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飛行機の非常口座席は広くて快適?メリットとデメリットを解説

 

「エコノミー席だと狭いから、けっこう辛い...」

「非常口の近くの席って実際どうなの?」

エコノミー席の飛行機で長時間のフライトは狭くて辛いですよね。

特に前の席との間が狭くて、足が伸ばせない・・・

そんな方におすすめしたいのが非常口通路の後ろにある座席です。

非常口座席は、他の席と違って足が伸ばせるんです!

ゆか(CA)
こんにちは!現役CAのゆかです。

今回は非常口座席とは、どのような席なのか詳しく解説していきます♪

 

非常口座席とはどんな席?

引用:プロフェッサートラベル公式サイト

左右の非常口を結ぶ通路の後ろにある座席です。
普通の席に比べて足元のスペースがとても広いので、足をめいっぱい伸ばすことができてエコノミークラスでは人気の席です。
足が伸ばせない状態で長時間飛行機に乗るのは辛いですよね。

足が伸ばせるというだけで、長時間のフライトによる疲労感は全然違います。

他の席と同じ料金なのにメリットはたくさんあります。

ゆか(CA)
非常口座席は英語で“イグジットロウ(exit row)”と言うのですよ。

非常口座席は窓側と通路側でも違いがあります。

非常口座席の特徴は人によってメリットと取るかデメリットと取るか分かれるところでもあります。

メリットデメリットについてご紹介していきます。

非常口座席のメリット

非常口座席にはまず足が伸ばせるという最大のメリットについてご紹介しました。

他にもメリットはいろいろあります。

非常口座席のメリット
  • 足元が広いので足が伸ばせる
  • トイレに行きやすい
  • 前の人のリクライニングが気にならない
  • CAさんが声をかけやすい
  • モニターが自由に動かせる

一つずつ詳しくご紹介します。

メリット1:足元が広いので足が伸ばせる

何と言っても一番のメリットはこれですね。
足を最大に伸ばせるほどの広さです。

これだけ広いと、足を組んだり伸ばしたりするのも自由だし好きな体勢で寝ることもできますね。

写真を見ると、めいっぱい伸ばしても前の座席に足がつかないほど広いことがわかりますね。

メリット2:トイレに行きやすい

通路が広いので、トイレに行くときにも周りの人に気を遣わなくて済みます。

周りの人が寝てしまってなかなかトイレに行けなくて辛い思いをしたことがある方、トイレに行けないから水分を摂らずに我慢している方は非常口座席をおすすめします!

トイレがすぐ近くなので混み具合がすぐにわかり、入るタイミングをはかりやすいです。

メリット3:前の人のリクライニングが気にならない

非常口座席の前の席は、非常口のルートを確保するためリクライニングが禁止となっています。

そのため、非常口座席は前の席がリクライニングすることがないのです。

ゆか(CA)
座席によっては非常口座席もリクライニングができないことがありますよ。

座席が倒せなくても足元が広いので、十分くつろぐことができますね。

非常口座席でもリクライニングできる座席とできない座席があるので、もし予約時にどちらか選べるようならリクライニングできるシートを選ぶといいですよ。

メリット4:CAさんに声をすぐかけられる

非常口座席は“ギャレー”の近くにあることが多いです。

ギャレーとは

飛行機の台所。CAさんが食事や飲み物などを用意するときに使う。

引用:ジャムコ公式サイト

 

ちょっとした用事で呼び出しボタンを押すのは気が引けるという方は嬉しいですよね。

ゆか(CA)
ギャレーに直接来ていただくのはいいのですが、いきなり中に入ってこられると驚いてしまうのでまずは入り口で声をかけていただけると嬉しいです。

メリット5:モニターが自由に動かせる

非常口座席のモニターは、前の座席の後ろではなくひじ掛け部分にしまわれています。

そこから引き出して使うので、自分の好きな角度でモニターを見ることができます。

座席の後ろにモニターが付いていると、前の席の人がリクライニングしすぎて画面が見えにくいことありますよね。

非常口席ならそんな小さなストレスを感じることもなく映像を楽しめますよ。

非常口座席のデメリット

非常口座席のメリットをたくさんご紹介しましたが、メリットばかりではありません。

非常口座席のデメリット
  • モニターが使えない時間がある
  • 荷物を置くスペースが少ない
  • 音が気になる

デメリット1:モニターが使えない時間がある

非常口座席は、前に座席がないのでモニターが席の間にしまわれています。

離陸・着陸の時にはモニターをしまわないといけません。

途中まで見ていた映画が最後まで見られなかった・・・ということがあるかもしれません。

モニターを出したりしまったりするタイミング

離陸・・・シートベルトのサインが消えたらモニターOK

着陸
・・・シートベルトのサインが付いたらモニターをしまう

離陸までの待ち時間など退屈してしまうことがあるので、何もすることがない!と退屈しないために事前に対策をしておくことをおすすめします。
モニターが使えないときのおすすめの過ごし方
  • あらかじめスマホにダウンロードしておいた動画を見る
  • 本を読む
  • 雑誌を読む
  • 寝る

非常口座席は荷物が置けないのでパソコンなどの作業は難しいです。
スマホならスペースを取らなくて手軽に操作できますね。

離着陸時は膝の上にも荷物を置いてはいけないので、本を読むならさっとしまえる文庫本がおすすめです。

モニターが使えない時間があるとわかっていれば、事前に対処できますよね。

デメリット2:荷物を置くスペースが少ない

非常口座席は座席の下に荷物を置くスペースがありません。

離着陸の時には荷物を頭上の荷物入れにしまわないといけません。

補足

隣の席が空いている場合、上の荷物入れに入れなくてもシートベルトで固定すればOKの場合があります。

離着陸のときには膝の上に荷物を置くこともできないので、ポケットに入れられるものくらいしか持つことができません。

航空会社によっては離着陸以外でも膝に荷物を置いてはいけないところもあるので、その場合は荷物を毎回上の荷物入れにしまわないといけないのです。

この荷物入れは非常口座席の人がみんなで使うので争奪戦になることもあります。
しまう場所がないと遠くまで収納スペースを探しに行かないといけないので少し面倒になります。

しゅん
手荷物はできるだけ小さくしておいた方が良さそうだね。

デメリット3:音が気になる

非常口座席はトイレが近いことが多いので、人の行き来が多くなります。
トイレが混んでいると、自分の近くまで順番待ちの人がいる・・・ということがあるかもしれません。

またギャレーが近いことが多く、食事を用意する前後などは食器の音などが気になることもあります。

ゆか(CA)
ギャレーが近いので、食事が早く運ばれてくることが多いんですよ。

機内食が早く運ばれる席だと好きな食事が選びやすく、食べたかった食事が売り切れてしまうという可能性が低いですよね。
また温かいまま食事ができるのも嬉しいポイントです。

トイレやギャレーが近いことはメリットでもありますが、もし音が気になってしまう方は耳栓をするなど対策をするのがおすすめです。

補足

ギャレーでは機内食を冷やしたりするため、冷たい空気が非常口座席まで届いてしまうことがあります。
寒いのが気になる方はブランケットを借りて対処できるので、そこまでデメリットではないかもしれません。

人によってメリット・デメリットが分かれるもの

人によってメリットと捉えるかデメリットと捉えるか、分かれるものもあります。

CAさんが目の前に座る

離着陸時はCAさんも席に座ります。
座席の場所は非常口席の対面にあります。

CAさんとお話することもできるので、貴重な体験ができますね。
人見知りしてしまう方もいるので、人によってメリットと捉えるかデメリットと捉えるか変わるところです。

CAさんとお話するときは、なるべくCAさんが仕事をしていないときにしましょう。

緊急脱出時に助ける必要がある

非常口座席は、緊急脱出時にお手伝いをしなければなりません。
席を確保する際に同意が必要です。

事前に説明を受けるので、安心してください。
といっても具体的にどのようなことをするのか気になりますよね。

ゆか(CA)
離陸前にしっかり説明をするので安心してくださいね。緊急脱出時には以下ようなことをお願いします。

客室乗務員がお客さまに指示させていただく項目は、主に以下の5点です。

  1. 客室乗務員が非常口を完全に開放するまでの間、他のお客さまを制止すること
  2. 客室乗務員の指示に従い、機外が安全であることを確認して、非常口ドアを操作し開放すること
  3. 脱出スライドが膨らんだ後、他のお客さまを速やかに脱出させること
  4. 脱出スライドまたは脱出口下において後から脱出する他のお客さまを援助すること
  5. 速やかに機体から遠くへ離れて避難するよう声をかけること

上記以外にも必要に応じて、客室乗務員が指示させていただくこともあります。

引用:JAL公式サイト

非常口座席について詳しく紹介している動画がありますのでご参考にしてください↓

非常口座席を取る方法

非常口座席の取り方は航空会社によって違いますが、簡単に取れるというわけではありません。

航空会社によって非常口座席の取り方違います。非常口座席が事前予約できないこともあります。

その場合は早めに空港カウンターに行って聞いてみるのも一つの手です。

オンラインでの予約では座席をブロックされている場合があります。
まず上級会員などに、事前に優先的に開放されていることがあるのです。
満席でない場合は非常口のルートを確保するため、ギリギリまで解放していないこともあるようです。

もし座席を指定するときに非常口座席が空いていたらラッキーです。すぐ確保しましょう。

また航空会社によっては非常口座席は追加料金がかかることがあります。

座席の取り方は航空会社によって違うので、ホームページなどをチェックしてくださいね。

窓側と通路側に違いはある?

非常口座席には窓側と通路側があります。
どちらも特徴があるので、何を優先したいかで選ぶ座席も変わってきます。

それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。

窓側

メリットデメリット
・窓側なので人が横を通らない
・シートポケットがすぐ横についている
・足元が出っ張っているので少し狭い
・窓がない

壁に面しているので、通路側は人が横を行き来しますが窓側は人が通ることがありません。
また横が壁だと安心するという方もいるでしょう。

窓側以外の席は、雑誌などが入ったポケットが遠いので席を立たないと取りにいけませんが、窓側はすぐ横についているので席を立たなくてもすみます。

デメリットは、少し壁が出っ張っている場所なので通路側や真ん中の席に比べると足元が狭くなります。

https://twitter.com/heeroo22/status/822024974273748992?s=20

また飛行機によっては窓側でも窓が付いていない場合があります。
外の景色が見たい方にとってはちょっと残念ですよね。

https://twitter.com/sti_tuned_ts/status/1005408677317300226?s=20

通路側

メリットデメリット
・とにかく足元が広い・通路に人が通る
・シートポケットが遠い

窓側は足元に出っ張りがありますが、通路側はないので足元の広さを特に優先したい方には通路側がおすすめです。

通路は人が行き来するので、それが気になる方もいるでしょう。
荷物がぶつかるということもあるかもしれません。

また真ん中と通路側はポケットが遠いので、雑誌を読みたいときや物をしまいたいときなどは歩いて取りにいかないといけません。

窓際で落ち着きたい方、足元を広く使いたい方など自分の優先したい方を選ぶのがいいですね。

非常口座席の注意点

人気の非常口座席ですが、誰でも利用できるというわけではありません。

ANAとJALの座席に座れる方への注意点を比較してみました。

【ANA】

【非常口席にお座りいただける方】

-満15歳以上の方
-小さなお子様(国内線:満8歳未満、国際線:満12歳未満)をお連れではない方
-ご搭乗に際して付き添いの方や係員のお手伝いを必要としない方
-緊急脱出時に同伴者の援助をする必要がない方
-航空機のドアの開閉等、緊急脱出の援助を実施することができる方
-脱出手順の案内および乗務員の指示を理解し、他のお客様へ口頭で伝えられる方
-日本語または英語で会話できる方

引用:ANA公式サイト

【JAL】

非常口座席を事前予約されるお客さまへのお願い

  1. 満15歳以上の方(15歳未満の方はご指定いただけません)
  2. ご搭乗に際して付き添いの方や係員のお手伝いを必要としない方
  3. 航空機ドアの開閉等、緊急脱出の援助を実施することができる方
  4. 脱出手順の案内および乗務員の指示を理解し、他のお客さまへ口頭で伝えられる方
  5. 緊急脱出時に同伴者の援助をする必要がない方*
  6. 緊急脱出の援助を実施することに同意する方*小さなお子さま(国内線:8歳未満、国際線:12歳未満)と同伴されるお客さまは、非常口座席にはご着席いただけません。

引用:JAL公式サイト

ANAとJALを比較してみると、内容はほとんど同じですね。

共通していることは「非常時に脱出の手伝いができる人」ということです。

援助するためには、一定の体力や実行する能力が必要になります。
国土交通省による規則で15歳に達していれば援助が可能とされています。

そのため非常口座席を使えるのは15歳以上となります。

また、小さなお子様や高齢の方、障害のある方などと一緒に乗っている場合は緊急にまず同伴の方の脱出を手伝う必要が出てきます。緊急時に援助に専念できる方が使えるという条件です。

また航空会社によっては母国語や英語が話せるなど言語の条件があることもあります。
予約時に確認できるので注意書きをしっかり読んでくださいね。

みずき
もし乗っている途中で具合が悪くなってしまったときはどうすればいいの?
ゆか(CA)
その場合はすぐにお申し出ください。他の座席へ移動してもらうことになります。援助ができなくなっても罰則などはありませんのでお気軽にお声がけくださいね。

まとめ

  • 非常口座席は、狭いエコノミークラスでも足が伸ばせて快適な座席である。
  • メリットは足元が広い以外にも、トイレにすぐに行けるCAさんに声をかけやすいモニターを自由に動かせるなどある。
  • デメリットは、離着陸時にモニターをしまわないといけない手荷物を置く場所がない騒がしいなどがある。
  • 非常口座席は緊急脱出時に手伝う必要があるので、責任感を感じる人もいる。
  • 非常口座席を取る方法は航空会社によって違う。取れたらラッキー。
  • 誰でも座れるわけではなく、一定の条件がある。非常口座席を使えるのは非常時に脱出の手伝いができる人。

非常口座席は、エコノミークラスで人気の席です。

同じ料金で足が快適に伸ばせるので、フライト時間が長いときは嬉しいですよね。

非常口座席にはメリットとデメリットがたくさんあります。
また非常口座席の中でも窓側や通路側で特徴が違ってきます。

非常口座席のメリットはデメリットをカバーできるほど十分魅力的だ!と思う方は、非常口座席が予約できるときにぜひ利用してみてください。
座席が確保できたら、その快適さを十分に味わってみてくださいね。