海外旅行ではスリ対策が必須です。安全に楽しく旅行をするためには、どのような対策が有効なのでしょうか?しっかりと対策しておけば、スリにあう可能性を大きく減らすことができます。
こちらの記事では、どのような場所でスリが起こりやすいのか、なぜそのスリ対策が有効なのか、私自身が行なっている実際のスリ対策をお伝えしていきます。
財布やスマホを盗まれない工夫や防犯グッズも紹介して行くので、参考にしてみてくださいね。
海外旅行でスリが起こりやすいのは人が多い場所
海外旅行中にスリが起こりやすいのは、人が多い場所です。人が多い場所は観光地であったり、買い物であったり、人の注意が散漫になりやすいからです。
スリをしている人たちは、私たちの気が抜けるタイミングを常に狙っています。人がいるから安心ではなく、人がいるからこそ注意が必要であると考えるようにしておきましょう。
特に海外旅行中に出会う人が多い場所は以下の通りです。
- 公共交通機関
- 観光スポット・ショッピングモール
- カフェ・レストラン
- 路上
各場所で見られるスリの手口や注意するべきポイントをお伝えしますね。
公共交通機関
公共交通機関は人が多く、人との距離が近くなりやすいです。スリがしやすい環境が整ってしまっています。団体でスリを行う手口が多いため、団体が入ってきたり、騒がしい学生などがいたりした際はバッグを抱えるなど、通常よりも貴重品に対して注意を払っておきましょう。
わざと私たちのことを囲み、バレないようにする手口もありますが、バレても強行突破しようとして力尽くで奪われてしまう場合もあります。犯人たちは盗めそうだと思うからこそ犯行に及ぶため、初めから盗めそうだと思われない工夫も大切です。こちらは後ほど紹介していきますね。
観光スポット・ショッピングモール
観光スポットやショッピングモールは、私たちの気が緩んでしまいますね。写真でしか見たことのなかった世界遺産や、憧れのブランドのお店など、楽しい気持ちに浸れる瞬間が数多くあります。
しかし、犯人たちもそれをわかっているため、狙われてしまいます。ショッピングモールだから安心などと思わずに、財布を使ったら必ずカバンにしまうなど、1つ1つの対策を丁寧に確実に行いましょう。
友人は財布を置きっぱなしにしてしまったことがあるそうです。その時は何も盗られることなくそのまま返ってきましたが、焦って探すのに時間がかかってしまい、もったいなかったと話してくれました。
カフェ・レストラン
カフェやレストランでもスリの可能性はあります。スマホなど特に注意しておきましょう。日本人の多くは無意識に机の上にスマホを置いてしまいます。
国内の遊園地の場所取りではモバイルバッテリーを使っているのを見たことがありますが、どちらも海外でしてしまうとすぐに盗られてしまう可能性が高いです。
子供が近づいてきて、さりげなくスマホを触り持って行こうとする手口もあるようなので、スマホや財布は人に目に触れないようにカバンの中などにしまうようにしましょう。
路上
路上ではすれ違いざまにスリをしたり、わざとぶつかり、ぶつかったことに対してこちらの注意が向いている間にスリをしたり、気づかれないうちに貴重品が盗まれていることがあります。
親しく話しかけてきて、距離感が近い人がスリの犯人で、ポケットに入っていた財布を盗まれたなど大胆な犯行の被害を受けた人もいます。
海外の人との交流は楽しく気が緩みがちですが、その気持ちに漬け込んで悪いことを考えている人も一定数いるので、注意はしたまま対応するようにしましょう。
海外旅行中に意識したいスリ対策の3つのポイント
海外旅行中にスリの被害にあわないために意識しておきたい基本的な項目を紹介していきます。比較的簡単なことですが、こちらを意識することでしっかりとしたスリ対策になりますよ。
意識したいのは以下の3つです。
堂々とした態度で過ごす
海外旅行中は堂々とした態度で過ごすように意識してみてください。こんなことがスリ対策になるのかと思うかもしれませんが、おどおどとしていたり、旅行に慣れていない観光客の感じを出したりすると、スリは狙ってきやすいです。
私はここに住んでいるというくらいの気持ちで過ごせるといいですね。
服はおしゃれすぎないものを選ぶ
スリ対策は服装でも可能です。おしゃれすぎる服装で出掛けてしまうと、お金を持っているという宣言になってしまうため、観光先に合わせた服装を心がけるようにしましょう。
観光地に来ている外国人旅行者を見てみると、Tシャツにジーンズなどラフな格好の人が多いです。おしゃれをするなというわけではないので、おしゃれをした時にはいつもより周りを見たり、荷物を意識したりしてくださいね。
現金などの貴重品を持つなら複数に分ける
現金などの貴重品は複数に分けて持つことでスリ対策になります。お財布に全ての貴重品を入れておくと、盗まれてしまった時の対応が大変ですし、ショックも大きくなります。
そうならないように、お財布とパスポートや普段使いと予備のクレジットカード、両替した現金は複数に分けて持つようにしましょう。カバンを分けたり、ホテルに預けたりといった方法があります。
海外旅行中に実践した財布とバッグへのスリ対策
続いて、私や友人が実際に海外旅行中に実践している財布とバッグへのスリ対策を紹介していきます。
- バッグはなるべく体の前にする
- 南京錠をつけておく
- ファスナーなど口が閉まるものを選ぶ
- ブランドのお財布は避ける
- 海外旅行中のスリ対策にウエストポーチは有効
こちらの基本を守ることで、友人は1ヶ月のヨーロッパ旅行でスリに合うことはなく安全に過ごせたそうです。備えすぎということはありませんので、できるものは取り入れてみてください。
バッグはなるべく体の前にする
基本的なことですが、バッグはなるべく体の前に保持するようにしています。体の後ろにある方が歩きやすいのでつい後ろにまわしてしまいがちですが、海外では大変危険です。バッグは必ず自分の目に入る位置で持つようにしましょう。
もしリュックなど目に入らない場所で持つ場合は、最悪盗られても困らないものだけを入れるといいですね。また、外ポケットに入れているものは盗られやすいので、海外旅行中は外ポケットの使用を控えることをおすすめします。
南京錠をつけておく
海外旅行でスリの対策をする上で大切なポイントは、スリをする人に簡単には盗れなさそうだと思わせることです。
その対策として有効なのが南京錠やカラビナです。100円ショップなどに売っている簡易的なものでも十分に効果があります。私は、旅行中、あまり開け閉めしないリュックには南京錠、何度も使うバッグにはカラビナにしておくなど使い分けていました。
ファスナーなど口が閉まるものを選ぶ
こちらも面倒臭そうだと思わせる一つの工夫ですね。日本では口が空いているタイプのカバンも流行っていますが、口が閉まらないカバンは盗んでくださいと宣言しているようなものなので、海外での使用は避けた方が無難です。
旅行中はカバンのファスナーを閉め忘れることがないように注意もしていきましょうね。
ブランドのお財布は避ける
普段から大事にしているブランド物のお財布も、海外旅行では避けた方が無難です。ブランド物の財布を使っている人は海外にも多いですが、私たちは日常生活を送っているのではなく、旅行中です。
観光客として見られているので狙われやすくなっているので、1つでも盗まれそうな原因は減らしておくと安心して旅行に集中できますよ。
海外旅行中のスリ対策にウエストポーチは有効
パスポートなどを入れてお腹周りに着用し、洋服で隠すタイプのウエストポーチが有効なのかどうかも気になりますよね。賛否両論ありますが、私は状況に合わせて使用することをおすすめします。
ウエストポーチは、冬の旅行や寒い地域での旅行ではすごく便利です。ウエストポーチを使っていても、服の厚みでわかりにくかったり、コートで隠すことができるからです。お腹にポーチがあることが感覚でわかるので、旅行中も安心して楽しめます。
一方で、夏の旅行や暑くて薄着で過ごす必要がある旅行ではあまりおすすめしません。薄着なため、ウエストポーチがをつけていることが服の上からわかり、逆に狙われてしまうかもしれません。
こちらのような防犯対策がしっかりされているウエストポーチがおすすめです!
また、腰やお腹にずっと巻いていると暑くなってしまうので、夏場は首から下げるタイプやホテルに預けておくなどの方法で管理することをおすすめします。
海外旅行中に実践したスマホへのスリ対策
海外旅行中にスリに盗られると困るのがスマホ。今では予約もチケットもマップもこれ一つで完結します。
スマホがなくなると旅行自体がストップしてしまうことになりかねないので、盗まれないように工夫をしておきましょう。
バッグの中にしまう
海外旅行中のスリ対策として、基本的にスマホはバッグの中にしまうようにしておきましょう。日本にいると手で持っていたり、お尻のポケットに入れていたりしますが、どちらもスリの標的になりやすいです。
また、歩きスマホも大変危険です。人にぶつかるだけでなく、歩きスマホに夢中になっていることでカバンなどから意識が逸れてしまい、スリに狙われてしまいます。
日本での使い方を見直しながら、海外での使い方も注意したいですね。
スマホにチェーンをつける
写真を撮るときや、マップを見るときなどはバッグから出す必要があります。その際のスリ対策としては、スマホにチェーンをつけることです。
スリが多いとされるスペインやパリの観光地では、チェーンを腕に巻き付けて写真を撮るなどしていました。
電車に乗っている時に、窓から手が伸びてきてスマホを盗られそうになったという事例もあるので、外で触る際はチェーンの使用も検討してみてくださいね。
海外旅行中にスリにあってしまった場合
対策をしていても、スリの被害にあってしまうことはあります。
その際には以下のことをまずは行うようにしてください。
- 盗まれた場所や日時、物を把握する
- 最寄りの警察署で「盗難・紛失届証明」を発行してもらう
スリにあうと怖さや不安が大きくなりますが、一旦深呼吸して落ち着くようにしましょう。そして、スリにあった時の状況などを思い出してメモしておくと、のちの警察署で役に立ちます。
気持ちを落ち着かせたら、警察署に向かいましょう。警察署での書類は現地語で書くことになりますが、必要な情報は多くの場合、以下のものです。
「名前」「生年月日」「日本の住所」「現地での滞在住所」「パスポートのナンバー」「盗難日時と場所の詳細」「紛失物の特徴」など
念の為パスポートを写真で保存しておくと簡単に記載することができます。
また、「盗難・紛失届証明」は旅行保険を使いたい時に必ず必要になります。こちらを提出できなければ保険が使えないということもあるようです。
盗まれたものが戻ってこないだろうからと諦めて何もしないのではなく、保険の対象になるものもあるため、警察署には行くことをおすすめします。
また、盗まれてしまったものによって、対応が少しずつ異なるため、
- パスポートが盗まれた場合
- お財布が盗まれた場合
- 携帯電話が盗まれた場合
にわけて紹介していきます。
バスポートが盗まれた場合
海外旅行中にパスポートが盗まれてしまった場合は、すぐに最寄りの大使館や総領事館に連絡しましょう。パスポートが盗まれてしまうと帰国ができなくなるからです。
大使館や総領事館では、パスポートの再発行や、帰国時にのみ使用できる渡航書の発行をしてくれます。パスポートの再発行には、戸籍謄本又は戸籍抄本が必要で、こちらは日本で発行し海外旅行に持っていかなければなりません。
そのため、多くの場合は帰国時にのみ使用できる渡航書を発行してもらうようです。
パスポートが盗まれてしまった場合に使えるのがパスポートのコピーです。以下の記事では海外旅行で必要なパスポートのコピーについて解説しています。盗まれた時以外で使えるシーンも紹介しているので、安全のためにも参考にしてみてください。
お財布が盗まれた場合
お財布が盗まれた場合、怖いのはクレジットカードの不正利用ですよね。不正利用がされてしまう前に、クレジットカード会社に連絡を入れるようにしましょう。
多くのクレジットカード会社には、24時間365日対応の紛失・盗難専用コールセンターがあります。そのコールセンターへ電話をすればクレジットカードの利用機能の停止をしてくれるので、まずは電話をしてみてくださいね。
その際に、再発行を依頼しておけば、新しいクレジットカードの発行も可能です。帰国後すぐに使う予定がある場合は一緒に依頼をしておきましょう。
クレジットカードは不正利用があった場合でも、カード所持者に過失がなければ返金・補償の対応をしてもらえます。盗まれた時は焦らずに対応しましょう。
携帯電話が盗まれた場合
携帯電話が盗まれた場合にすることは、
- パソコンなど別のデバイスから位置情報を確認
- 利用会社に一時利用停止の連絡
- 警察署に盗難届を提出
です。
まずは、違うデバイスを持っていて、現地SIMを利用している場合、その携帯電話の位置情報を確認してみましょう。位置情報を確認するためにはネットにつながっていることが必須です。機内モードでWi-Fiを使用していた場合は確認ができないので注意しましょう。
次に、利用会社に一時利用停止の連絡をします。クレジットカードのように、盗難用の電話番号が設置されていることがあります。その場合は、一般の電話からかける場合と、ケータイ電話からかける場合で番号が違う可能性もあるため、事前に確認できるといいですね。
そして、必ず警察に盗難届を提出しましょう。「盗難・紛失届証明」をもらうことで携帯電話も補償の対象になる場合があるからです。その携帯電話が戻ってくることは厳しいかもしれませんが、機種代が出るだけでもありがたいですよね。
また、海外へ行く際は必ずSIMカード番号を控えておくようにしましょう。万が一戻ってきた時に、海外ではSIMカードで本人のものかの確認をすることがあるようです!
できる限りのスリ対策をした上で思いっきり旅行を楽しもう
海外旅行中にスリが起こりやすい場所は、
- 公共交通機関
- 観光スポット・ショッピングモール
- カフェ・レストラン
- 路上
などの人が多く、私たち観光客の気が緩みやすい場所でした。
スリ対策として有効なのは、堂々とした態度で過ごし、服はおしゃれすぎないものを選び、現金などの貴重品は複数に分けて持つことを紹介しました。
これだけ対策していてもスリに合ってしまった場合は必ず警察へ行き、「盗難・紛失届証明」をもらうようにしてくださいね。
スリをしている人は、日本では考えられない手口で犯行に及びます。新しく何か対策することも大切ですが、日本で当たり前にやっていることをやらないようにすることもスリ対策の一つになるので、そこにも気をつけて、安全な旅行を楽しんでください。