家族や友達、恋人と旅行に行く時、
「飛行機の座席はどうする?」
「座席のランクって何があるの?違いがよくわからない...」
という話になったことがあると思います。
飛行機に乗ったことがあまりない方は、座席のランクによる違いが実際どうなのかよくわからないですよね。
予約をする前にランクの違いを押さえていた方が、もっとお得で快適な空の旅をすることができますよ!
「今さら聞きづらい」と思っていることをここで分かりやすく解説していきます。
飛行機の座席にはどんなランクがあるの?
飛行機に乗る時に、座席のランクを選んだことはありますか?よく分からないから、一緒に行く人にお任せしちゃったこともあるかも知れません。
では、飛行機の座席にはどんなランクがあるのでしょう。
まず、皆さんもよく聞いたことがあるのはこの3つのランクだと思います。
- ファーストクラス
最上級のクラスで、座席の数は少しだけ - ビジネスクラス
ファーストクラスとエコノミークラスの中間のサービスが受けられる。座席の数は数十席。 - エコノミークラス
一般的な席。座席は機内の多くの部分を占めます。
この3つはほとんどの人が聞いたことがあると思います。航空会社やルート・便によってはファーストクラスが無い場合もあります。
エコノミークラスをちょっと高級にした「プレミアムエコノミークラス」を採用している航空会社も最近は増えてきました。
「ビジネスクラスまでいかなくてもいいけど、もう少しいい座席って無いのかな。」
という方にピッタリだと思います。
新しいランクが作られたため、ビジネスクラスを拡充したり、ファーストクラスは徐々に減少してきました。
国際線で有名なANAの座席のランクは、機種によって異なります。(令和2年4月現在)
『B777-300ER(77W』『エアバスA380-800(388)』
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『B787-8(788)』『B787-9(789)』『B787-10(781)』
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『B737-700(737)』『B767-300ER(763)』『エアバスA320neo(320)』
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機種によって座席のランクはだいぶ違うようですね。そして、ランクによって受けられるサービスもさまざまです。
座席のランク別サービス【飛行機に乗る前の違い】
座席のランクによってサービスが違うことは当然ですよね。驚くことに飛行機に乗る前からそのサービスは始まっているのです。どのような違いがあるのでしょう。
料金の違い
座席のランクによって受けられるサービスもさまざまあるので、当然料金も違います。
ここで、ある航空会社のランク別の片道料金を調べてみました。同じ日の同じ路線(東京⇒ロサンゼルス)で調べてあります。
東京⇒ロサンゼルスの片道料金 | |
ファーストクラス | 1.190,090円 |
ビジネスクラス | 660,090円 |
プレミアムエコノミークラス | 516,090円 |
エコノミークラス | 473,090円 |
だいぶ料金が違いますね…。ファーストクラスはエコノミークラスの約2.5倍の料金です。サービス内容と料金は比例しているのですね。
料金がけっこう違うので、予算と照らし合わせて選ぶことをおすすめします!
チェックインカウンターの違い
国際線の場合、チェックインの受付は出発の2時間前から可能で、出発の45分前までに受付を終了するという航空会社がほとんどです。
空港に到着してまずビックリすることは、「広い!」「チェックインカウンターってどこにあるの?」です。あまりの広さにチェックインカウンターを見つけるだけでも一苦労です。
空港で飛行機に乗る前に搭乗手続きをするカウンターのこと
やっとチェックインカウンターを見つけることができてもカウンターに行列ができている可能性もあります。余裕を持って空港に到着できるようにする必要がありますね。
- パスポート・航空券・ビザなどの確認
- 予約内容の確認
- スーツケースなど預ける荷物の手続き
- 搭乗券を受け取る
国際線のチェックインカウンターではさまざまな確認をして搭乗券を受け取ります。また事前に座席指定をしていない場合は、座席が案内されます。
ビジネスクラス・ファーストクラスの場合
ビジネスクラスやファーストクラスの航空券を予約している場合は専用の窓口で手続きすることができるのでスムーズに行えます。そのためエコノミークラスに比べ、待ち時間は短くなります。
チェックインの締め切り時間もビジネスクラスとファーストクラスの場合は優遇されている場合が多いです。
また、チェックイン後の入国審査保安検査に関しても、専用レーンが用意されているため優先的に通過することができるのです。
プレミアムエコノミークラスの場合
なんとプレミアムエコノミークラスもビジネスクラスとファーストクラスと同じように専用レーンでチェックインが可能なのです。すごいですね。
しかし、保安検査はエコノミークラスと同じとなります。
エコノミークラスの場合
チェックインカウンターの前で行列に並んで手続きの順番を待つ必要があります。飛行機の座席の中でエコノミークラスの座席数が一番多いため、待ち時間が長くなる可能性があります。
出発までの待ち時間の使い方の違い
飛行機の出発時間まで制限エリアの中で待つことが一般的です。食事をしたり買い物をする方もいますし、搭乗ゲートの近くのソファで座って待つ方もみえます。
ビジネスクラス・ファーストクラスの場合
ビジネスクラスとファーストクラスの乗客は空港ラウンジを利用することができます。
空港ラウンジには、フカフカのソファが用意されています。そして無料の食事や飲み物も提供されます。航空会社によりますが、有名シェフが作った料理が提供されることもあります。
その場でしか味わえない限定の品を楽しみにしている方も多いようです。
プレミアムエコノミークラスの場合
プレミアムエコノミークラスの乗客も空港ラウンジを利用することができます。ラウンジを利用できることはちょっと驚きですね。やはりプレミアムがつくと、一気にサービス内容が良くなるのでしょうか。
エコノミークラスの場合
エコノミークラスの乗客は、買い物をしたり、ソファで座って待ちます。エコノミークラスの乗客でも、一人3,000円~5,000円を払うことで空港ラウンジを利用できることもあります。
座席のランク別サービス【飛行機搭乗中の違い】
座席シートの違いはもちろんですが、飛行機内で受けられるサービスもランクによってかなり違いがあります。
客室乗務員の違い
客室乗務員のサービスも、ファーストクラスとビジネスクラスの乗客はかなり優遇され、手厚いサービスを受けることができます。
気になるのは、プレミアムエコノミークラスの場合ですね。エコノミークラスに近いサービスなのか、ビジネスクラスに近いサービスなのか、気になります。
ファーストクラスの場合
1~3名の乗客に対して1人の客室乗務員がつきます。サービスはとても手厚く、一人ひとりの乗客に対してVIP対応をしてくれます。
搭乗した時は席まで丁寧に案内してくれますよ。それに、食事や飲み物のの時間が決まっていないので、乗客の好きな時間好きなものをに注文すればいいのです。
ビジネスクラスの場合
乗客の人数によって変わってきますが、だいたい20名ほどの乗客に対して1人の客室乗務員がつきます。ファーストクラスと違って好きな時間に好きなものを頼むことはできません。
食事にしても、飲み物→前菜→メイン料理等、一連の流れが決まっています。
プレミアムエコノミークラスの場合
プレミアムエコノミークラスの場合も専用の客室乗務員がついて常にサポートができる体制になっています。
エコノミークラスの場合
乗客の人数や飛行距離によっても変わってきますが、だいたい50名ほどの乗客に対して1人の客室乗務員がつきます。
シート・座席の広さの違い
同じ飛行機でも座席のランクによってシートの質・座席の広さはだいぶ違います。
シートの前後の間隔 | |
ファーストクラス | 150cm~210cm |
ビジネスクラス | 100cm~200cm |
プレミアムエコノミークラス | 100cm |
エコノミークラス | 80cm |
ファーストクラスの場合
引用:ANA公式サイト
ファーストクラスのシートの前後の間隔は150cm~210cmとされています。かなり広いですよね。
居住性と機能性を追求した新しいファーストクラスシート。
シートのドアと個室型のシェルによりプライベート感を確保しながら、ゆとりある特別な空間でお過ごしいただけます。
引用:ANA公式サイト
これは、ANAのファーストクラス(国際線)の『B777-300ER 新212席』のシートの説明です。
とても興味深い単語がたくさんありますね。居住性・機能性・個室型のシェル。一体どんな特別な空間なのか知りたくてウズウズしてきます。
シェルは日本語で言う「貝」のことです。邪魔されない空間を表す時に用いられます。
居住性とはどんな良さがあるのでしょう。
日本の布団と言えば「西川」ですよね。ANAのファーストクラス『B777-300ER 新212席』のシートは、西川とコラボしたクッションを採用しています。家にいるかのような安心感を味わうことができ、快適に過ごすことができます。
機能性とは、どんな素敵な機能があるのか知るのが楽しみですね。なんとシートがフルフラットのベットに変身しちゃうのです。
「飛行機の中で寝ておきたいけどちゃんと横にならないと寝た気がしない。」
という方にとても有難いフルフラットのベッドシートです。それも、客室乗務員がベッドメイキングをしてくれます。
そして、とても大きなテーブルを出すことができます。ここで飛行機の中とは思えないくらい安心して食事ができますね。書類を広げて仕事をすることもできます。
収納スペースもかなり充実しています。ジャケットを収納できるクローゼットまで付いているのです。
個室型シェルとは、ドアが付いているのです。「飛行機のシートにドアが?」と思いますよね。ドアを閉めてしっかりとプライベートを守ってくれます。席というより、まさに部屋ですね。
引用:ANA公式サイト
「ゆっくり寝たいけれど周りが気になって眠れない。」
「仕事の書類はあまり見られたくないし、一人で集中したい。」
という方にはとても最適ですね。広いため、ドアを閉めてもゆとりのある空間で過ごすことができます。
ビジネスクラスの場合
引用:ANA公式サイト
ビジネスクラスのシートの前後間隔は100cm~200cmで、ディスプレイにて映画が見放題なところが魅力ですね。ベッドもフルフラットになりますよ。
寝心地にこだわったフルフラットベッド。快適な眠りのために専用に開発されたベッドマットレスと枕。そして全席通路アクセス。
すべてにわたり、ファーストクラスをつくる気持ちで、開発にあたりました。
個室感を高めた空間で、ご自由にお好きな時間を、お過ごしください。
引用:JAL公式サイト
JALのビジネスクラスのシートは、ファーストクラスのシートに近づけるよう開発されているのですね。快眠な眠りをとることができそうです。
プレミアムエコノミークラスの場合
引用:ANA公式サイト
プレミアムエコノミークラスのシートは、エコノミークラスに比べると前後の座席間隔を20cmほど広くして100cmほどになっています。くつろぎやすくなっていることはとても嬉しいですね。
しかし、座席シートのクオリティはエコノミークラスのに近いです。
エコノミークラスの場合
引用:ANA公式サイト
エコノミークラスのシートの前後間隔は80cmです。最近は、座席のスリム化によって足元が広くなってきました。足元に荷物も置けますよ。
シートのクオリティとしては、長時間の飛行だと疲れてくる可能性はありますね。
アメニティグッズとして、アイマスクと耳栓が用意されています。飛行機で眠るための必需品ですね。
機内食の違い
機内食の違いはとても気になりますよね。ファーストクラスの場合は、高級レストランの豪華食事にワインを飲んでいるイメージがありますね。
ファーストクラスの場合
引用:JAL公式サイト
こちらはJALで提供されているファーストクラスの食事の一例です。こんな豪華な食事が食べれるのですね。これは食事がとても楽しみになりますね。
ファーストクラスの機内食は、レストランやホテルとコラボレーションしていることが多く、地上では予約の取れない人気店の味を堪能できるかも知れません。
もしかしてかなりの穴場かも知れませんね。
食事の時間は乗客が自由に決めることができます。ドリンクもとても充実していて、高級シャンパン・ワイン・日本酒・焼酎と選りどりみどりです。
ビジネスクラスの場合
引用:JAL公式サイト
こちらはJALで提供されている食事の一例です。どこかの料亭に来たような料理ですね。ファーストクラスの食事に負けないくらいの魅力ある食事ですね。
プレミアムエコノミークラスの場合
引用:JAL公式サイト
こちらは、JALで提供されているプレミアムエコノミークラスの食事の一例です。容器はちょっと気になりますが、食事はとてもおいしそうです。機内食に関してはエコノミークラスと同じです。
若手のシェフが作っているようです。有名なシェフではないため費用を抑えることができているのですね。
エコノミークラスの場合
引用:JAL公式サイト
こちらはJALで提供しているエコノミークラスの食事の一例です。です。エコノミークラスの機内食は、プラスチック製の容器で提供されることが多いです。ちょっと味気ない感じがしますね。
座席のランク別サービス【飛行機を降りてからの違い】
飛行機を降りてからもサービスは続いています。すごいですよね。空港を出るまでしっかりとサービスしてくれるのですね。
飛行機に搭乗する前から、降りるまで様々なサービスがありますね。
荷物の順番
預けた荷物は、到着した空港でターンテーブルから流れてきたものを受け取ることになります。
ビジネスクラス・ファーストクラスの場合
ビジネスクラスとファーストクラスの乗客の荷物には特別なタグが付けられていて、優先的にターンテーブルに乗せられていきます。
そのため、飛行機から降りたら、自分の荷物が流れてくるまで待たずにすぐに荷物を受け取ることができます。
プレミアムエコノミークラスの場合
プレミアムエコノミークラスの場合も特別なタグを付けられます。ファーストクラス・ビジネスクラスの次に優先的にターンテーブルに乗せられます。
自分の荷物をすぐに見つけることができますね。
エコノミークラスの場合
エコノミークラスの場合は、特別なタグが無いので、自分の荷物が流れてくるまで待つ必要があります。思っていたところに流れてこなかったり…。
自分の荷物を探すのに時間がかかってしまいますね。
車椅子の人にはどんな配慮があるの?
座席のランクによってさまざまなサービスが受けられました。生きているうちに一度はファーストクラスに乗ってみたいものですね。
では、車椅子の方はどうなのでしょう。どのような配慮があるのかとても心配だと思います。
- 障害者手帳をお持ちの方は、各航空会社で定められた障害者割引適用運賃で利用することができます。
- チェックインや荷物の預かりも、各航空会社のサポートデスクで行います。
- 搭乗には、優先搭乗があります。同伴者と一緒に案内されます。
- 着陸後、車椅子の方は一番最後に案内されます。
車椅子で飛行機を利用しても追加料金などはありません。
座席に関しては、ひじ掛けが上がるシートを希望したり、洗面所に近いシートを希望することができます。
着陸後一番最後に案内されるのは安全のためですね。慌てることなく同伴者とゆっくり降りることができます。
まとめ
- 国際線の飛行機の座席にはファーストクラス・ビジネスクラス・プレミアムエコノミークラス・エコノミークラスの4つがある。
- 座席のランクによって飛行機に搭乗する前・搭乗中・降りてからも受けられるサービスがある。
- 座席のランクと飛行機利用料金は比例している。
座席のランクによってメリットデメリットはさまざまです。自分に合った座席のランクを選び快適な空の旅ができるといいですね。
車椅子の方も安心して飛行機に乗れますよ。安全にそして安心して空の旅ができるようしっかりと考えられています。
飛行機の非常口座席について詳しく解説したサイトがあります。参考にしてください↓↓
快適なお空の旅にするためにも座席選びは大切ですよね。
分からないことはなんでも質問してくださいね♪