欠航率が最も低い航空会社はスプリング・ジャパンで0%だった
国交省が出している令和8年1月~3月のデータで航空会社10社の欠航率を比べると、最も低いのはスプリング・ジャパンの0%です。最も高い日本航空は2.32%で大きな差があります。
この記事では国交省の公表データをもとに欠航しにくい航空会社と欠航しやすい時期を整理しました。欠航になったときの各社の振替・払い戻しルールの違いも比べています。
この記事でわかること
- 航空会社10社の欠航率を低い順に並べた結果
- 欠航の半分以上が天候を原因としていること
- 欠航率が高い月と低い月の違い
- 各航空会社の欠航時の振替・払い戻しルールの比較
- 欠航の影響を小さくする便の選び方
航空会社10社の欠航率を国交省のデータで比べる
国土交通省は特定本邦航空運送事業者10社の欠航率を四半期ごとに公表しています。この数字を使えばどの航空会社が欠航しにくいかの目安がわかります。
令和8年1月~3月のデータで最も欠航率が低い航空会社と最も高い航空会社は次のとおりです。
| 項目 | 航空会社 | 欠航率 |
|---|---|---|
| 最も低い | スプリング・ジャパン | 0.0% |
| 最も高い | 日本航空 | 2.32% |
出典: 国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開」(令和8年1月~3月の欠航率)
スプリング・ジャパンの欠航率0.0%は対象の10社の中で唯一の0%です。日本航空の2.32%は10社の中で最も高い値でした。ただし対象の路線が会社ごとに違うので単純な比較には適しません。日本航空は離島路線を含む幅広い路線を持っているため天候の影響を受ける便が多くなる傾向があります。
欠航率の低い会社が必ずしも「良い」とは限りません。路線の少ない会社は天候の影響を受けにくい区間だけを飛んでいることもあります。数字の背景にある路線の特性もあわせて見ることが大事です。
10社すべての欠航率と遅延率は遅延と欠航のデータのページで航空会社ごとに確認できます。路線ごとの利用者数も載っています。
欠航の半分以上は天候が原因になっている
欠航の理由で最も多いのは天候です。日本航空の2025年度のデータでは欠航便4,316便のうち天候を原因とする便が51%を占めていました。
天候による欠航は航空会社の努力では防げません。大雨や台風が来れば安全を優先して欠航の判断が出ます。残りの原因は機材の整備や前の便の遅れの影響などです。
遅延の理由と欠航の理由は構造が違います。遅延で最も多いのは「前の便の遅れ」で全体の64.0%を占めています。前の便が遅れるとそのまま次の便に影響が広がるためです。一方で欠航は前の便の遅れではなく天候そのものが直接の原因になります。
出典: 国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開」(2025年度・遅延理由)
天候を理由とする欠航は路線によっても偏ります。離島路線や冬の日本海側の路線は天候の影響を受けやすい傾向があります。大手の航空会社はこうした路線も多く抱えているため欠航率が高くなりやすい面があります。
遅延と欠航は別の指標です。遅延が少ない航空会社を知りたい場合は「飛行機の遅延が少ない航空会社ランキング」で会社別の比較を見られます。
雨でどのくらいの強さから欠航になるかは「飛行機は雨でも飛ぶ?欠航になる雨と平気な雨の境目」で詳しく書いています。この記事では会社ごとの欠航率の差と対策に絞って見ていきます。
欠航率は4月から9月でも0.64%から1.19%まで変わる
欠航率は季節によって変わります。国交省が出した令和7年度の上半期データでは4~6月と7~9月で差がありました。
| 期間 | 欠航率 | 前年度比 |
|---|---|---|
| 4月~6月 | 0.64% | 0.26ポイント減少 |
| 7月~9月 | 1.19% | 1.17ポイント減少 |
出典: 国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開(令和7年度4月~9月分)」
7~9月は台風シーズンと重なるため欠航率が上がります。この時期は遅延率も19.70%と高くなっています。4~6月の遅延率は12.72%です。
出典: 国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開(令和7年度4月~9月分)」
前年度と比べると欠航率は下がっています。7~9月は前年度から1.17ポイントの減少でした。ただし天候は年によって大きく変わります。台風の多い年と少ない年で欠航率は変動するため過去のデータはあくまで目安と考えてください。
冬の1月~3月は大雪や強風の影響で北海道や東北の路線を中心に欠航が増える傾向があります。先ほどの会社別データが1月~3月のものだったのはこの時期の傾向を見るためです。
欠航しにくい月と定時で飛ぶ月を知っておく
月ごとの定時運航率を見るとさらに細かい傾向がわかります。特定本邦10社の合計で最も定時で飛んでいるのは6月の88.95%です。最も低いのは8月の77.2%でした。
8月に定時運航率が下がるのはお盆の需要が集中することと台風が多い月であることが重なるためです。便数が増えれば空港や管制の混雑も起きやすくなります。
日程を選べるなら6月前後が飛行機のダイヤが安定しやすい時期です。秋の10月~11月も台風が減り天候が安定する傾向があります。年末年始は大雪のリスクがあるため北海道や日本海側の路線を使うときは注意が必要です。
大手10社のうち定時運航率が最も高いのはスターフライヤーの91.17%です。最も低いのはジェットスター・ジャパンの76.8%でした。
会社による差も月による差もあります。欠航を避けたいなら両方の情報を組み合わせて便を選ぶのがおすすめです。対象の路線が会社ごとに違うので単純な比較には適しませんが傾向をつかむ目安にはなります。
大雨・台風・雪・霧・強風のどれが欠航につながりやすいか
天候が原因の欠航といっても種類によって影響の出方が違います。気象庁の警報の分類をもとに飛行機への影響を整理しました。
| 天候 | 飛行機への主な影響 | 欠航の判断 |
|---|---|---|
| 大雨 | 滑走路の排水が追いつかなくなる | 風と視界が安定していれば飛べることが多い |
| 台風 | 強風で離着陸ができなくなる | 接近前に計画欠航が出やすい |
| 雪 | 除雪作業で滑走路が使えなくなる | 除雪が終わり次第再開する |
| 霧 | 視界が悪くなり着陸ができなくなる | 視界が回復するまで出発を見合わせる |
| 強風 | 横風が着陸の安全な範囲を超える | 風向きと風速で便ごとに判断する |
参考: 気象庁「気象警報・注意報の種類」
台風は事前に進路が予測できるため計画欠航が出やすくなります。航空会社は台風の接近が見込まれる段階で影響が出そうな便の欠航を早めに決めます。乗客が当日空港に来てから知るのではなく前日の夜に通知が届くことも多いです。
大雨は雨だけなら飛べるケースが多いですが強風や霧が重なると欠航になります。空港周辺の風や視界の状態でパイロットが離着陸できるかどうかが決まります。
雪は空港の除雪体制によって回復の速さが変わります。北海道の空港のように除雪の体制が整った空港では短時間で運航が再開されることがあります。一方で普段雪が少ない空港に雪が降ると影響が長引く場合があります。

台風が来たときの判断の流れは「台風で飛行機の欠航はいつ決まる?前日から当日の判断の流れ」で時系列ごとに書いています。
航空会社ごとに欠航時の振替・払い戻しルールが分かれる
欠航になったときの振替や払い戻しの対応は航空会社ごとに違います。特に大きな差があるのは振替できる回数と他社便への切り替えの可否です。どの会社の便を取るか決める前に知っておくと安心です。
天候が原因の欠航時の対応を各社の公式サイトから比べました。
| 航空会社 | 振替の条件 | 払い戻しの期限 | 交通費 |
|---|---|---|---|
| ANA | ANA便のみ。出発20分前まで | 1年30日以内 | 客負担 |
| ジェットスター | 後続のジェットスター便に振替 | カードまたはバウチャーで返金 | 原則負担なし |
| スカイマーク | 60分以上の遅延・欠航で対応。1回限り | 出発予定日から10日以内 | 客負担 |
| スターフライヤー | 自社便のみ。1回限り。差額なし | 1年30日以内 | 客負担 |
| ソラシドエア | 30分以上の遅延で対応。前後7日・1回 | 出発予定日から30日以内 | 天候は客負担 |
各社の公式サイトより(2026年9月時点)。出典: ANA、ジェットスター、スカイマーク、スターフライヤー、ソラシドエア
天候が原因の欠航ではどの会社も取消手数料はかかりません。この点は共通しています。差が出るのは振替先の選択肢と払い戻しの期限です。
ソラシドエアは機材故障など航空会社に原因がある欠航に限り他社便への振替ができます。振替先はANA・AIRDO・スターフライヤー・IBEXエアラインズ・オリエンタルエアブリッジ・JALグループです。天候が原因の欠航では同じ航空会社の便にしか振り替えできません。
スカイマークは他社便への振替も他の交通機関への振替もできないと公式サイトに明記しています。便数の少ない路線でスカイマークを使う場合は欠航時に代わりの手段を自分で手配する必要があります。
ジェットスターは天候が原因の場合にクレジットカードへの払い戻しかフライトバウチャーかが利用している航空会社によって決まります。クレジットカードの場合は明細に反映されるまで最大2か月かかることがあります。
欠航情報が出るタイミングを押さえておく

欠航の情報は一度にまとめて出るわけではありません。台風のように事前に予測できる天候ではまず前日の夜に運航の見通しが発表されます。当日の朝に天候の状況が確認されて一部の便に欠航の判断が出ます。
各航空会社は欠航が決まった便の予約者にメールやアプリのプッシュ通知で連絡します。ジェットスターは公式サイトの「運航状況」ページ・メール・アプリの通知・空港のモニターとアナウンスの4つの方法を挙げています。
通知を受け取るにはメールアドレスを予約時に正しく登録しておくことが大事です。スカイマークの公式サイトでもメールアドレスの登録をすすめています。ドメイン指定受信をしている場合は航空会社のドメインを受信できるように設定してください。
空港にいるときはモニターとアナウンスが最新の情報源です。運航状況は変わり続けるためWebだけでなく空港の掲示も確認すると確実です。早めに空港に着いていれば欠航の判断が出た直後にカウンターで手続きを始められます。
欠航の影響を小さくする便はこう選ぶ
欠航を完全に避けることはできませんが便の選び方で影響を小さくすることはできます。次の5つを意識すると欠航になったときにも動きやすくなります。
- 朝の早い便を取る。始発に近い便は前の便の遅れの影響を受けにくくなります。欠航しても同じ日の後続便に振り替えられる可能性が高まります。
- 定時運航率の高い航空会社を選ぶ。大手10社の中ではスターフライヤーが91.17%で最も高くジェットスター・ジャパンが76.8%で最も低くなっています。
- 台風シーズンの7~9月を避ける。10社全体の欠航率は4~6月が0.64%に対して7~9月は1.19%です。日程が選べるなら春や秋の方が欠航に巻き込まれにくくなります。
- 便数の多い路線や会社を使う。1日に何便も飛んでいる路線なら欠航になっても同じ日の別の便に振り替えやすくなります。ANAやJALは便数が多いため選択肢が広がります。
- 新幹線で行ける区間かを確認しておく。東京↔大阪や東京↔名古屋のように新幹線で行ける区間なら欠航になったときに地上交通に切り替えられます。
定時運航率と欠航率は国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開」のデータです。対象の路線が会社ごとに違うので単純な比較には適しませんが傾向の目安にはなります。
欠航しにくい便を選ぶだけでなく欠航になったときの代替手段も頭に入れておくと安心です。出張や冠婚葬祭など日程の変更がきかない移動ほど事前の備えが大切です。
欠航になったらすぐ振替か払い戻しかを決める
欠航の連絡を受けたらまず振替か払い戻しかを決めます。振替は同じ航空会社の別の便に乗ること。払い戻しは航空券の代金を返してもらうことです。天候が原因の欠航ではどちらを選んでも手数料はかかりません。
振替を選ぶなら早く動くことが大事です。欠航の連絡が出ると同じ便の乗客が一斉に後続便を探し始めます。席が埋まる前に手続きするにはアプリやWebサイトでの変更が早いです。ANAの場合は出発20分前までにWebで変更手続きを済ませる必要があります。
空港にいる場合はカウンターに並ぶ方法もあります。ただし欠航が出ると長い列ができることが多いため先にアプリやWebで手続きしてからカウンターで確認する流れがスムーズです。
払い戻しを選ぶ場合は会社ごとの期限に注意してください。ANAとスターフライヤーは旅行開始日から1年30日以内と余裕があります。一方スカイマークは出発予定日から10日以内です。期限を過ぎると払い戻しができなくなります。
ソラシドエアでは変更できる運賃なら有効期間満了日の翌日から30日以内に手続きが必要です。変更できない運賃は出発予定日の翌日から30日以内です。運賃の種類で期限が変わるため購入時に確認しておくと安心です。
予約をキャンセルしないまま放置した場合については「飛行機の予約はキャンセルしないとどうなる?ペナルティはある?」で確認できます。
新幹線やバスに切り替える方法を知っておく
欠航になったとき飛行機以外の交通手段で目的地に向かう方法もあります。東京↔大阪や東京↔名古屋のように新幹線で行ける区間なら地上交通に切り替えることで当日中に到着できます。
天候が原因の欠航では交通費は基本的に自己負担です。航空券の払い戻しを受けてから新幹線やバスのチケットを自分で買う流れになります。
ソラシドエアは機材故障に限り新幹線やバスなどの定期公共交通機関の運賃を会社側が負担すると公式サイトに書いています。この場合は航空券を払い戻しせずに領収書を持って精算します。精算の期限は出発予定日から30日以内です。
出典: ソラシドエア「お客様都合以外での変更・払い戻しについて」
飛行機でしか行けない離島路線の場合は地上交通への切り替えができません。翌日以降の便に振り替えるか払い戻しを受けて日程を変える選択になります。離島への旅行では余裕を持った日程を組んでおくと欠航時の影響を減らせます。
飛行機の欠航についてよくある質問
Q. 大雨で飛行機は飛ぶのか
A. 大雨だけでは欠航になりません。離着陸に影響するのは風の強さと視界の悪さです。国交省の令和7年度のデータでは10社全体の欠航率は4~6月で0.64%にとどまっています。大雨に強風や霧が重なると欠航の判断が出やすくなります。
Q. 欠航になったらキャンセル料はかかるか
A. 天候が原因の欠航ではどの航空会社も取消手数料はかかりません。ANAは旅行開始日から1年30日以内に手続きすれば全額払い戻しを受けられます。スカイマークは出発予定日から10日以内が期限です。
Q. 欠航はいつごろわかるのか
A. 台風や大雪は前日の夜に航空会社が運航の見通しを出すことがあります。当日の天候悪化はメールやアプリで通知が届きます。予約時にメールアドレスを登録しておくと欠航情報をすぐ受け取れます。
Q. 欠航時に他社の便に振り替えてもらえるか
A. 天候が原因の欠航では原則として同じ航空会社の便にしか振り替えできません。ソラシドエアは機材故障に限りANA・JALグループなど6社への振替ができます。スカイマークは他社便への振替はできないと明記しています。
Q. 欠航しにくい航空会社はどこか
A. 国交省の令和8年1月~3月のデータではスプリング・ジャパンが欠航率0%で最も低い結果でした。ただし対象の路線が会社ごとに違うため単純な比較には適しません。便数や路線の特性も考慮が必要です。
Q. 欠航になったら新幹線代を出してもらえるか
A. 天候が原因の欠航では交通費は自己負担になるのが一般的です。ソラシドエアは機材故障に限り新幹線やバスの運賃を会社側が負担します。出発予定日から30日以内に領収書を持って精算する流れです。
欠航率の低い航空会社と月を選べば影響は減らせる
航空会社10社の欠航率は最も低いスプリング・ジャパンの0%から最も高い日本航空の2.32%まで差があります。欠航の原因で最も多いのは天候で日本航空の場合は51%を占めています。
欠航率は季節によっても変わります。7~9月の1.19%は4~6月の0.64%より高くなっています。旅行の日程を選べるなら台風の少ない時期にすると欠航に巻き込まれにくくなります。
欠航になったときの振替や払い戻しのルールは航空会社ごとに違います。事前にルールを確認しておけば欠航の連絡を受けてもすぐに次の行動に移れます。
この記事が見た公式ページ
国土交通省と全日本空輸とジェットスターとスカイマークなど7本の公式ページを実際に開いて書いています。数字と規定はここから取りました。
- 1国土交通省国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開」
- 2国土交通省国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開(令和7年度4月~9月分)」
- 3全日本空輸ANA
- 4ジェットスタージェットスター
- 5スカイマークスカイマーク
- 6スターフライヤースターフライヤー
- 7ソラシドエアソラシドエア
最終確認 2026年9月14日
