翼の上の席は窓のない列で見分けられる
飛行機の翼の上にある席は揺れが小さい。そのかわり窓の外は翼で遮られて地上の景色が見えにくくなる。翼の上かどうかを見分けるいちばんの手がかりは窓のない席と翼上の非常口だ。
JALのボーイング787-8(国内線E21仕様)では窓のない席が9列と45列にある。45列は翼の上の非常口座席でもある。窓無し席の列番号をシートマップで確かめれば翼がかかる範囲がわかる。
この記事でわかること
- JAL 787-8の窓無し席と非常口の列番号
- 翼の近くの席が揺れにくい理由
- 国内線と国際線で窓無し席の列がずれる仕組み
- ANAの国内線10機材と座席数の一覧
- 翼の上の席を避ける3つの手順
JAL 787-8の窓のない席は9列と45列にある
窓のない席は翼の構造物が窓の位置に重なる場所に設けられている。窓無し席の列番号がそのまま翼の位置の手がかりになる。
JALのボーイング787-8(国内線E21仕様)の座席配置を整理した。
| クラス | 列 | 座席数 | 翼の手がかり |
|---|---|---|---|
| ファーストクラス | 1列 | 6席 | 非常口あり(1列前方) |
| クラスJ | 5~18列 | 58席 | 窓無し 9A・9K |
| 普通席 | 27~57列 | 227席 | 窓無し 45A・45K / 非常口 45列 |
出典: JAL公式サイト「ボーイング787-8 / 機内座席配置」(2026年9月21日閲覧)
窓のない席はいずれもA席(左の窓側)とK席(右の窓側)にある。中央の席や通路側にはそもそも窓がないため翼の影響を受けない。翼が窓を遮るかどうかは窓側を選んだときだけの問題だ。
45列のABC席とHJK席は非常口座席でもある。この非常口は翼の上面を歩いて機外に出るために設けられている。つまり45列は翼の真上にある。非常口座席は足元が広い。前の席との間に非常口への通路があるためだ。
この機材の全長は56.7mで翼幅(全幅)は60.1mだ。全高は16.9mでエンジン推力は32.8tが左右1基ずつある。巡航速度は916km/hで航続距離は14,800kmだ。翼幅のほうが全長より長い。出典: JAL公式サイト「ボーイング787-8 スペック」

翼の近くが揺れにくいのは重心が近いから
飛行機が乱気流に遭うと機体は縦方向に回転するように上下に揺れる。このとき翼の付け根あたりの動きがいちばん小さくなる。
理由の1つは翼の付け根が機体の重心に近い位置にあることだ。バスに乗っているときも真ん中の席よりいちばん後ろの席のほうが大きく揺れる。飛行機でも回転の中心に近い場所ほど振れ幅が小さくなる。翼の付け根はその中心に近い。
もう1つは翼自体がしなる構造になっていることだ。翼は空気の力を受けると上下にしなって衝撃を吸収する。離陸のときに窓から見ると翼端が大きく持ち上がるのがわかる。翼の上の席はこの衝撃吸収の場所のすぐ上にある。
前方の席も後方よりは揺れが小さい。ただし翼の真上ほどではない。揺れの小ささだけで席を選ぶなら翼の上がいちばんよい位置だ。
後方の席は機内でいちばん揺れが大きい。機体の後端は回転の中心から離れているため振れ幅が大きくなる。尾翼に近い最後列はとくに上下に動きやすい。揺れが苦手なら後方を避けて翼の上かその前方を選ぶとよい。
787-8の最大離陸重量は227.9tだ。重い機体ほど乱気流の上下動が抑えられる。74席のDash 8-400と291席の787-8では機体の重さがまったく違うため小型のプロペラ機に乗るときは座席の位置がいっそう大切になる。大型機であっても翼の上と最後列では体感の揺れに差がある。揺れの少ない座席を先に押さえておくと長いフライトでも体への負担が小さい。天候の悪い日は揺れだけでなく遅延や欠航にもつながることがある。国内線の遅延の傾向は飛行機の遅延・欠航データで路線ごとに確かめられる。
翼の上で景色と騒音がどう変わるか
翼の上の窓側に座ると窓のすぐ外に翼の上面が広がる。地上の景色は翼の前縁よりも前か翼の後縁よりも後ろにしか見えない。
ボーイング787-8の翼幅は60.1mだ。出典: JAL公式サイト「ボーイング787-8 スペック」
片翼の長さだけでも客室の幅を大きく超える。窓から外を見下ろすと翼が視界のほとんどを覆う。真下を見ても地面は翼に隠れている。
ただし翼の上の席だからこそ見えるものもある。離着陸の際にフラップ(翼の後ろ側のパネル)がせり出す動きは翼の上の窓からしか見えない。翼端のウイングレット(上に曲がった板)の形も翼の上の窓から見ると角度と大きさがよくわかる。翼の上面に映る空の色や雲の影も翼の上だけの眺めだ。
景色を優先するなら翼よりも前の窓側を選ぶ。翼にかかる列を1つ避けるだけで窓から見下ろせる範囲が変わる。景色のよい座席の選び方は飛行機からの景色を楽しむならどこの座席?場所別に特徴をご紹介で場所ごとにまとめている。
翼の上の席はエンジンにも近い。787のエンジンは翼の下に吊り下げられている。翼の真横にあたる席はエンジンの吸気音や排気音が大きく感じられることがある。
JALの公式サイトはボーイング787を「従来の航空機と比べ運航効率が約20%高い低騒音機」と紹介している。出典: JAL公式サイト「ボーイング787-8 / 機内座席配置」
787は従来の機材より静かに作られている。ただしエンジンの近くと遠くの差は機内にいても感じる。騒音が気になるなら翼の前方の席を選ぶ。エンジンの音は後ろに流れるためエンジンより前の列が静かだ。
翼の前・翼の上・翼の後ろの3つに分けて特徴を比べた。
| 比べること | 翼の前 | 翼の上 | 翼の後ろ |
|---|---|---|---|
| 揺れ | 小さい | いちばん小さい | 大きい |
| 窓の景色 | よく見える | 翼で遮られる | やや見える |
| エンジン音 | 静か | 近い | やや静か |
| 非常口 | 前方にあり | 翼上にあり | 後方にあり |

国内線と国際線で翼の列番号はずれる
同じボーイング787-8でも国内線と国際線では座席の配置が変わる。クラスの分け方や座席の間隔が違うため列番号がずれる。
ただし翼の位置は機体の構造で決まる。座席の並べ方を変えても翼のある場所は動かない。翼の上にある非常口の列番号がいちばん確実な手がかりだ。
JALの787-8には3つの仕様がある。窓無し席と翼上の非常口座席の列をまとめた。
| 仕様 | 座席数 | 窓無し席 | 翼上の非常口 |
|---|---|---|---|
| 国内線 E21 | 291席 | 9A・9K・45A・45K | 45列 |
| 国際線 E12 | 186席 | 52A・52K | 45列 |
| 国際線 E03 | 206席 | 52A・52K | 45列 |
出典: JAL公式サイト「ボーイング787-8 / 機内座席配置」(2026年9月21日閲覧)
3つの仕様すべてで翼上の非常口は45列にある。翼の位置が変わらないからだ。
窓無し席の列番号が違うのは座席の間隔が変わることで同じ場所の列番号がずれるためだ。国際線のE12仕様ではビジネスクラスが1~8列で30席ある。エコノミーは18~55列の156席だ。E03仕様もビジネスが1~8列で30席だがエコノミーは176席ある。国内線のE21仕様では普通席が27列から始まるが国際線では18列からエコノミーが始まる。前方の座席間隔が広いぶん同じ場所でも列番号がずれる。国内線で9列にある窓無し席が国際線では52列になるのはこのためだ。
翼の位置を知りたいときは窓無し席よりも非常口のほうが仕様を横断して使える手がかりになる。どの仕様でも45列が翼上の非常口だ。
航空会社ごとに機材の種類と座席数が違う
翼の上の列は機材の種類で決まる。同じボーイング787でも座席の配置は航空会社ごとに異なる。翼にかかる列を知りたいときはその航空会社の公式シートマップを直接見る。
ANAが国内線で使っている主な機材を座席数の多い順に並べた。
| 機材 | 座席数 | うちプレミアム |
|---|---|---|
| ボーイング777-300 | 514席 | 21席 |
| ボーイング787-10 | 429席 | 28席 |
| ボーイング777-200 | 405席 | 21席 |
| ボーイング777-200 | 392席 | 28席 |
| ボーイング787-9 | 375席 | 28席 |
| ボーイング787-8 | 335席 | 12席 |
| ボーイング767-300 | 270席 | 10席 |
| エアバスA321 | 194席 | 8席 |
| ボーイング737-800 | 166席 | 8席 |
| Dash 8-400 | 74席 | なし |
出典: ANA公式サイト「機種・シートマップ(国内線)」(2026年9月21日閲覧)
514席のボーイング777-300と74席のDash 8-400では機体の大きさが大幅に違う。大型機は翼が長いため翼にかかる列の数も増える。小型のDash 8-400はプロペラ機で翼の構造がジェット機と異なる。
ANAのボーイング787-8には国際線仕様もある。座席数は240席でプレミアムクラスが42席だ。国内線仕様の335席から95席少なくなっている。席の間隔が広がるぶん同じ場所でも列番号が変わり翼がかかる列も国内線とは異なる。搭乗する便の仕様は予約時のシートマップで確かめる。国際線仕様と知らずに国内線のシートマップで翼の位置を判断すると列がずれてしまう。
ANAの8機材ごとに翼の上が何列目かは飛行機の翼の上の席は当たりかハズレか?揺れと眺めで選ぶで1機材ずつ比べている。
翼の上の席を避けるにはシートマップで3つ見る
翼にかかる列を避けたいときに確かめるのは次の3つだ。
- シートマップで翼の位置を確かめる。航空会社の公式サイトにある座席配置図を開く。多くの機材で翼のイラストが描かれている。JALもANAも機材ごとのシートマップを公開している。
- 窓のない席の印を探す。シートマップに窓無しの印が付いている席がある。その列は翼の構造物が窓に重なっている場所だ。JALの787-8(E21仕様)では9A・9Kと45A・45Kに窓無しの印がある。
- 非常口の位置を確かめる。翼の上にある非常口は翼上面からの脱出口だ。JAL 787-8では3つの仕様すべてで45列が翼上の非常口になっている。国内線でも国際線でも列番号が変わらない。
予約時に座席を指定できる便なら翼の列を避けて窓側を選べる。座席指定ができないときでも搭乗口のカウンターで「翼がかからない窓側」と伝えれば空きがあれば変えてもらえることがある。
大事なのは搭乗前にシートマップを見ておくことだ。座席番号だけでは翼の上かどうかはわからない。同じ45列でも機材が変わればまったく違う位置になる。

非常口座席は翼の上にあることが多い
翼の上にある非常口は翼上面から滑り台を使って脱出するための出口だ。この非常口の横にある座席は前の席との間に通路があるため足元が広い。
ただし非常口座席にはいくつかの条件がある。
- 緊急時に脱出の手伝いができる人だけが座れる
- 一定の年齢に達していない乗客は座れない
- 乗務員の指示を理解できることが求められる
- 離着陸の間は座席前の収納に荷物を入れられないことがある
非常口座席では足元に荷物を置けない場合がある。手荷物は座席の上の収納棚に入れることになる。何を機内に持ち込めるかは品目ごとに決まりが違う。国際線では液体物を1つの容器100ml以下にして1リットル以下のジッパー付き透明袋に入れて1人1袋までという決まりもある。品目ごとの持ち込みルールは飛行機の持ち込み早見表で111品目を航空会社別に確かめられる。
JALの787-8(E21仕様)には非常口が4か所ある。1列前方・15列前方・45列前方・57列後方だ。出典: JAL公式サイト「ボーイング787-8 / 機内座席配置」
このうち45列前方が翼上の非常口にあたる。足元の広さが欲しくて翼の上でもよいなら45列を選ぶ手がある。逆に翼を避けつつ足元の広さも欲しいなら15列の非常口座席が翼より前にある。15列なら窓から地上の景色も見える。
非常口座席は航空会社の予約サイトで指定できるが条件に合わない場合は搭乗時に変更を求められることがある。条件は航空会社の公式サイトで搭乗前に確かめておく。
翼の上を避けたいなら前方の窓側を選ぶ
翼にかかる列を避けたいときに選ぶ席はこの3つだ。
- 翼より前の窓側。景色がいちばんよく見える位置だ。前方は後方ほど揺れも大きくない。シートマップで翼にかかる列の前側を見つけてその手前を指定する。
- 前方の非常口座席。足元が広くて翼にもかからない。JALの787-8(E21仕様)なら15列前方が翼より手前の非常口だ。ただし年齢や身体の条件がある。
- 通路側を選ぶ。窓の景色にこだわらないなら通路側に座れば翼は見えない。出入りもしやすい。翼の上でも通路側なら揺れの小ささだけを取れる。
揺れの小ささだけを求めるなら翼の上がいちばんよい。景色だけを求めるなら翼の前の窓側がいちばんよい。両方をそこそこ求めるなら翼が始まる列の1つか2つ前の窓側が落としどころになる。自分が何を優先するかで選ぶ場所が変わる。
座席指定ができるかどうかは航空券の種類で変わる。格安の運賃では座席指定が有料になることがある。座席指定なしで搭乗すると空いている席が自動で割り当てられるため翼の上に当たることもある。航空券の種類と選び方は航空券の比べ方で運賃タイプごとにまとめている。
大型機では翼がかかる範囲が広がる
機材が大きくなるほど翼も長くなり翼がかかる列の数が増える。国内線の小型機と国際線の大型機では翼が覆う列の数がかなり違う。
シンガポール航空のエアバスA380-800はメインデッキのプレミアムエコノミーが31~37列で44席だ。エコノミーは41列から始まり343席ある。出典: シンガポール航空「Airbus A380-800 シートマップ」(PDF)
A380のエコノミー343席はJALの787-8国内線仕様の総座席数291席を上回る。2階建ての機体は翼も長大で翼がかかる範囲も広い。
A380のメインデッキのエコノミーは窓側がA席とK席の3-4-3配列で41列から始まる。途中に非常口やギャレーを挟みながら79列まで続く。プレミアムエコノミーの31~37列も合わせるとメインデッキだけで387席ある。機体が大きいぶん翼にかかる列の数も多くなる。大型機で窓から景色を楽しむには予約時にシートマップを念入りに確かめて翼の前方を指定する必要がある。
エミレーツ航空もA380やボーイング777を使っている。出典: エミレーツ航空「Seating charts」
キャセイパシフィック航空はA321neo・A330・A350・ボーイング777を運航している。出典: キャセイパシフィック航空「Aircraft and fleet」
海外の航空会社でも翼の位置の見分け方は同じだ。その航空会社の公式シートマップを開いて窓のない席と非常口の位置を確かめれば翼の上の列がわかる。シートマップは各社の公式サイトの「機材」や「Fleet」のページに載っている。
よくある質問
Q. 飛行機の翼の上の席は何列目になるか
A. 機材ごとに違う。JALのボーイング787-8(国内線E21仕様)では窓のない席が9列と45列にある。翼上の非常口座席も45列だ。シートマップの窓無し表示と非常口の位置が手がかりになる。
Q. 翼の上の席は揺れにくいか
A. 揺れにくい。翼の付け根が機体の重心に近い位置にあるためだ。前方や後方の席よりも上下の動きが小さく機内でいちばん穏やかな場所になる。
Q. 翼の上の席だと窓から景色は見えないか
A. 翼が視界の大部分を占めるため地上の景色は見えにくい。ただし離着陸でフラップが動く様子や翼端のウイングレットは翼の上の席からしか見えない。
Q. 飛行機の翼の上の席はうるさいか
A. エンジンが翼の下にあるため真横の席は音が大きく感じることがある。ボーイング787はJALが「低騒音機」と紹介しているように従来機より静かだ。
Q. 翼の上の席を避けるにはどうすればよいか
A. 予約時に航空会社の公式シートマップを開く。窓のない席の印と非常口の位置を確かめて翼の前の窓側を指定する。シートマップは公式サイトの機材ページにある。
Q. 窓側の席なのに窓がないことがあるのか
A. ある。翼の構造物が窓の位置に重なる場所には窓が設けられていない。JALの787-8(国内線E21仕様)では9A・9K・45A・45Kの4席が窓無しだ。
まとめ
翼の上の席は窓のない列と非常口で見分けられる。JALのボーイング787-8(国内線E21仕様)では9列と45列に窓のない席がある。45列は翼の上の非常口座席でもある。翼上の非常口は同じ機材なら国内線でも国際線でも同じ45列にある。
翼の近くは揺れが穏やかだ。そのかわり景色は翼で遮られエンジン音も前方の席より大きい。揺れと景色のどちらを取るかで席を選ぶ。翼を避けたいなら公式シートマップの窓無し席と非常口の位置を確かめてから予約する。
この記事が見た公式ページ
日本航空と全日本空輸など2本の公式ページを実際に開いて書いています。数字と規定はここから取りました。
最終確認 2026年9月21日
