この記事は飛行機の神様 編集部が航空会社と国土交通省の案内を見て書いています。旅行の予約サイトなどの広告を載せており、そこから申し込みがあると紹介料を受け取ることがあります。記事の作り方
この記事の数字と規定は2026年9月10日に公式ページで確かめたものです。
飛行機の遅延は乗る月で大きく変わる
飛行機の遅延は運が悪かっただけで片づけられないことが多い。国土交通省が公表している国内大手10社の定時運航率を見ると月によって大きな差がある。いちばん低い8月は77.2%。いちばん高い6月は88.95%になる。出典: 国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開」
同じ航空会社の同じ路線でも月が変われば遅れ方はまるで違う。夏から秋にかけては台風の影響が加わり定時率は大きく下がる。9月は敬老の日と秋分の日の連休があり搭乗者が増えるため遅延のリスクは高くなる。
この記事でわかること
- 定時運航率がいちばん低い月は8月の77.2%
- 遅延理由の64%は「前の便の遅れ」が占める
- 航空会社ごとの欠航率は0%から2.32%まで開きがある
- 会社都合と天候で振替や宿泊費の対応が大きく変わる
- 出発前にやっておく備えは4つ
月ごとの定時運航率はどれくらい違うのか
定時運航率とは出発予定の時刻から15分以上遅れずに出発できた便の割合を指す。国土交通省が四半期ごとに公表しており特定本邦航空運送事業者10社が対象だ。
12か月のなかでいちばん高い月と低い月を並べるとこれだけの差がある。
| 月 | 定時運航率 |
|---|---|
| 6月 | 88.95%(12か月でいちばん高い) |
| 8月 | 77.2%(12か月でいちばん低い) |
国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開」(2025年度・出発基準)をもとに飛行機の神様編集部が比較。対象の路線が会社ごとに違うので単純な比較には適さない
8月の77.2%という数字は100便のうち約23便が予定より遅れて出発していることを意味する。夏休みで便数が増えるうえに台風が重なるため12か月でいちばん遅れが出る月になっている。
6月は梅雨の印象があるが梅雨前線による雨は台風ほど運航に影響しない。台風はまだ少ないうえに繁忙期でもないため定時率が高い。88.95%なので100便のうち約89便は時間通りに出ている計算になる。
9月も台風シーズンの後半にあたるうえに連休で搭乗者が増える。台風と混雑が重なるため油断できない時期だ。飛行機の神様の遅延と欠航のデータページでは最新の数字をまとめている。
飛行機の遅延はなぜ起きるのか
飛行機が遅れる理由はいくつかあるがいちばん多いのは「前の便の遅れ」だ。国内大手10社の遅延理由のうち64.0%をこの理由が占めている。出典: 国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開」
航空会社は1機の飛行機で1日に何便も飛ばしている。たとえば羽田から福岡へ飛んだ機体がそのまま折り返して羽田行きになることは多い。朝の便が遅れるとその機体を使う次の便も遅れる。この連鎖が積み重なって午後から夕方にかけて遅延が増えていく。
夕方の便ほど前便の遅れの影響を受けやすい。1日の最初の便にはまだ前便の遅れが発生していないため朝いちばんの便は定時で出発できる確率が高い。遅延を避けたいなら出発時間は早朝を選ぶのがいちばん確実だ。
天候も大きな原因になる。台風が近づくと滑走路の風速制限を超えやすくなり離着陸ができなくなる。雷雨のときも地上作業が中断されるため出発が遅れる。日本航空の2025年度の欠航便数は4,316便で国内大手でいちばん多かった。その欠航理由の51%が天候だ。出典: 国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開」
機材の不具合も無視できない原因のひとつだ。機材整備や部品の交換が必要になると出発時刻を大きく過ぎることがある。この場合は航空会社の都合による遅延になるため他社便への振替や宿泊費の負担など手厚い対応を受けられる。
航空会社ごとの遅延率を詳しく比べたい場合は飛行機の遅延が少ない航空会社ランキングの記事で全社の順位と差がわかる。
9月は台風の上陸が多く飛行機の遅延が増えやすい
定時運航率がいちばん低いのは8月だ。ただし9月も台風の影響を大きく受ける。気象庁のデータで過去10年の8月と9月の台風上陸数を見ると両方の月で上陸している年が目立つ。
過去10年で8月と9月にどれだけ台風が上陸したかを並べた。
| 年 | 8月 | 9月 |
|---|---|---|
| 2025 | 1 | 1 |
| 2024 | 2 | 0 |
| 2023 | 1 | 0 |
| 2022 | 1 | 1 |
| 2021 | 1 | 1 |
| 2020 | 0 | 0 |
| 2019 | 2 | 1 |
| 2018 | 2 | 2 |
| 2017 | 1 | 1 |
| 2016 | 4 | 2 |
出典: 気象庁「台風の上陸数」(確定値)
2026年は9月9日時点で6月と8月にそれぞれ1回ずつ上陸しており年間で2回になっている。9月はまだ上陸していないが台風シーズンは続いている。出典: 気象庁「台風の上陸数」(速報値)
過去10年の合計で見ると8月に上陸した台風は15回で9月は9回になる。9月は8月より少ないが10年のうち7年で少なくとも1回は台風が上陸している。上陸がゼロだった年は2020年と2023年と2024年の3年しかない。2016年と2018年には9月だけで2回ずつ上陸しており定時運航率が下がりやすい年もある。9月に飛行機に乗る予定があるなら台風が来る前提で備えておいたほうがよい。
台風が直接上陸しなくても接近するだけで空港周辺の風速が基準を超えることがある。出発地の天気が晴れていても目的地の空港が使えずに欠航になるケースもある。とくに島しょ部の空港は風の影響を受けやすく台風の進路から離れていても欠航になることがある。
台風で欠航が決まるタイミングは前日から当日にかけてが多い。台風と欠航の詳しい流れは台風で飛行機の欠航はいつ決まる?の記事で前日から当日までの動きを確認できる。
9月は敬老の日と秋分の日が近く連休になりやすい。2026年は9月19日から23日までの5連休になる。連休は搭乗率が上がるため欠航が起きたときに振替便が取りにくくなる。台風と連休が重なるのが9月のリスクだ。
航空会社ごとの欠航率はここまで違う
遅延や欠航の多さは月だけでなく航空会社によっても差がある。国土交通省が公表している国内大手10社の定時運航率と欠航率を見るとその開きは大きい。
定時運航率と欠航率でいちばんよい会社といちばんよくない会社を並べた。
| 指標 | いちばんよい会社 | いちばんよくない会社 |
|---|---|---|
| 定時運航率(2025年度) | スターフライヤー 91.17% | ジェットスター・ジャパン 76.8% |
| 欠航率(令和8年1月~3月) | スプリング・ジャパン 0.0% | 日本航空 2.32% |
国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開」をもとに飛行機の神様編集部が比較。対象の路線が会社ごとに違うので単純な比較には適さない
大手10社で見ると定時運航率ではスターフライヤーの91.17%に対してジェットスター・ジャパンは76.8%だった。欠航率ではスプリング・ジャパンの0.0%に対して日本航空が2.32%と差がついている。出典: 国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開」
大手10社以外も含めた全18社で見るとさらに差が大きい。いちばん高い東邦航空は98.54%でいちばん低い天草エアラインは70.79%だ。大手10社では91.17%から76.8%の範囲だが全18社では上下の開きがもっと広い。ただし便数が少ない会社は遅延が1件あるだけで率が大きく動く。大手10社の数字のほうが実態に近い比較ができる。出典: 国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開」
ただし路線の構成が会社ごとに違うためこの数字だけで優劣をつけることはできない。天候の影響を受けやすい路線や離島路線を多く持つ会社は数字が悪くなりやすい。就航している空港の立地や天候の傾向が大きく関わっている。各社の順位を詳しく見たい場合は飛行機の遅延が少ない航空会社ランキングの記事で全社を比べられる。
飛行機が遅延・欠航したときの航空会社の対応を比べる
遅れやすさだけでなく遅れたあとにどう対応してもらえるかも航空会社で異なる。公式サイトで確認できたANA・スカイマーク・スターフライヤーの3社の対応を並べた。
天候理由と自社都合で対応がどう変わるかが読み取れる。
| 項目 | ANA | スカイマーク | スターフライヤー |
|---|---|---|---|
| 天候での振替 | 自社便に変更(前後7日・1回限り) | 対応あり | 自社便に手数料なしで変更 |
| 自社都合の他社振替 | あり(他社便と地上交通) | 対応あり | あり(他社便) |
| 手数料なしの払い戻し | あり | 対応あり | あり |
| 遅延時の適用条件 | 運航に影響が見込まれる対象便 | 60分以上の遅延 | 運航に乱れが生じた場合 |
各社公式サイト(2026年9月時点)から飛行機の神様編集部が比較。出典: ANA「遅延・欠航時の各種お手続きに関するご案内」、スカイマーク「欠航遅延発生時の航空券の取扱について」、スターフライヤー「遅延・欠航時の対応について」
ANAでは振替は予約便の前後7日以内のANA便に限られ変更は1回だけだ。ただし機材故障など航空会社に原因がある場合は他社便や新幹線などの地上交通への振替もできる。出典: ANA「遅延・欠航時の各種お手続きに関するご案内」
ANAでは欠航の影響が見込まれる対象便には発着案内にマークが表示される。このマークが付いている便は欠航が確定する前でも手数料なしで変更や払い戻しができる。台風が接近しているときは前日から対象便が出始めるので早めに確認しておくと選択肢が広がる。
スターフライヤーも機材故障の場合は他社便への変更を案内している。天候理由のときは手数料なしでの払い戻しか自社便への変更になる。他社便には振り替えてもらえない。出典: スターフライヤー「遅延・欠航時の対応について」
スカイマークは60分以上の遅延で対応の対象になる。悪天候時と当社都合時のそれぞれに対応が分かれている。60分未満の遅れでは振替や払い戻しの対象にならないため注意が必要だ。出典: スカイマーク「欠航遅延発生時の航空券の取扱について」
スカイマークでは目的地の天候不良や機材の理由で別の空港に到着した場合の対応も定めている。目的地と違う空港に降りたときも振替や払い戻しの手続きができる。出発地で待たされるだけでなく上空で行き先が変わることもあるので覚えておきたい。出典: スカイマーク「欠航遅延発生時の航空券の取扱について」
欠航の原因が会社都合か天候かで対応はこう変わる
航空会社の対応でいちばん大きく変わるのは欠航の原因だ。同じ航空会社でも原因が「航空会社の都合」か「天候など外部の理由」かで受けられる対応がまったく違う。
ANAの場合で見ると機材故障など航空会社に原因がある場合は他社便への振替や地上交通への変更ができる。宿泊費や交通費も航空会社が負担する。一方で天候や自然災害が原因の場合はANA便への変更か払い戻しだけになる。宿泊費は自分で負担することになる。出典: ANA「遅延・欠航時の各種お手続きに関するご案内」

たとえば台風で欠航になった場合を考える。天候が原因なので他社便への振り替えはできない。宿泊が必要になっても航空会社はホテル代を負担してくれない。一方で機材故障が原因なら同じ欠航でも他社の便に乗れてホテル代も航空会社持ちになる。
ただしどちらの原因でも手数料なしで払い戻しを受けることはできる。振替をせずにキャンセルする選択肢はどの場合でも残されている。
この違いを知っておけば空港でいきなり欠航を知らされても落ち着いて対応できる。まず原因が何かを確認してから手続きの選択肢を判断するのが大事だ。航空会社のアプリやウェブサイトの運航情報には欠航の理由が表示されるので空港に着く前から確認できる。
飛行機の遅延に備えるなら出発前にこの4つをやる
遅延や欠航を完全に避けることはできない。しかし出発前の準備で影響を小さくすることはできる。連休は搭乗者が多く振替便がすぐに埋まるため普段よりも事前の備えが大きな差になる。何も準備せずに空港で慌てるのがいちばんよくない。

遅延理由の64.0%は前の便の遅れが原因だ。朝いちばんの便を選べばこの連鎖を受けにくい。1日の最初の便にはまだ前便の遅れが発生していないため定時で出発できる確率がいちばん高い。午後や夕方の便になるほど遅延の積み重ねが大きくなっていく。
連休の振替便は早い段階で満席になることが多い。あらかじめ自分のルートでどの時間帯に空席がありそうかを調べておくと欠航が起きたときにスムーズに動ける。空港のカウンターで振替を頼むと人気の便はすでに埋まっていることが多い。事前に候補を2つか3つ決めておけば手続きも早い。
天候理由の遅延や欠航では宿泊費が自己負担になることが多い。旅行保険に入っておけばこの費用をカバーできるので連休の旅行では入っておきたい。クレジットカードに付帯している旅行保険でも遅延や欠航による宿泊費をカバーできることがあるので出発前にカードの補償内容を確認しておくとよい。
飛行機が遅延・欠航したらこの順番で動く
空港で遅延や欠航を知ったら慌てずに順番に動くことが大事だ。周りの乗客と同じようにカウンターに並ぶ前にスマートフォンでやれることがある。

空港のカウンターは欠航時に長い列ができる。とくに連休は搭乗者が多く待ち時間が1時間を超えることもある。ANAの場合はウェブサイトから振替と払い戻しの手続きができるのでまずスマートフォンで試すのが早い。対象便には発着案内にマークが表示されるためそこから手続きに進める。出典: ANA「遅延・欠航時の各種お手続きに関するご案内」
振替の手続きは予約便の出発時刻までに済ませる必要がある。出発時刻を過ぎてからでは変更ができなくなる。台風で欠航が見込まれるときは出発時刻の前に手続きを始めたい。カウンターの列に並んでいるうちに出発時刻を過ぎてしまうことがあるのでウェブの手続きが早い。出典: ANA「遅延・欠航時の各種お手続きに関するご案内」
払い戻しはANAの場合は旅程の最終搭乗日から4日後までにウェブサイトで手続きする必要がある。この期限を過ぎるとANA国内線予約・案内センターへの連絡が必要になる。出典: ANA「遅延・欠航時の各種お手続きに関するご案内」
航空会社の都合で遅延・欠航した場合は宿泊費や交通費の精算を申請できる。ANAでは補償対象になるお客様にメールまたはSMSで案内が届く。案内が届いていなくても補償対象であればANAの補償申し込みサイトから直接申請できる。領収書は精算のときに必要になるのでホテルやタクシーの領収書は捨てずに取っておく。出典: ANA「遅延・欠航時の各種お手続きに関するご案内」
費用精算をする場合は航空券の払い戻しよりも先に精算の手続きをする。ANAでは精算の前に航空券を払い戻さないよう案内している。先に払い戻すと予約情報が変わってしまい精算に必要な情報が確認できなくなることがある。精算と払い戻しの順番は間違えやすいので気をつけたい。出典: ANA「遅延・欠航時の各種お手続きに関するご案内」
飛行機の遅延でよく聞かれる6つの疑問に答える
Q. 飛行機が遅延したら航空会社は何をしてくれるか?
A. ANAの場合は手数料なしで前後7日以内の便に変更できる。機材故障など自社都合なら他社便への振替や宿泊費の負担もある。天候のときは同社便への変更か払い戻しになる。
Q. 飛行機の遅延で宿泊費は出るか?
A. 機材故障など航空会社の都合が原因なら航空会社が負担する。天候や自然災害が理由なら自己負担になる。天候理由の宿泊費は旅行保険でカバーできることがある。
Q. 飛行機の振り替えで他の航空会社の便に乗れるか?
A. ANAの場合は機材故障など自社都合のときだけ他社便への変更ができる。天候が理由のときはANA便のみの対応になる。スターフライヤーも機材故障時に他社便を案内している。
Q. 飛行機の欠航はいつわかるか?
A. 台風の場合は前日から当日にかけて決まることが多い。航空会社のアプリや公式サイトで運航状況をこまめに確認するのがいちばん確実だ。
Q. 飛行機の遅延がいちばん少ない月はいつか?
A. 国内大手10社の定時運航率でいちばん高いのは6月の88.95%。8月が77.2%でいちばん低い。台風が少なく繁忙期でもない6月が安定している。
Q. 連休に飛行機の遅延を減らすには?
A. 朝いちばんの便を選ぶと前の便の遅れの影響を受けにくい。遅延理由の64.0%は前便の遅れが原因なので朝の便で連鎖を避けるのが効果的だ。
飛行機の遅延は月と理由で備え方が変わる
飛行機の定時運航率は8月の77.2%から6月の88.95%まで開きがある。乗る月を選べるなら台風シーズンと繁忙期を避けるだけで遅延に当たる確率は下がる。遅延理由の64.0%を占める前便の遅れは朝の便を選ぶことで影響を小さくできる。
避けられない遅延や欠航が起きたときは原因が航空会社の都合か天候かで受けられる対応が大きく変わる。自分の便がどちらに当てはまるかをまず確認して早めに振替か払い戻しの手続きを始めることが大事だ。ウェブで手続きできる航空会社ならカウンターに並ぶ時間を省けるので空港に着く前にスマートフォンから動き始めるのがいちばん早い。
この記事が見た公式ページ
国土交通省と全日本空輸とスカイマークとスターフライヤーなど4本の公式ページを実際に開いて書いています。数字と規定はここから取りました。
- 1国土交通省国土交通省「航空輸送サービスに係る情報公開」
- 2全日本空輸ANA「遅延・欠航時の各種お手続きに関するご案内」
- 3スカイマークスカイマーク「欠航遅延発生時の航空券の取扱について」
- 4スターフライヤースターフライヤー「遅延・欠航時の対応について」
最終確認 2026年9月11日
