「子供が生まれるまでにゆっくり旅行しておきたいけど、飛行機に乗っても大丈夫かな...」
「里帰りするから飛行機に乗らなきゃいけないんだけど、体調も心配...」
妊娠中はお腹に赤ちゃんがいて、体調もいつもと違うので心配事が増えますよね。
どんなポイントで飛行機の座席を選ぶと、母子ともに快適な空の旅になるのでしょうか?
この記事では、そんな妊婦さんにおすすめの座席をご紹介します!
飛行機の座席って?
まずは、飛行機の座席のイメージを一緒に確認しましょう!
例えばJALボーイング777-200(777772) 機内座席配置は、このようになっています。
普通席・クラスJ(ビジネスクラス)・ファーストクラスの順にチケット代に加算があり、その分シートも広くゆったり座れるようになっています。
画像引用:JAPAN AIRLINES 公式サイト
妊婦さんにおすすめの座席は?
では、妊婦さんにおすすめの座席選びのポイントをみていきましょう!
妊婦さんはお腹が大きくなるにつれて腰が痛くなったり、トイレが近くなったりと体に色々変化が起こりがちです。
少しでも楽に過ごせるように、こんなポイントで選んでみてください。
ポイント1.広めの座席を選ぶ
引用:とりっぷ
どうしてもお腹が大きい分、ゆったり過ごすためにある程度のスペースが必要になってきます。
また、普段よりも同じ姿勢で過ごすのが辛い時期でもあります。
体やお腹の赤ちゃんを圧迫しないように広めの席を選んでおくと、安心感も快適度もアップします。
- ギャレーの前
- 前が壁になっている席
- 非常口座席※
座席図引用:ANA 公式サイト
※ただし広いとはいえ、非常口のそばの「非常口座席」には妊婦さんは座ることが出来ません。
Q:妊娠中は非常口座席に着席できないのですか?
A:妊娠中のお客さまは、緊急脱出時の援助におけるお体への負担を考慮し、非常口座席以外のお座席をご指定ください。
非常口座席が気になる方は、こちらの記事もどうぞ!↓↓↓
ポイント2.トイレの近くの席を選ぶ
お腹の赤ちゃんが大きくなるとお母さんの内臓を圧迫するようになるので、どうしてもトイレが近くなってしまいます。
気兼ねなくトイレに行けるように、トイレの近くの通路側の席を取っておくのがおすすめです。
体調に変化があった時や、ブランケットを借りたい時なども通路側の席にしておくとCAさんに声をかけやすいのがいいですね!
ポイント3.機体の前方の座席
「振動や揺れがあるのは、赤ちゃんに影響があったらと思うと怖いな...」
「体調によっては、酔ってしまうかもしれないけど薬も飲めないしどうしよう...」
そんな方には、飛行機前方の座席がおすすめです!
実は、飛行機は前方と後方で揺れ方が違うんです。
前方の方が揺れが穏やかなので、乗り物酔いしやすい方やつわりがまだ落ち着かない方にも安心です。
避けた方がいい座席は?
では反対に、妊婦さんが利用を控えた方がいい座席はあるのでしょうか?
「非常口座席」はもってのほかですが、エコノミークラス後方の座席も避けた方がいい座席です。
- 座席が狭いので、体勢などが辛くなりがち
- 振動が大きい
- 国際線の場合降りるまでに時間がかかり、入国審査に並ぶのが遅くなるので待ち時間の負担が増えてしまう
飛行機の座席は早い者勝ちなので、ご紹介した座席を確保したい場合は早めの予約がおすすめです!
子供は膝上に乗せられる?
航空会社の規定では、妊婦の方が膝上に子供を抱っこして座ることは禁止されていません。
ただ、狭いスペースで子供のお世話をしているとお腹に手や足がぶつかってしまうことも考えられます。
また、お腹が大きい場合はより体を動かせる幅が限られるので相当辛くなってしまうかもしれません。
できれば、お子さんの分も座席を確保するのが安心です。
どうしてもお子さんとひと席で利用したい場合は、こんな方法もあります。
- 平日の昼間など、空いている便を選ぶ
- チェックインの際に直接グランドスタッフに隣が空いている席をお願いしてみる
※空席が多い場合は、追加料金なしで隣の席をあけてくれることがあります!
利用するなら大手の航空会社がおすすめ!
まず航空会社には、一般航空会社(JAL/ANA)とLCC(格安航空会社)があります。
2つの航空会社の違いは、どんなところにあるのでしょうか?
一般航空会社とLCC(格安航空会社)の違い
なんといっても一般航空会社(ANA/JAL)とLCC(ローコストキャリア)の1番の違いは、航空チケットの価格です。
例えば、2020年5月某日の成田空港→新千歳空港(直行便)・大人1人・片道料金を比較すると・・・
ANA | JAL | Peach(LCC) | JetStar(LCC) |
---|---|---|---|
¥11,987 | ¥13,420 | ¥5,850 | ¥5,470 |
一般航空会社はLCCより、2倍以上料金が高いことがわかります。
なぜ、同じ行先なのに料金が違ってくるのでしょうか?
LCCのチケット代が安い理由は、サービスを有料オプションにしたり、機内設備を最小限にしたりと工夫をすることで価格を抑えているからです。
妊婦さんへのサービスの違い
では、価格差のある一般航空会社とLCCの妊婦さんへのサービスの違いはどうなっているのでしょうか?
- 待たずに優先カウンターでの受付をしてもらえる
- 機内への優先的に搭乗させてもらえる
- マタニティマークを配布してくれる
- マタニティグッズ(ひざ掛け・クッション・延長ベルト)を貸し出してくれる
妊娠中の方へ特別なサービスはなし
「えー!LCCって、優先搭乗もないの?」
と驚かれるかもしれませんが、こういった部分のサポートを減らすことが航空チケット代を抑えることに繋がっています。
「LCCは旅慣れた方や単身で飛行機と使いたい人向け、一般航空会社は妊婦さんや子連れの家族で手厚いサービスが欲しい人向け」
と考えるとより選びやすくなると思います!
妊婦さんはいつでも乗れる?
妊婦さんが飛行機に乗る場合は、妊娠週数や体調などを確認したうえで利用するのがおすすめです。
また、搭乗するときに満たす必要がある条件についてもご紹介します。
妊娠中に乗れる時期と制限
妊婦さんも条件をクリアしていればどの時期でも、国内線・国際線ともに利用することが出来ます。
航空会社が定めている条件には、このようなものがあげられます。
- (国内線・国際線)出産予定日の28日以内に利用する場合は、医師の診断書が必要
- (国内線)出産予定日の7日以内に利用する場合は、医師の同行が必要
- (国際線)出産予定日の14日以内に利用する場合は、医師の同行が必要
- 出産予定日がわかっていない・多胎児を妊娠中・過去に早産経験がある場合は、医師の診断書や搭乗前に事前手続きが必要。
それぞれ体調や状況で必要な準備書類などが違ってくるので、航空会社に必要なものを事前に確認しておきましょう!
こんな配慮をしてくれることも!
一般航空会社では状況によって、こんな配慮をしてくれることもあるそうです!
- 席に余裕があれば、同乗者と必ず並べるようにしてくれる
- 席に余裕があれば、広めの席に変えてくれる
- 体調に合わせて席を移動させてくれる
飛行機で後ろの客があまりにも香水臭くて、妊娠中の妻が耐えられなかったので、CAさんに席変わってもいいか聞いたらすごく良くしてくれた。さらに産まれてくる子供用のタオルまでくれた。CAのTさん、ありがとう。JAL頑張れ! #jal
— カワトミチ (@michikawato) February 9, 2011
可能なサポートをご案内させていただきます。
妊婦さんが飛行機に乗る前に知っておきたいこと
安全で楽しく飛行機を利用するために、こんなことも一緒に考えておきましょう!
妊娠週数とおすすめ利用時期
妊娠中はおおまかに、妊娠初期・中期・後期の3つに分けられます。
体調は人それぞれですが、大まかな体調の変化を参考に飛行機の利用時期を考えるのも大切です。
妊娠初期(2ヶ月~4ヶ月・4~15週)
初期流産の危険・つわりがある時期です。体調が不安定で乗り物酔いも起きやすい時期なのでなるべく移動は避けたい期間です。
妊娠中期(5ヶ月~7ヶ月・16~27週)
つわりが収まる人が多く、お腹の膨らみもまだそんなに大きくない時期です。比較的体調も落ち着いているので飛行機での移動がしやすくなります。
妊娠後期(8ヶ月~10ヶ月・28~39週)
妊娠9ヶ月・36週以降は特にお腹が張りやすくなる時期なので、飛行機の利用は控えるのがおすすめです。
少しでも不安がある場合は、かかりつけの医師に相談しましょう!
妊娠中の体や赤ちゃんへの影響
「病院では妊婦はX線を使うレントゲンをなるべく避けるのに、搭乗前のX線検査やゲートを通って大丈夫かな?」
「妊娠高血圧症候群なんだけど、飛行機で里帰り出来ないのかな?」
そんな体へのトラブルを心配している方もいるのではないでしょうか。
保安検査場(X線検査と金属探知機ゲート)の影響は?
搭乗前に行われるX線検査は、使われる放射線量が微量なので胎児にも問題はありません。
また、保安検査場は、電磁波を利用しているので母子ともに影響はないので安心してください。
どうしても心配な場合は、検査員の方に申し出ると別の方法を考えてくれますよ!
現在、妊娠 5〜6週目です。成田空港から出発する際に、保安検査を受けるので心配です。
身体に影響がある検査などありますでしょうか?【共通】 成田空港でお客様に通っていただく検査装置は金属探知機ですので、身体への影響はございません。
妊娠中の方で、もし金属探知機での検査に抵抗がある方は、検査員にその旨お伝えください。
金属探知機以外の検査も可能でございます。
成田空港では健康への影響やプライバシーに配慮された、こんなボディスキャナーを使って保安検査が行われています。
妊娠高血圧症候群でも利用できる?
航空会社の規定では妊娠高血圧症候群の場合、飛行機の利用禁止はされていません。
ですが、症状によっては利用を控える必要がある場合があります。
まずは、かかりつけの医師に相談してからチケット等の準備をすすめましょう。
妊娠20週以降から分娩12週までに高血圧が見られ、タンパク尿やむくみなどの症状が出る。発症原因はわかっておらず、色々な合併症を起こす。
約20人に1人の確率で発症すると言われている。
妊婦さんの機内での過ごし方と持ち込む物
飛行機の機内やフライト中は、いつもと環境が変わります。
妊婦さんは、特に安心して乗れるように機内での過ごし方や持ち込むといいものをチェックしておきましょう!
機内での過ごし方
機内では、こんなことに気を付けて過ごすのがおすすめです。
- 時々座る姿勢を変えて、血流が滞らないようにする
- 血栓症を防ぐために、こまめに水分補給をする
- エコノミークラス症候群予防をかねて、通路を歩く
- お腹周りを締め付けないように、事前にゆったりした服を着ていく
機内に持ち込むといいもの
安全で快適に過ごせるように、機内にはこんなものを持ち込むといいでしょう!
- スリッパ・・・足の血流を妨げないように
- 防寒着・・・体を冷やさないように
- マスク・・・のどの乾燥やつわりの匂い対策に
- エチケット袋・・・急な体調変化でも慌てないように
- 母子手帳・健康保険証・・・万が一の時に備えて
- 緊急連絡先のメモ・・・万が一の時に備えて
他にも好みによって、こんなものをそろえるといいかもしれません。
まとめ
- 妊婦さんには、「広めの座席」・「トイレの近くの座席」・「機体前方の座席」がおすすめ。
- 避けた方がいいのは、「エコノミークラス後方の座席」。
- 上の子を膝にのせていることは可能だが、安全のために座席の確保がおすすめ。
- 妊娠中に利用するのであれば、LCCより一般航空会社の方がおすすめ。
- 妊婦が飛行機に乗る際は、時期や利用可能な条件がある。
- 体調に合わせてかかりつけの医師と相談しながら、飛行機の利用を考えるのが大事。
妊娠中は予想もしなかった体調の変化が起こることがあります。
ママの体もいつもとは違い、知らず知らずのうちに負担をかけがちです。
飛行機を利用するときにも、ママやお腹の赤ちゃんが少しでも快適に過ごせるようにしたいですね。
余裕を持ったスケジュールを組みながら、安全で楽しい時間をお過ごしください!
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