飛行機の機材繰り(ぐり)にあります。
例えば地方空港などの始発便は、前日の最終便で飛んできた飛行機を使用します。
そのため、前日の最終便が台風などにより欠航になってしまうと、天気の問題ではなく機材繰りの関係で翌日の始発便も欠航になってしまうのです。
飛行機は1日に何便も飛びます。効率よく収益を上げるために、綿密にどの飛行機がどの便を飛んで、次にどの便を飛ぶかというのが計画されています。このことを機材繰りと言います。
そのため、1つのフライトが遅れてしまうと必然的にその飛行機が次に飛ぶ便にも影響してしまうのです。
台風による運航状況はどうやって知る?
自分の便が予定通り飛ぶのか早く知りたいですよね。
しかしながら、欠航・遅延を決めるタイミングは決まっておらず、状況により変化するため、出発間際に決まることもあります。
天気のことなので仕方のないことですが、正直なところなるべく早く決めてほしいですね(^^;
各航空会社、決定事項については、公式サイトにできるだけ早く掲載するようにしているそうです。
「早めに運航中止や遅延が決定していたにも関わらず、情報が入ってこなくて空港に到着してしまった!」
ということがないように、できるだけ早く最新の情報を知る方法をご紹介しますね!
航空会社や空港の公式サイトでこまめに確認する
その時点で決定している事項については、各航空会社や空港の公式サイトに更新されますので、こまめにチェックするようにしましょう!
確実かつ、タイムリーに情報を得ることができますよ。
主要な航空会社と空港の運航情報はこちらからご覧ください(^^)
メール配信サービスを利用する
航空会社によって多少異なりますが、大体以下のような方には自動的に発着情報がメールで知らされるようになっています。
自分の端末の受信設定をご確認くださいね(^^)
- Webサイトにて航空券を予約済みの方
- 航空会社の会員情報にお知らせ受信用メールアドレスの登録してる方
- 旅行会社にて航空券ご予約済みで、航空会社の会員情報にお知らせ受信用メールアドレスの登録してる方
- コールセンターまたは旅行会社にて航空券をご予約済みで、 Webサイトよりメールアドレスの登録してる方
フライトレーダー24を活用する
Flightradar24は飛行中の飛行機の位置をリアルタイムに把握することができます。
自分のフライトが飛ぶか明確な情報が得られるわけではないですが、現状その空港が離発着に使える状態なのかということを知ることができます。
地図上にある黄色い飛行機が現在飛行中の航空機の位置を表しています。
台風の時に見てみると、飛行機が旋回して着陸するタイミングを見計らっているのがわかって興味深いですよ(^^)
台風の風が収まった時や去った直後は、どの飛行機も着陸したいので混雑します。
しばらく上空で待機しても着陸できるタイミングがなかったり、数回着陸にトライしても着陸できない場合があります。
その際、燃料が足りなくなる恐れがあるので近隣の空港に着陸したり、出発地の空港に引き返すこともあります。
沖縄は台風のせいで大荒れみたいですね。(´・ω・`)
フライトレーダーでは飛行機が那覇の上空でクルクル旋回してる。
気をつけてねー!>< pic.twitter.com/WuAx46CHeC— BG (@balloongarden_) August 1, 2014
沖縄に台風が来ていた時の様子です。
那覇空港の上空で旋回して着陸の時を待っているようですね…
果たして無事につけたのでしょうかね(^^;
その他
その他にも様々なツールを使ってタイムリーな情報を共有できる仕組みが整えられています。
ご搭乗前日・当日の、遅延、欠航、天候調査実施時、天候調査結果、条件付き運航時、搭乗口変更、機材(座席)変更などをタイムリーに知ることができますよ(^^)
- 公式twitter
- 公式アプリ(push 通知をonにしておきましょう)
- iPhone向けアプリケーション Wallet
- SMS(ショートメッセージサービス)
twitterに毎日運航に関しての情報をUPしてくれています。
◇国際線◇おはようございます。本日25日は、悪天候に伴う運航への影響はない見込みです。
— ANA運航の見通し情報 (@ANA_flight_info) May 24, 2020
台風などで影響が出そうな場合は、このように発信してくれていますのでURLから確認するようにしましょう♪
◆ #ANA #台風 情報 ◆ 現在のところ、台風11号により、9日以降、高知・宮崎・鹿児島空港を発着する運航便への影響が懸念されます。お出かけ前に最新の情報をhttp://t.co/Urja8v7ArQ にてご確認ください。
— ANA運航の見通し情報 (@ANA_flight_info) August 7, 2014
ANA以外のその他の航空会社についてもtwitterでリアルタイムで発信しているので、SNSをやっている方はフォローしておくと便利です!
航空券の取り扱いはどうなる?
欠航になってしまった場合、一番気になるのはその後の対応ですよね。
台風や吹雪などの悪天候時はJALやANAといった一般航空会社はもちろん、ジェットスターやバニラエア、ピーチなどのLCCでも振替便への変更が可能です。
振替の手数料はかかりません。また、払い戻しも行っています。
- 航空会社のWEBサイト
- 航空会社のコールセンター
- 空港内の航空会社のカウンター
結構当日はコールセンターや各航空会社のWebサイトはつながりにくくなったり、空港内のカウンターには行列ができることもあります。
払い戻し・予約変更は後日に手続きをすることができるので、時間に余裕がある場合は、後日手続きをすることをおすすめします。
払い戻し・予約変更の際は認証コード、eチケットお客様控え、航空券などを提示する必要がありますのでしっかり準備しておきましょう(^^)
予約の変更を利用する
天候による欠航の場合は基本的に、予約した航空会社の便での振替便が利用できます。
割引運賃の航空券でない場合は、連帯運送を行っている他社便を利用できる場合もあります。
JALやANAなどの一般航空会社で1日に複数の便が出ている路線では、当日に乗ることができる可能性が高いです。
ちなみに飛行機の振り替えは早い者勝ちです!
並んだ順番で条件のいい航空会社の座席から埋まって行くので注意しましょう。
そのため、出発日の天気予報で大荒れが予想されていた場合は、かなり早めに空港についておくことをおすすめします。
また、LCCの場合本数が少ないので、当日に乗れず、後日別の便に乗ることになる場合もあります。
払い戻しを利用する
どの航空会社でも台風や吹雪のなどの不可抗力な悪天候での大幅な遅延・欠航は払い戻しを行っています。
払い戻しの手続きの有効期限は航空会社によって異なります。
たとえば、JALはもともとの出発予定日から40日以内、ANAは30日以内、ピーチは悪天候などの不可抗力による欠航だと10日以内です。
後日やろうと思った方は期限を過ぎないように注意してください!
悪天候が続く場合や、欠航となった便の時間によっては宿泊が必要となる場合があります。
悪天候による欠航の場合には、宿泊施設の利用は自己負担となります。
また、空港から宿泊施設への移動なども自己負担となります。
ツアーの場合はどうなる?
ツアーの場合はツアー自体がキャンセルになることがほとんどです。
キャンセル料は通常かかりません。
悪天候で欠航の可能性がある時には、事前にどういうタイミングでツアー中止が決定されるのか、旅行会社に確認しておきましょう。
宿と飛行機のみの催行人数1名からのツアーの場合、該当航空会社の判断によりますが、可能性としては翌日に振替になることが多いです。
ツアーの帰り便で欠航になってしまった場合は、順次振り替え便が手配されます。
宿と飛行機のみのツアーの場合は自分で手配が必要です。
添乗員がいる場合には、手続きは代行してくれます。この場合も振替の手数料はかかりません。
まとめ
- 台風が近づいて来たら自分でこまめに運航情報を確認する。
- 台風が接近しているからと言って必ずしも運航に影響が出るとは限らない。
- 運航の可否は基本的にはパイロットや航空会社が、気象条件や空港のコンディションなどをみて総合的に判断する。
- 台風による欠航の場合、チケットは振替、キャンセルが手数料無料でできる。しかしながら、天候が回復しても当日に乗れるとは限らない。
自分の飛行機が台風で欠航になるかってすごく心配ですよね。
また、欠航にするなら早く決定して知らせてほしい!とも思いますよね。すごく気持ちわかります。
しかしながら、自然に関することなので先行きがわからず、航空会社も判断に迷う場合があります。
できることならば飛ばしたいけど安全に不安がある状態では飛ばせない…航空会社と台風などの自然災害は切っても切れない関係です。
皆さんのご旅行が計画通り進むことを祈っておりますが、万が一の際には航空会社からの情報をこまめにチェックするように心がけてくださいね(^^)
飛行機に関するその他の記事はこちらからどうぞ↓
本日は台風が来た時の、運航への影響や欠航になった時の対応について詳しく解説したいと思います(^^)