飛行機での空の旅…考えるだけでとてもわくわくしますよね。
少しでも機内で快適に過ごすグッズといえば、まず耳栓を思い浮かべる方も多いと思います。
でも実際にどのような耳栓を選べばいいのでしょうか。
「機内でもらった耳栓を使ったことがあるけれど、なんだかイマイチだった」
「飛行機用耳栓が売っていたけど普通の耳栓と何が違うの?」
という不安や疑問も生まれます。
今回は飛行機で使用するおすすめの耳栓と、飛行機内で起こりやすい不快症状やその解決方法をご紹介します。
飛行機用耳栓おすすめ3選
飛行機用耳栓は普通の耳栓と何が違うのでしょうか。
飛行機用の耳栓には、気圧調整用の弁がついています。この弁が、飛行中の気圧変化による耳の不快感を軽減する働きをしてくれます。
耳の不快感を軽減することと防音、この2つを同時に満たす耳栓は少ないので、用途に応じて使い分けることが必要です。
まずは、飛行機で活躍する飛行機用耳栓おすすめ3選を紹介します。
1.フライトエアー
耳に装着する部分は5段のフランジになっているため、耳の中でぴったりとフィットします。
スモールサイズもあるため、女性や学童期の子どもでも不安なく使うことができます!
2.イヤープレーン
本体は軟質シリコンでできているので、初めての人も痛みや違和感なく装着することができます。
飛行中の騒音を減らす効果も備わっているので、これ1つあるだけでとても便利です。
3. FlyFit
引用:Amazon 公式サイト
フィルターがバルブの様に動作し、耳の中と外の気圧を一定に保ちます。
耳栓装着の際に使う補助道具や、簡単な掃除道具もついてくるのが大きな特徴です。
使い捨てではないので、お手入れをすれば繰り返し使うことができます。
エンジン音などの騒音を減少する効果も備わっているため、より不快感なく過ごせます。
3つの商品をまとめてみます。
サイレンシア | イヤープレーン | FlyFit | |
---|---|---|---|
種類 | エラストマー製 | シリコン製 | ノンシリコン製 |
遮音性 | 22dB | 20dB | 17dB程度 |
サイズ | レギュラー1.2×2.9cm スモール1.0×2.4cm | Mサイズ1.2×2.8cm Sサイズ1.0×2.1cm | 2.2×1.3cm |
使い勝手の良さ | 水洗いして繰り返し使用可 専用ケースあり | 水洗い不可 専用ケースあり | 水洗い可 専用ケースあり 耳栓挿入補助グッズ・掃除グッズの付属品あり |
値段 | 1100円 | 850円 | 1800円 |
ゴムのような弾性をもつ柔らかい高分子のこと。
プラスチックのように簡単に作ることができ、ゴムのように軟らかく弾力のある製品を示す。
防音用耳栓おすすめ3選
次に、防音用耳栓を紹介します。
ただ防音するだけではなく無駄な雑音だけを遮断する、飛行機内で特に役立つアイテムも多数販売されています。
素材・形態にも様々なタイプがあるため、お好みに合わせた1品を見つけましょう!
1.Moldex使い捨て耳栓
硬さやデザインの異なる耳栓が8種類セットになったバラエティパックです。
低音から高音まで幅広い雑音の遮断に最適な耳栓です。遮音性が高いため、機内アナウンスに気づかない可能性もあるので注意が必要です。
耳栓とは思えないオシャレなデザインなので、移動中も楽しくなりそうですね。
2.飛行機用イヤープラグ Fly
丸いフィルターチップを埋め込んで使用します。この特殊なフィルターが飛行機内の気になる音を抑えてくれます。
防音もしつつ、機内アナウンスなどの必要な音声を遮る心配がありません。
耳栓をしながら会話を楽しむこともできます。
離着陸時の耳痛を和らげてくれる効果も備わっており、一石二鳥です。
3. Pillow Soft
引用:Mack’s 公式サイト
耳に蓋をする粘土タイプの耳栓です。耳に合わせて形を変えることができます。
水泳用耳栓も作っているMack’s社が作っている耳栓です。
水濡れ・湿気にとても強く、管理のしやすさは一番です。移動中のカバンに入れても痛んだり変形する心配はありません。
白・オレンジの2色があります。汚れが気になる場合は、汚れが目立ちにくいオレンジがおすすめです。
3つの商品をまとめてみました。
Moldex | 飛行機用イヤープラグ | Pillow soft | |
---|---|---|---|
種類 | 発泡ウレタン製 | エラストマー製 | シリコン製 |
遮音性 | 28〜33dB | 25dB | 22dB |
サイズ | 直径10〜11mm 長さ22・25・27mm | 大・小2種類あり | − |
使い勝手のよさ | 水洗い不可 持ち運びに便利なケース付き | 水洗い可 紛失防止ケース付き | 水洗い不可 キーリングケース付き 汚れ・粘着性がなくなるまで繰り返し使用可(最大5回程度) |
値段 | 8ペア590円 (Amazon価格) | 1ペア2933円 (Amazon価格) | 6ペア1200円 |
耳栓の正しい使い方
おすすめの耳栓を紹介しましたが、正しく装着しないとせっかくの機能が落ちたり、力づくで入れようとして痛い思いをすることもあります。
まずは耳栓の正しい使い方をおさらいしましょう。
飛行機用に使用される耳栓は大きく分けて3つのタイプに分けられます。
フォームタイプ
引用:3M 公式サイト
指でつぶしてから耳に入れるタイプです。
耳栓を指で転がしながら徐々に空気を抜き、細長くつぶしてから耳に入れます。
耳栓を持つ反対の手で後ろ側から耳をもち、やや手前へ引っ張ることで耳の穴がまっすぐに広がるので、そのタイミングで素早く入れる
少しコツがいるので、初めて使う方は何回か練習しておくと良いでしょう。
フランジタイプ
引用:3M 公式サイト
円錐状になっており、指でつぶさずそのまま耳に入れるタイプです。
手を頭の後ろに回し耳をひっぱり上げながら、ゆっくりと耳穴に耳栓を押し込みます。
他の耳栓と比べると硬く感じることも多いですが、耳穴を広げれば誰でも比較的簡単に装着することができます。
- 最後のヒレで耳が塞がった時、それ以上入れすぎると痛くなるので注意する
※耳の穴が小さく途中のヒレで痛い場合は、その時点で止めておくことで痛みや圧迫感が軽減する
シリコンタイプ
引用:Amazon 公式サイト
粘土状で、耳の周辺を覆うように装着するタイプです。
まず耳栓をボール型に丸め、耳穴に覆い被せるようくっつけます。
その後、指で表面を平らに伸ばして形を作ります。
- 耳栓を耳穴の外側縁に押し付けてから、耳の穴を塞ぐように覆う
※この時耳栓が耳からはみ出しても問題はない - 正しく装着できると声がこもっているように感じる
※不十分な場合は、もう一度しっかり耳穴を覆うように押し付ける
粘着力があり髪の毛が巻き込まれやすいので、髪をとめるなどして対策しましょう。
耳栓を使用する前・後の注意点
耳栓は手軽に使うことができますが、耳の中を傷つけないように注意する必要があります。
また、正しく管理しないと耳栓としての機能が落ちてしまうこともあります。
耳栓使用に伴うトラブルを予防するため、耳栓を付ける前・付けたあとのケア・管理方法について説明します。
耳栓を付ける前
耳の中を清潔にしておきましょう。
耳垢や水分がある状態で耳栓を長時間すると細菌が発生しやすい状況になります。
前日の入浴後に綿棒などで優しく掃除しておくのがベストです。
耳栓を外す時
最初に耳を上に引っ張りあげて耳穴を広げてから、ゆっくりとねじりながら優しく抜いていくようにしましょう。
長時間密着している状態から強く引っ張ると、耳や鼓膜が傷ついてしまう可能性があります。
特にフランジタイプの場合は弁で傷つきやすい状態になるので、注意しましょう!
シリコンタイプの耳栓を外す時は、耳の後ろ側を押すことで耳に隙間ができ、簡単に外すことができます。
- 使い古した耳栓を何度も使わない
※不潔になりやすく、変形や劣化を起こしやすい。繰り返し使えるタイプのものであっても、長期間同じものを使用するのは避ける - 耳栓を正しく管理する
※使用前後は専用ケースに入れ、水分・汚れがつかないようにする。また直射日光の当たらない場所に保存する
飛行機と耳の不快感の関係
そもそも、なぜ飛行機に乗ると耳の痛み・不快感・閉塞感が起こるのでしょうか。
耳栓を使用しても防ぎきれずに起こってしまった時には我慢するしかないのでしょうか。
そんな辛い思いをしなくてすむよう、ここでは耳痛の原因・解決方法・予防方法を説明します。
耳が痛くなる原因
飛行機に乗ると、高度の変化により機内の気圧が不安定になります。
その気圧の変化により、鼓膜の奥にある中耳内のがふくらんだり縮んだりするため、それが耳の圧迫感などの原因になります。
中耳は耳管でのど・鼻につながっています。
気圧の調整は、耳管から鼻に空気が抜けることで行われます。しかしうまく空気が抜けないと痛みを感じます。
人間は地上に住んでいるので、この閉鎖腔内圧は1気圧になっています。国内線の飛行機に乗ると、高度3000~5000mくらいに達し、大気圧は0.7~0.5気圧に低下します。国際線なら高度1万2000~1万3000mに達し、0.3~0.2気圧に低下します。鼓室は閉鎖していますので、高度が変わっても1気圧のままです。このため外気圧との気圧差が生じ、鼓室の壁には強い膨張圧がかかります。これが耳の痛みの原因です。
- 引用:JAL公式サイト
耳内や鼻腔粘膜が腫れている状態の人は、特に痛みが起こりやすいです。
- 風邪
- 花粉症
- アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎
- 睡眠不足
- 二日酔い
これまでに激しい痛みの経験があり飛行機に乗るのが不安な人は、耳鼻科受診を検討するのが良いでしょう。
耳抜き方法
耳栓を使っていても耳の痛み・不快感が起こってしまった時はどうしたらいいのでしょうか。
一番簡単な方法は耳抜きをすることです。
一度は経験したことがある方も多いと思いますが、もう一度正しい手順とポイントをおさらいしましょう。
耳抜きの方法
耳が抜ける感じがするまで繰り返し息を強く送って下さい。
強くやりすぎると逆に耳を痛める原因になるので注意しましょう。
効果のない場合は、点鼻薬を噴霧し10分程してから耳抜きを試してみましょう。
点鼻薬の血管拡張効果で鼻のつまりが改善したり、耳抜きがしやすくなります。
うまく耳抜きができないと航空性中耳炎を起こす可能性もあるので、注意が必要です。
- 飛行機の離着陸に伴い中耳炎が引き起こされた状態。離着時の圧変化にうまく対応できないことが原因で起こる
- 症状…耳の痛み・めまい・耳鳴りなど
- 離陸後よりも着陸時の方が起こりやすい
- 国際線よりも国内線の方が起こりやすい
- 状態に応じては鼓膜切開術などが必要になる時もある
小さな子供の耳抜き方法
小さな子供は、自分で思うように耳抜きをすることができませんよね。
そのような場合は、とくにかく飲み込む回数を増やすことを目指しましょう。
飲み物(ジュースやのむゼリー)・アメ・グミ、なんでもOKですので、特に気圧の変化の起きやすい離着陸時に積極的に行いましょう。
乳幼児には哺乳瓶やおしゃぶりを咥えさせることで飲み込む機会を作ります。
- 対策をしても泣いてしまう場合があるが、泣くことで耳管が開き気圧の調整がしやすくなる
- 大人に比べて子どもの耳管は短く太いため、大人よりも比較的気圧の調整はしやすい
耳の痛みを予防する方法
耳栓以外にも耳の痛みを予防する方法があるので、積極的に試してみましょう。
- 離陸・着陸前からアメをなめる・水分をとる・あくびをする・顎を動かす
- 離着陸時は起きておく
- 風邪やアレルギー性鼻炎がある時は、飛行機に搭乗する前に治療をしておく
- 体調をなるべく整えておく
耳管を開きやすくするためには飲み込む動作をすることが大切です。
眠ってしまうと自然にその動作が減ってしまうので、意識して起きているようにしましょう。
また体調管理にも注意が必要です。二日酔いや睡眠不足でも耳管が開きづらくなるので注意しましょう。
耳や鼻がもともと弱い人や持病がある人は、あらかじめ耳鼻科を受診し投薬・必要な処置をうけておくと安心です。
耳栓を付けるタイミング
耳の痛みを軽減するために、飛行機用耳栓は一体どのタイミングで装着するのがベストなのでしょうか。
気圧変化が起こりやすい離着陸時に合わせて装着するのがポイントです。
- 飛行機に搭乗後、飛行機が動き出したら装着する
- 高度が安定し、シートベルト着用サインが消えたら耳栓を取り外す
- 着陸に向け高度が下がってきたら飛行機用耳栓を装着する
- 着陸後、滑走路走行中に耳栓を外す
耳栓は、フライト中ずっと付けておく必要はありません!
フランジタイプの耳栓は硬く長時間使用していると痛みを生じる可能性もあるので、必要な時だけ使用しましょう。
高度が安定したら、適宜防音タイプの耳栓に切り替えましょう。
飛行機と騒音の関係
飛行機と耳の痛みについて解説しましたが、もう一つ気になるのは飛行機内の騒音です。
特にフライトが長時間になる場合は「少し休みたい」「移動時間を活用して仕事をしたい」と考える方も多いでしょう。
機内はどのくらいうるさいのか、なるべく静かな座席はどこなのかを説明します。
飛行機はどのくらいうるさいのか
騒音値や音の大きさははデシベル(dB)という単位で示されます。
一般的に人がストレスを受けずに過ごせる音は40〜50dBです。
飛行機内での騒音は70〜80dBに該当すると言われています。
飛行機に乗り込みをした時点ですでに「うるさい」と感じますよね。
離陸後も音は気になりますが、しばらくし高度が安定すると「さっきよりも静かになった」と感じることも多いと思います。
搭乗時からずっと同じ音を聞き、耳が慣れてしまうためこのように感じるのです。
離陸時よりもエンジンの出力を落としているのでその分静かではありますが、それでも非常に大きな音は絶えず流れています。
- 睡眠妨害 60dB以上
- 計算力の低下 70 dB以上
- 集中力の低下 80 dB以上
機内で休んだり作業をするには、やや辛い環境であることが分かります。
防音用として耳栓を準備しておくのがベストですね!
機内でなるべく静かな座席はどこか
飛行機内で一番うるさいと感じるのはエンジン音と言われています。
また、フラップを出し入れする音も騒音の原因となります。
- 飛行機の翼部分についている高揚力装置のこと。主に主翼の後方部分についていることが多い
- 離着陸時の「ウィーン」という音は、このフラップの出し入れによるもの
エンジンが付いているのは飛行機の翼の近くです。これは飛行機の中央座席部分にあたります。
よって、エンジンよりも前方の座席は比較的静かなのです。
また、飛行機の中にはギャレーと呼ばれるCAが作業をする作業スペースがあります。
引用:ジャムコ 公式サイト
その付近の席は扉を閉める音や作業の音が聞こえてうるさく感じることもあります。
まとめると、飛行機でなるべく静かな座席はこちらになります
- 翼の部分よりも前方座席
- ギャレーから離れている席
エコノミークラスに比べると料金は高くなりますが、座席数も少なく静かで穏やかな空間が整っていますよ♪ぜひご検討下さい!
まとめ
- 飛行機用耳栓は気圧変化による耳の痛みを緩和する効果がある
- 耳栓には様々なタイプがあるため、正しく使用・管理することでより良い効果が期待できる
- 特に離着陸時に気圧の変化が起こりやすく、耳の痛みを生じやすい
- 耳の痛みには、耳栓以外にも耳抜きや飲み込む動作が効果的である
- 飛行中の機内は様々な騒音があるため、防音効果の高い耳栓を使用するのがオススメである
耳栓の存在により、より快適に飛行機内の空間を楽しむことができそうですね。
私もあまり耳が強くないので、自分に合うタイプの耳栓を探しながら旅のおともにしていきたいと思います!
耳栓以外にも、飛行機ではワイヤレスイヤホンやノイズキャンセリングイヤホンが重宝します。こちらの記事もぜひご覧下さい。↓↓
耳栓はアメニティとして機内に準備されている場合もありますが、自分に合ったものをあらかじめ準備しておけばより安心ですよ♪
機内でより快適に過ごせるよう、起こりやすい耳のトラブルと予防方法についても解説していきます!